ものづくり補助金2026年|申請要件・補助額・採択率・DX枠を徹底解説

本記事は法令・通達・官公庁資料に基づき編集部が作成・検証しています。個別の法的・税務判断ではありません。最新の法令はe-Gov法令検索でご確認ください。
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最終更新日: 2026年3月

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ものづくり補助金(正式名称:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、中小企業・小規模事業者が革新的な製品・サービスの開発や生産プロセスの改善に取り組む際の設備投資等を支援する国の補助金制度です。2026年は第23次公募が進行中で、申請締切は2026年5月8日(金)17:00。補助額は最大4,000万円、採択率は30%台前半と厳しい競争が続いています。本記事では、最新の公募要件・補助額・採択のコツ・DX活用法を、中小製造業の経営者向けにチェックリスト付きで解説します。


【まとめ表】2026年ものづくり補助金の全体像

項目 内容
現在の公募 第23次公募(2026年2月6日~5月8日)
申請枠 製品・サービス高付加価値化枠 / グローバル枠
補助上限額 最大4,000万円(従業員数・賃上げ特例による)
補助率 中小企業1/2、小規模事業者・再生事業者2/3
賃上げ要件 給与支給総額 年率平均3.5%以上増加(23次より一本化)
採択率(直近) 31.8%~34.1%(19次~21次)
採択発表 2026年8月上旬(23次)
申請方法 GビズIDプライムによる電子申請のみ

申請枠と補助額・補助率

製品・サービス高付加価値化枠

革新的な新製品・新サービスの開発による高付加価値化を支援する枠です。製造業のDX投資(生産管理システム、IoTセンサー、AI検査装置など)もこの枠で申請できます。

従業員数 補助上限額 大幅賃上げ特例適用時
5人以下 750万円 850万円~1,750万円
6~20人 1,000万円 1,250万円~2,500万円
21~50人 1,500万円 2,000万円~3,500万円
51~100人 2,500万円 3,000万円~4,000万円
  • 補助率: 中小企業1/2、小規模事業者(製造業は従業員20人以下)2/3
  • 最低賃金引上げ特例: 最低賃金引上げ要件を満たす事業者は補助率2/3に引上げ

グローバル枠

海外市場への展開(海外直接投資、海外市場開拓、インバウンド対応、海外事業者との共同事業)を支援します。

  • 補助上限額: 3,000万円
  • 補助率: 中小企業1/2、小規模事業者2/3
  • 採択率: 21.9%(19次実績)と高付加価値化枠より厳しい

申請の基本要件(第23次公募)

第23次公募では、以下の3つの基本要件を全て満たす3~5年の事業計画を策定・実行することが必要です。

基本要件一覧

# 要件 目標値
1 付加価値額の増加 年率平均3.0%以上
2 給与支給総額の増加 年率平均3.5%以上(23次で引上げ)
3 事業場内最低賃金 毎年、地域別最低賃金+30円以上

その他の要件・制限

  • 重複申請の制限: 申請締切日を起点として16か月以内に、新事業進出補助金・事業再構築補助金・ものづくり補助金のいずれかで採択された事業者は原則申請不可
  • 認定経営革新等支援機関の確認: 事業計画書について認定支援機関の確認が必要
  • 補助対象経費: 機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費等

採択率の推移と傾向分析

直近6回の採択率

公募回 申請件数 採択件数 採択率 備考
17次 629 185 29.4% 省力化枠のみの特殊回
18次 4,875 1,746 35.8% 複数枠復活
19次 5,336 1,698 31.8% 完全電子申請移行
20次 2,453 825 33.6% 前回比微増
21次 1,872 638 34.1% 2026年1月発表
22次 未発表 2026年4月下旬発表予定

出典: ものづくり補助金公式サイト 採択結果


加点項目と採択されるためのポイント

主な加点項目(最大6項目まで申請可能)

# 加点項目 取得難易度 取得期間 効果
1 経営革新計画の承認 2~3か月 計画の革新性を証明
2 事業継続力強化計画(BCP)認定 約30日 災害対応計画の策定
3 賃上げ加点(年率4.0%以上+最低賃金+40円以上) 即日 基本要件3.5%を上回る表明
4 被用者保険の適用拡大 50名以下企業の短時間労働者加入
5 えるぼし認定/くるみん認定 中~高 数か月 女性活躍・子育て支援
6 DX認定/健康経営優良法人認定 数か月 デジタル推進・健康経営の証明

審査で高評価を得る事業計画書のポイント

審査は「補助対象事業としての適格性」「技術面」「事業化面」「政策面」の4観点で行われます。

  1. 革新性の具体的根拠: 「自社にとって新しい」ではなく、「業界・地域にとって革新的」であることを数値で示す
  2. 市場ニーズの裏付け: 顧客の声・市場調査データ・既存取引先からの引き合いなど客観的な証拠を添付
  3. 収益性の定量シミュレーション: 投資回収期間、売上増加額、コスト削減額を月次で試算
  4. 実施体制の明確化: 誰が・いつまでに・何をするかのスケジュール表
  5. 政策面への貢献: 地域経済への波及効果、雇用創出、DX推進等

DX投資でものづくり補助金を活用する方法

「デジタル枠」「グリーン枠」は2025年度から廃止されましたが、DX関連の設備投資は製品・サービス高付加価値化枠で引き続き申請可能です。

製造業のDX投資で補助対象となる例

投資内容 補助対象経費 想定効果
AI外観検査装置 機械装置・システム構築費 検査工程の自動化、不良率削減
IoTセンサー+生産管理システム 機械装置・クラウドサービス利用費 設備稼働率の可視化、ダウンタイム削減
3Dプリンター(試作用) 機械装置費 試作期間の短縮、開発コスト削減
RPA+受発注システム システム構築費・クラウドサービス利用費 受発注業務の自動化、人的ミス削減
協働ロボット導入 機械装置費 省人化・多品種少量生産対応

DX投資で採択されるためのポイント

  • 「IT導入」ではなく「革新的な製品・サービス開発」の文脈で書く: 単なる業務効率化ではなく、「DXにより新たな製品・サービスが生まれる」ストーリーが必要
  • 生産性向上の定量効果を示す: 「稼働率○%向上」「不良率○%削減」「リードタイム○日短縮」
  • SECURITY ACTIONの宣言: IPA(情報処理推進機構)のSECURITY ACTION宣言は、DX関連申請では事実上必須

申請手順|GビズID取得から電子申請まで

STEP 1: GビズIDプライムの取得(申請2か月前~)

ものづくり補助金の電子申請にはGビズIDプライムアカウントが必須です。

申請方法 所要期間 必要書類
オンライン申請(マイナンバーカード利用) 最短即日 マイナンバーカード、暗証番号
書類郵送申請 1~2週間 登録申請書、印鑑登録証明書

出典: GビズID公式サイト

STEP 2: 認定経営革新等支援機関への相談(申請2か月前~)

事業計画書の内容について認定支援機関(商工会議所、地域金融機関、中小企業診断士等)の確認が必要です。

STEP 3: 事業計画書の作成(申請1.5~2か月前~)

10ページ程度の事業計画書を作成。革新性・市場性・収益性・実施体制を具体的に記載します。

STEP 4: 加点項目の取得(並行して進行)

事業継続力強化計画(BCP)認定、経営革新計画承認などを並行して申請します。

STEP 5: 電子申請(申請受付開始後)

jGrants(補助金申請システム)にログインし、事業計画書・各種証明書類をアップロードして申請します。

STEP 6: 採択通知・交付申請(採択後)

採択通知を受領後、交付申請書を提出。交付決定後に補助事業を開始します。


第23次公募のスケジュール

日程 イベント
2026年2月6日(金) 公募要領公開・公募開始
2026年4月3日(金)17:00 電子申請受付開始
2026年5月8日(金)17:00 申請締切(厳守)
2026年8月上旬 採択結果発表(予定)
採択後 交付申請→交付決定→事業実施

今後の予定: 第24次公募は2026年7月末開始、10月末締切と予想されています。また、2026年度以降は「新事業進出補助金」との統合が検討されており、新事業進出・ものづくり補助金(仮称)として再編される可能性があります。

出典: ものづくり補助金公式サイト スケジュール


不採択だった場合の再チャレンジ方法

ものづくり補助金は年に複数回公募があるため、不採択でも再チャレンジが可能です。

再申請のポイント

  1. 不採択理由の分析: 事務局に問い合わせると、審査コメントの概要を教えてもらえる場合があります
  2. 事業計画書の改善: 革新性の根拠強化、収益シミュレーションの精緻化、市場調査データの追加
  3. 加点項目の追加取得: 前回0~1個なら、BCP認定・経営革新計画を取得して2個以上に
  4. 認定支援機関の変更: 別の視点からのアドバイスを受けることで計画の質が向上
  5. 他の補助金の検討: デジタル化・AI導入補助金(最大450万円)、省エネ補助金(採択率74%)、小規模事業者持続化補助金など

FAQ

Q: ものづくり補助金は製造業以外でも申請できますか?

A: はい、申請できます。正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」であり、製造業に限らず、商業・サービス業を含む中小企業・小規模事業者が対象です。ただし、「革新的な製品・サービスの開発」または「生産プロセスの改善」が要件であり、単なる老朽設備の更新は対象外です。

Q: 補助金の入金はいつですか?

A: 補助金は後払い(精算払い)です。採択→交付決定→事業実施→実績報告→確定検査→補助金入金の流れで、事業実施から入金まで数か月かかります。設備投資の資金は先に自社で用意する必要があるため、つなぎ融資の手配を事前に金融機関と相談しておいてください。

Q: 事業計画の付加価値額3.0%増加を達成できなかったらどうなりますか?

A: 事業計画期間終了時に目標未達の場合、補助金の一部返還を求められる可能性があります。特に「大幅賃上げ特例」を利用して補助上限額を引き上げた場合は、上乗せ分の返還リスクが高くなります。達成可能な現実的な目標値を設定することが重要です。

Q: 個人事業主でも申請できますか?

A: はい、中小企業・小規模事業者に該当する個人事業主であれば申請可能です。GビズIDプライムアカウントの取得が必要で、個人事業主の場合はマイナンバーカードを使ったオンライン申請が便利です。

Q: 申請にコンサルタントは必要ですか?

A: 必須ではありませんが、申請者の約7割がコンサルタントや認定支援機関のサポートを利用しています。採択率30%台という厳しい競争環境を考えると、特に初めての申請では専門家のサポートを受けることをお勧めします。コンサルタント費用は成功報酬型で補助金額の10~15%が相場ですが、着手金のみで成功報酬なしの認定支援機関もあります。

Q: 23次公募に間に合わない場合、次はいつですか?

A: 第24次公募は2026年7月末頃の開始が予想されています。ただし、2026年度以降は「新事業進出補助金」との統合が予定されており、制度名称や申請要件が変更される可能性があります。最新情報はものづくり補助金公式サイトで確認してください。


今すぐやることチェックリスト

  • [ ] GビズIDプライムアカウントの取得確認(未取得なら今すぐオンライン申請→最短即日発行)
  • [ ] 第23次公募要領の確認公式サイトからダウンロード)
  • [ ] 賃上げ3.5%の実現可能性を試算(現在の人件費総額×3.5%=年間増加額を算出)
  • [ ] 認定経営革新等支援機関への初回相談(商工会議所・地域金融機関・中小企業診断士)
  • [ ] 事業継続力強化計画(BCP)認定の申請(加点獲得のため並行して進行、約30日で取得可能)
  • [ ] 事業計画書の骨子作成(革新性・市場性・収益性・実施体制の4項目)
  • [ ] 設備見積書の取得(補助対象経費の根拠資料として必要、2社以上から相見積もり推奨)

出典・参考情報:
ものづくり補助金公式サイト(中小企業庁)
第23次公募要領
中小企業庁 ものづくり補助金ページ
GビズID公式サイト
ものづくり補助金 採択結果

JG

実務ガイド編集部

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本記事はAIが初稿を作成し、編集部が法令原文・官公庁通知・審議会資料等の一次情報と照合のうえ、内容を確認・編集しています。行政手続き・法改正・制度改正の実務情報を専門に扱う編集チームが、企業実務担当者・士業専門家向けに正確性の高いコンテンツを提供します。