オンラインカジノは違法?日本からプレイする法的リスクを2026年版で解説

本記事は法令・通達・官公庁資料に基づき編集部が作成・検証しています。個別の法的・税務判断ではありません。最新の法令はe-Gov法令検索でご確認ください。
オンラインカジノは違法?日本からプレイする法的リスクを2026年版で解説
目次

結論:警察庁は「日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪」と明言している

「海外に本社がある会社が運営しているから合法」「スマホで遊んでいるだけだから逮捕されない」——インターネット上ではそうした情報が流通しています。しかし警察庁はこれを明確に否定しています。

海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪です。

— 警察庁「オンラインカジノを利用した賭博は犯罪です!」(https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/hoan/onlinecasino/onlinecasino.html

「海外サーバーで運営されているかどうか」は、日本の刑法の適用可否に直接関係しません。適用される罪は賭博罪(刑法第185条・50万円以下の罰金または科料)、常習性が認められれば常習賭博罪(同第186条第1項・3年以下の拘禁刑)です。

さらに2025年9月25日、法律が変わりました。 改正ギャンブル等依存症対策基本法(令和7年法律第76号)により、オンラインカジノを紹介・宣伝する行為そのものが禁止されました。遊ぶ人だけの問題ではなくなっています。

ただしここには、報道ではあまり語られない重要な但し書きがあります。この改正法には罰則がありません。「禁止する」と定めただけで、破った場合の刑罰はこの法律に書かれていないのです。では紹介・宣伝をした人が捕まっていないかというと、そうではありません。刑法の賭博幇助罪・常習賭博幇助罪で実際に検挙されています。 この関係は後述の第3章で整理します。

この記事では、オンラインカジノを巡る法的リスクを「法律論」「2025年の法改正」「摘発実例」「決済・出金トラブル」「やめたい場合の相談先」の5軸で整理します。

【重要】本記事は2026年8月22日時点の公表情報・公式見解に基づく一般的な情報提供です。個別の事案における起訴・量刑判断は事案ごとに異なるため、具体的なお悩みは弁護士・司法警察職員にご相談ください。


1. 賭博罪の基本:刑法第185条・第186条

賭博罪の条文と構成要件

刑法第185条は次のとおり定めています。

「賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。」
(出典:e-Gov 法令検索 刑法 第185条 https://laws.e-gov.go.jp/)

賭博罪が成立するには、一般的に以下の要件が満たされる必要があるとされています。

  1. 偶然の勝負であること(バカラ・スロット・ルーレット等は偶然性の比重が高い)
  2. 財物(金銭・財産上の利益)を賭けること
  3. 互いに得喪(利益を得るか失うか)が生じること

重要なのは、賭けた「場所」ではなく「行為」が問われるという点です。スマートフォンで海外サイトにアクセスして賭けを行うという「行為」は日本国内で行われており、行為地が日本である以上、日本の刑法が適用されます(属地主義・刑法第1条)。

常習賭博と賭博場開張(刑法第186条)

刑法第186条は、常習として賭博をした者を3年以下の拘禁刑(186条1項・常習賭博罪)、賭博場を開張したり博徒を結合させて利益を図った者を3月以上5年以下の拘禁刑(186条2項・賭博場開張等図利罪)に処すと定めています。参加者よりも運営・胴元側の法的リスクが格段に重くなる構造です。

【注記】2022年改正(令和4年法律第67号、2025年6月1日施行)により、従来の「懲役」「禁錮」は「拘禁刑」へ一本化されました。本記事は施行後の現行表記(拘禁刑)に統一しています。

「一時の娯楽」の例外は事実上使えない

刑法185条のただし書き「一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるとき」は、その場で消費・消滅するような価値の低いものを賭けた場合に限られます。

金銭を賭けるオンラインカジノにこの例外が適用された判例・事例は確認されていません。「少額だから」「一回だけだから」という主張がこの例外に当たるとは解されません。


2. 「海外で合法だから日本でもOK」という誤解

政府の公式見解:警察庁・消費者庁がそろって「犯罪」と明言

かつてこの論点は、国会答弁を根拠に語られていました。政府は「日本国内に居住する者がインターネットを通じて海外のオンラインカジノで賭博を行う行為は、刑法第185条の賭博罪に該当しうる」という趣旨の見解を繰り返し示してきました(個別答弁の発言者・年月日は国会会議録検索システム https://kokkai.ndl.go.jp/ で確認できます)。

現在は、答弁を探すまでもありません。 所管官庁が専用ページを設けて明言しています。

官庁 掲出内容
警察庁 「オンラインカジノを利用した賭博は犯罪です!」
「海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪です」
「『有料版』はもちろん、『無料版』や『無料ボーナス(ポイント)』であっても、オンラインカジノの利用は絶対にやめましょう」
消費者庁 注意喚起「日本国内ではオンラインカジノに接続して賭博を行うことは犯罪です!」

警察庁は対象となる賭博の範囲についても、「バカラ、スロット、スポーツベッティング等、その名称や内容にかかわらず、オンライン上で行われる賭博は犯罪です」として、ゲームの種類を問わないことを明示しています。

なぜ海外サーバー運営でも日本の刑法が適用されるのか。それは刑法の属地主義(刑法第1条)の考え方によります。

よくある誤解 実際の法的評価
「海外に本社があるから日本法は関係ない」 日本国内で行為が行われている以上、刑法が適用されうる
「外国で合法なら日本でも違法ではない」 外国での適法性は日本での賭博罪の成立可否に影響しない
「逮捕者が少ないから実質的にOKだ」 個人利用者が賭博罪で摘発・立件された事例が報じられている(後述)
「IDを登録しているだけで賭けていない」 金銭を賭けた時点で罪に該当しうる
「仮想通貨で入金すればバレない」 ブロックチェーン上の取引記録は捜査機関が解析可能

「グレーゾーン」という表現について

一部のサイトがオンラインカジノを「グレーゾーン」と表現することがあります。これは「明確に違法と断言した裁判例が蓄積されていなかった時期」を背景にした表現です。

しかしその前提は、すでに二重に崩れています。 第一に、警察庁・消費者庁が専用ページで「犯罪です」と明言しており、検挙事例も類型化して公表されています。第二に、2025年9月25日施行の改正ギャンブル等依存症対策基本法が、オンラインカジノを法律の条文上「違法オンラインギャンブル等」と名指ししました(第九条の二第2項第1号)。「違法かどうかがはっきりしない」という状況では、もはやありません。

「グレー」という表現が「法的リスクがない」を意味しないのはもちろん、その表現自体が現在の法令・官庁見解に追いついていないと考えるべきです。

なお、ポーカーの合法性については、利用形態・換金の有無によって法的評価が異なる部分があります。詳しくは日本でポーカーは合法か?風営法・賭博罪の観点から2026年解説をご参照ください。PokerStars・KKポーカー等の個別サービス名での法的リスクはPokerStars・KKポーカーは違法?日本から遊ぶ利用者の法的リスクで整理しています。


3. 2025年9月25日の法改正:紹介・宣伝も禁止された

何が禁止されたのか

2025年9月25日、改正ギャンブル等依存症対策基本法(令和7年法律第76号)が施行されました。新設された第九条の二は、次のとおり定めています。

(違法オンラインギャンブル等ウェブサイトを提示する行為等の禁止)
第九条の二 インターネットを利用して不特定の者に対し情報の発信を行う者(ウェブサイトにおいて、単に発信された情報の不特定の者への提示の機会を提供しているに過ぎない者を除く。)は、次に掲げる行為をしてはならない。
一 国内にある不特定の者に対し違法オンラインギャンブル等ウェブサイト又は違法オンラインギャンブル等プログラムを提示する行為
二 インターネットを利用して国内にある不特定の者に対し違法オンラインギャンブル等に誘導する情報を発信する行為

(出典:e-Gov 法令検索「ギャンブル等依存症対策基本法」法令ID 430AC1000000074。2025年9月25日施行時点の条文)

条文の言葉は硬いので、警察庁が挙げている禁止される行為の例で見た方が早いです。

  • オンラインカジノサイトの開設・運営
  • オンラインカジノアプリのアプリストアへの掲載
  • SNSなどで、オンラインカジノサイトのリンクを貼り付けて投稿したり、宣伝や広告をしたりすること(「○○カジノ 登録はこちら」「××カジノ 日本語対応してます」などとうたう勧誘行為も対象)
  • オンラインカジノサイトを紹介するまとめサイトを作ること(「おすすめオンラインカジノ10選」などとうたい、リンクを貼り付けたサイトを作成することも対象)

つまり、自分は一度も賭けていない人でも、規制の対象になり得るというのが、この改正の要点です。アフィリエイト目的でカジノサイトを紹介していた人、SNSで登録リンクを貼っていた人が、直接名指しされました。

何が変わったのか(改正前 / 改正後)

2025年9月24日まで 2025年9月25日から
遊ぶ行為 賭博罪(刑法185条)に該当しうる 変更なし(刑法の規定は改正されていない)
サイトの紹介・宣伝・リンク投稿 法律上、明文の禁止規定はなかった。刑法の幇助罪で立件され得るのみ 改正法第九条の二で明文の禁止行為に
「違法オンラインギャンブル等」という法令上の用語 存在しなかった 同条第2項第1号で法律に定義された
国・自治体の周知義務 規定なし 第14条で「禁止されている旨の周知徹底を図るための措置」を明記

遊ぶ側の刑事責任そのものは、この改正で重くなっていません。 変わったのは、①紹介・宣伝する側が法律の条文で名指しされたこと、②「違法かどうか曖昧」という言い分の余地が法令上なくなったことの2点です。

【重要】この改正法に罰則はない — では何で処罰されるのか

ここが誤解されやすい点です。報道や広告では「違法になった」と表現されますが、改正ギャンブル等依存症対策基本法には、罰則の規定が一つもありません。 法律の全文を通して「罰則」「罰金」「拘禁刑」といった文言が存在しないのです。第九条の二は「してはならない」と定めるだけの、いわゆる禁止規定です。

では、紹介・宣伝をした人はお咎めなしなのか。違います。 処罰は、この新しい法律ではなく刑法によって行われます。他人の賭博を手助けする行為は、以前から賭博幇助罪・常習賭博幇助罪(刑法第62条+第185条・第186条)に問われ得ます。警察庁は実際の検挙事例として、次を公表しています。

海外のオンラインカジノサイト運営者との間でアフィリエイト契約を結び、動画配信サイトなどで海外のオンラインカジノサイトを利用するように勧誘していた者を常習賭博幇助罪で検挙。

改正法と刑法の関係を整理すると、こうなります。

改正ギャンブル等依存症対策基本法 第九条の二 刑法(賭博幇助・常習賭博幇助)
内容 サイトの提示・誘導情報の発信を禁止 他人の賭博を手助けする行為を処罰
罰則 なし(禁止規定のみ) あり(正犯の刑を減軽した範囲で科される)
施行 2025年9月25日 従来から
実際の検挙 アフィリエイターの検挙事例が公表済み

「罰則がないなら大丈夫」と読むのは、正反対の誤りです。 罰則を科すのは刑法の側であり、改正法はその行為が社会的に許されないことを法律の条文として確定させたものだからです。むしろ改正後は、禁止規定に真正面から違反している事実が、刑法上の評価においても不利に働き得ます。

国と自治体に周知の義務が課された

改正法第14条は、国と地方公共団体に対し、「違法オンラインギャンブル等を行うことが禁止されている旨の周知徹底を図るための措置」を、家庭・学校・職場・地域での教育や広報を通じて講じるよう定めました。警察庁がポスター・動画を作成し、政府広報オンラインが特設ページを設けているのは、この条文に基づく動きです。

利用者側から見ると、これは「知らなかった」が今後さらに通りにくくなることを意味します。


4. 近年の摘発の実態

警察庁が公表している検挙事例の5類型

警察庁は、オンライン上で行われる賭博事犯の検挙事例を5つの類型に整理して公表しています。以下は同庁ページの記載に基づく整理です。

# 検挙された者 罪名 事例の概要
利用者(賭客) 賭博罪 日本国内の自宅において、自宅に設置されたパソコンを使用して、海外の会社が運営するオンラインカジノサイトにインターネット接続し、同サイトのディーラーを相手方として賭博をした
運営者と利用者 常習賭博(運営側)/賭博罪(賭客) 日本国内の賭客を相手方として、賭客の自宅等のパソコンから海外サーバー上のオンラインカジノサイトにアクセスさせ、金銭を賭けさせていた
サイト運営者 賭博場開張等図利罪 日本国内において、海外に設置されたサーバー上のオンライン賭博サイトを運営し、賭客に賭博をさせていた
決済の仲介者 組織的犯罪処罰法違反 海外のオンラインカジノサイト運営者から収納代行を請け負ったように装って、自身が管理する銀行口座に、同カジノサイトへの賭け金を入金させた
アフィリエイター 常習賭博幇助罪 海外のオンラインカジノサイト運営者との間でアフィリエイト契約を結び、動画配信サイトなどで海外のオンラインカジノサイトを利用するように勧誘していた

表に出てくる法律用語を、順に言い換えておきます。

  • 賭博場開張等図利罪(とばくじょうかいちょうとうとりざい) — 賭博をする場を用意して儲けようとした者に成立する罪(刑法186条2項・3月以上5年以下の拘禁刑)
  • 組織的犯罪処罰法 — 正式名称は「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」。犯罪で得たお金の出所を隠す行為などを取り締まる法律
  • 収納代行 — 他人に代わって代金を受け取る業務。④は「正規の代行業のふりをして、実際はカジノへの賭け金を自分の口座に集めていた」という事案
  • 幇助罪(ほうじょざい) — 他人の犯罪を手助けした者に成立する罪。刑法63条により、本人(正犯)の刑を減軽した範囲で処罰されます

この表で最も見落とされているのは④と⑤です。 ④は「お金の受け渡しを手伝っただけ」、⑤は「紹介しただけ」の立場ですが、いずれも検挙されています。自分は一度も賭けていない、という説明は通用していません。

利用者が摘発された事例

オンラインカジノ利用者が賭博罪で立件・検挙された事例は、2010年代後半から徐々に報告されるようになっています。

以下は複数の報道・警察発表で確認できる摘発の概要です(個別事件の詳細については捜査機関の公表情報・報道を参照のこと)。

  • 2010年代後半〜: 警察当局がオンラインカジノ利用者の取り締まりを進め、個人ユーザーへの任意聴取・書類送検の事例が報じられるようになった
  • 2020年代: 複数の都道府県警がオンラインカジノ利用者を賭博罪で摘発・書類送検したと報道されている
  • 運営者・周辺事業者側: 決済代行業者・換金業者など資金の流れに対する捜査事例も報じられており、利用者個人にとどまらない捜査が行われている

【注記】個別の摘発事例の検挙者数・金額等の具体的数値は、報道間で揺れが残る場合があるため本記事では断定的に記載していません。最新かつ正確な情報は警察・報道機関の発表でご確認ください。

摘発されるパターン

現時点で把握できる摘発の端緒として、以下が挙げられます。

  1. 決済記録からの発覚: 銀行口座やクレジットカードの利用明細がオンラインカジノ関連と照合される
  2. 関連する別事件からの芋づる式捜査: 詐欺・マネーロンダリング・違法サイト運営の捜査過程で利用者リストが押収される
  3. 税務調査との連動: 大きな勝利金の申告漏れが発覚し、資金の出所を追跡される
  4. 仮想通貨取引所への照会: 入出金履歴から利用が判明する

摘発後に何が起きるか——端緒から任意捜査・書類送検・検察処分(不起訴/略式命令)・前科前歴の区別まで、摘発された場合の立件プロセス(端緒から検察処分まで)で詳しく解説しています。


5. 決済・出金トラブル:法的リスク以外の実害

銀行・クレジットカードの利用停止

日本の主要銀行・カード会社は、オンラインカジノへの決済について利用規約で禁止または制限している場合が多いです。

利用が発覚した場合のリスクとして以下があります。

リスク 内容
カード利用停止・強制退会 利用規約違反として即時停止される場合がある
決済停止・口座取引の制限 カードや決済の停止が中心。マネーロンダリング等の疑いが重なる場合は口座取引が制限・凍結されることもある
出金拒否 オンラインカジノ側が本人確認書類(KYC)不備等を理由に出金を拒否する
勝利金の没収 利用規約違反として勝利金を没収される場合がある

出金トラブルの特徴

オンラインカジノでの出金トラブルは消費者庁・国民生活センターへの相談も寄せられています。

主なトラブルパターンは以下のとおりです。

  • 本人確認(KYC)を繰り返し要求されて出金できない
  • ボーナス条件未達成を理由に出金を拒否される
  • 突然アカウントを凍結され、残高が引き出せない
  • サイト自体が閉鎖・音信不通になる

これらのトラブルは、サービス自体が日本の消費者保護法制の管轄外にあることから、国内の消費者相談窓口では実質的な解決が困難な場合が多いという特性があります。

国民生活センター(消費者ホットライン):188(局番なし)
消費者庁:https://www.caa.go.jp/

税務上の問題

オンラインカジノで利益を得た場合、日本の税法上は一時所得または雑所得として申告義務が生じる可能性があります。

所得区分 概要 備考
一時所得(原則) 一時的・偶発的な所得。多くのケースはこちら 50万円の特別控除あり(他の一時所得との合算)。課税対象=(総収入−経費−50万円)×1/2
雑所得 「業として」継続的・組織的に利益を得ていると認められる例外的な場合 必要経費の範囲は争いがある

オンラインカジノの勝利金は、原則として一時所得に区分されるのが一般的な取り扱いです(業と認められる継続性がある場合に限り雑所得となりえます)。重要なのは、賭博行為自体が賭博罪に該当しうるとしても、所得があれば税務申告義務は別個に生じるという点です。違法な行為から得た利得であっても課税対象になる(違法性は課税を免れる理由にならない)というのが確立した実務・判例の立場です。詳しくは国税庁タックスアンサー(No.1490 一時所得)等をご確認ください。勝ち金の具体的な計算(負けた分の賭け金が経費にならず、年間赤字でも課税されうる点)や確定申告の要否は、オンラインカジノで勝った時の税金──一時所得・負け分・確定申告で詳しく解説しています。


6. ケース別リスク早見表

利用形態によって法的・実務的リスクの程度が異なります。以下はあくまで参考であり、個別事情によって評価は変わります。

行為類型 賭博罪該当性 実務上のリスク 備考
日本からオンラインカジノに金銭を賭ける 該当しうる(政府見解) 摘発事例あり 金額・頻度に関わらず
無料プレイ(デモ・賞金なし) 財物を賭けていないため該当しにくい ただし利用規約等は別途確認要
仮想通貨での賭け 該当しうる(財産上の利益として評価されうる) 高め ブロックチェーン追跡の可能性
運営サイドへの関与(プロモーション・代理店等) 賭博場開張等図利罪に該当しうる 非常に高い 参加者より格段に重い
サイトの紹介・SNSでのリンク投稿・まとめ記事の作成 賭博幇助・常習賭博幇助に該当しうる 高い 改正法第九条の二で明文の禁止行為。自分は賭けていなくても対象。アフィリエイターが常習賭博幇助罪で検挙された事例あり
入出金の代行・口座の提供 組織的犯罪処罰法違反等 高い 収納代行を装った入金受付で検挙された事例あり
勝利金の引き出し・換金 賭博罪に加え資金移動規制の問題も 高い マネロン関連の捜査対象になりうる

7. やめたい・抜け出したい場合の相談窓口

ギャンブル依存症の相談先

オンラインカジノは手軽にアクセスできる分、依存症に陥るリスクも高いとされています。「やめたいのにやめられない」と感じたら、以下の公的窓口に相談できます。

窓口 電話・URL 対応内容
依存症対策全国センター(まずここから) https://www.ncasa-japan.jp/ お住まいの地域の相談拠点を検索できる。どこに相談すればよいか分からない場合の入口
精神保健福祉センター 全国精神保健福祉センター長会のサイトに一覧あり 各都道府県・政令市に設置。対面相談・医療機関紹介
保健所 お住まいの地域の保健所 身近な相談先。専門機関への橋渡し
ギャンブル等依存症対策情報サービス(厚労省) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000070789.html 上記各機関へのリンクを集約
全国ギャンブル依存症家族の会 https://gdfam.org/ 家族向けサポート
自助グループ(GA:ギャンブラーズ・アノニマス) https://www.gajapan.jp/ 当事者同士の分かち合い

依存症は意志の問題ではなく、医療・支援が必要な状態です。一人で抱え込まず、早めに相談することをおすすめします。

法律・刑事問題の相談先

すでに利用していて法的リスクが心配な場合、以下に相談できます。

窓口 電話・URL 対応内容
法テラス(日本司法支援センター) 0570-078-374 / https://www.houterasu.or.jp/ 弁護士紹介・費用立替(収入要件あり)
弁護士会法律相談センター 各都道府県弁護士会 有料相談(30分5,500円程度)
当番弁護士制度 各都道府県弁護士会 逮捕後・初回無料

8. 利用前チェックリスト

オンラインカジノを検討している方は、以下の点を必ず確認してください。

チェック項目 確認ポイント
日本からの金銭賭博は賭博罪に該当しうることを理解しているか 警察庁が「犯罪です」と明言している
「海外合法=日本でOK」という誤解を持っていないか 刑法の属地主義を理解する
サイトの紹介・SNSでのリンク投稿をしていないか 改正法第九条の二の禁止行為。賭けていなくても対象
依存症リスクを認識しているか 手軽に遊べる分、依存しやすい
出金できない場合のリスクを許容できるか 消費者保護が及ばない
勝利金の申告義務を理解しているか 日本の税法上は申告義務が生じうる
銀行・カードの利用規約を確認しているか 利用停止・強制退会のリスク

よくある質問(FAQ)

A

現地国でカジノが合法であり、行為が現地で完結している場合は、日本の賭博罪が適用される可能性は低いと一般的に解されています(属地主義)。ただし、賭博による収入(一時所得等)の確定申告義務は帰国後も生じる可能性があります。日本国内からオンラインカジノを利用する場合とは、行為地が異なるため法的状況が変わります。個別の判断は弁護士等の専門家にご確認ください。

A

VPNは通信の経路を変えるツールであり、「日本国内で行為を行った」という事実を消すものではありません。また捜査機関はVPN利用を前提とした捜査手法を持っており、決済記録・金融機関への照会・仮想通貨のブロックチェーン解析など、VPNに依存しない手段で利用の痕跡を把握できます。「VPNを使えば安全」という認識は誤りです。

A

刑法185条は賭けた金額に最低ラインを設けていません。ただし現実的には、少額の場合は捜査機関が積極的に立件するリスクは低いとも言われます。しかし「少額なら合法」という法的根拠はなく、また金融機関・カード会社は金額に関わらず利用停止措置を取ることがあります。

A

自首は刑法42条1項により刑の減軽事由として定められていますが、これは「捜査機関に発覚する前」に自ら申告した場合に限られ、かつ減軽するかどうかは裁判所の裁量です(必ず軽くなるとは限りません)。すでに捜査が及んでいる段階での出頭は条文上の「自首」に当たらない場合があります。具体的に捜査されているかどうか、どのような対応をとるべきかは個別の事情によって大きく異なります。まずは弁護士(法テラス等)に相談し、専門家の判断を仰ぐことを強くおすすめします。

A

賭博罪では一般に「財物または財産上の利益」を賭けることが要件と解されています。仮想通貨(暗号資産)はそれ自体「財物(有体物)」ではありませんが、「財産上の利益」として賭博罪の客体になりうると解されており、仮想通貨を賭ける行為も賭博罪に問われうると考えられます(この点は判例の蓄積が限られ、解釈に争いのある論点です)。また日本の暗号資産交換業者はマネーロンダリング防止の観点から疑わしい取引の届出義務(犯罪収益移転防止法)を負っており、取引履歴が捜査機関と共有される場合があります。

A

なり得ます。 2025年9月25日施行の改正ギャンブル等依存症対策基本法第九条の二は、オンラインカジノサイトを提示する行為・誘導する情報を発信する行為を明文で禁止しました。警察庁は禁止される行為の例として「SNSなどで、オンラインカジノサイトのリンクを貼り付けて投稿したり、宣伝や広告をしたりすること」を挙げています。

この改正法自体に罰則はありませんが、処罰は刑法の側で行われます。警察庁は、アフィリエイト契約を結んで動画配信サイト等で利用を勧誘していた者を常習賭博幇助罪で検挙した事例を公表しています。「自分は一度も賭けていない」という説明は、この事例では通用していません。 過去の投稿がある場合の対応は、弁護士にご相談ください。

A

逆です。 罰則を科すのは改正法ではなく刑法(賭博幇助罪・常習賭博幇助罪)であり、その適用は改正前から可能でした。改正法が加えたのは「その行為は法律上禁止されている」という明確な位置づけです。禁止規定に正面から違反している事実は、刑法上の評価においても不利に働き得ます。「罰則がない」=「やっても構わない」ではありません。


まとめ:「やっていない」より「やってしまった場合」を想定して判断を

オンラインカジノに関する法的状況を整理します。

  • 警察庁は「日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪です」と明言している。「海外で合法だから日本でも問題ない」は誤り
  • 「グレーゾーン」という前提はすでに崩れている。2025年9月25日施行の改正ギャンブル等依存症対策基本法が、条文上「違法オンラインギャンブル等」と名指しした
  • 紹介・宣伝も禁止対象。同法第九条の二はサイトの提示・誘導情報の発信を禁じる。自分は賭けていなくても対象になる
  • 同法に罰則はないが、処罰は刑法の幇助罪で行われる。アフィリエイターが常習賭博幇助罪で検挙された事例が公表されている
  • 検挙は5類型。利用者・運営者・サイト開設者・決済仲介者・アフィリエイターのいずれもが検挙されている
  • 決済・出金トラブルは消費者保護が及ばない領域で、実害が生じても救済が困難
  • 依存症リスクは現実のものであり、公的な相談窓口・自助グループが利用できる
  • 税務申告の義務は、賭博行為の違法性とは別に発生しうる

「摘発される確率が低いから大丈夫」という判断は、法的リスクそのものをゼロにするものではありません。心配な点は弁護士・公的相談窓口に相談することをおすすめします。


関連記事


一次情報源・参考資料

  • e-Gov 法令検索(刑法):https://laws.e-gov.go.jp/
  • e-Gov 法令検索(ギャンブル等依存症対策基本法・法令ID 430AC1000000074。2025年9月25日施行):https://laws.e-gov.go.jp/
  • 警察庁「オンラインカジノを利用した賭博は犯罪です!」:https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/hoan/onlinecasino/onlinecasino.html
  • 消費者庁「日本国内ではオンラインカジノに接続して賭博を行うことは犯罪です!」:https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/caution_030/
  • 国税庁:https://www.nta.go.jp/
  • 法テラス(日本司法支援センター):https://www.houterasu.or.jp/
  • 国会会議録検索システム:https://kokkai.ndl.go.jp/
  • ギャンブル等依存症対策情報サービス(厚労省):https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000070789.html

本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律相談に代わるものではありません。具体的なケースについては弁護士等の専門家にご相談ください。また、本記事に記載された法令・政府見解・摘発事例等の情報は最終更新時点(2026年8月22日)のものであり、今後変更される場合があります。最新情報は各省庁・裁判所の公式発表でご確認ください。

JG

実務ガイド編集部

AI執筆 + 編集部レビュー済み

本記事はAIが初稿を作成し、編集部が法令原文・官公庁通知・審議会資料等の一次情報と照合のうえ、内容を確認・編集しています。行政手続き・法改正・制度改正の実務情報を専門に扱う編集チームが、企業実務担当者・士業専門家向けに正確性の高いコンテンツを提供します。