労災保険の給付額シミュレーター|年収別に休業補償・特別支給金を自動計算【2026年最新】

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労災保険の給付額シミュレーター|年収別に休業補償・特別支給金を自動計算【2026年最新】
目次

最終更新日: 2026年5月

【結論】 業務上または通勤途上のケガ・病気で働けなくなった場合、労災保険から 給与の約80%(休業補償給付60% + 休業特別支給金20%) が支給される。給付は所得税・住民税ともに非課税で、健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料も控除されない。最初の3日間は待期期間で労災給付の対象外(業務災害は事業主に 労働基準法第76条 に基づく平均賃金60%の休業補償義務)。請求の時効は休業・療養・葬祭が2年、障害・遺族が5年(労災保険法第42条)。本記事では、年収別シミュレーター・年収別マトリクス・申請手順・認定されにくいケース・FAQまで、労災休業補償の全論点をまとめて解説する。


結論サマリー:労災休業補償の5つの基本

労災保険の休業補償は「給与の80%が約2年間非課税で受け取れる」制度である。会社員・パート・アルバイト・日雇労働者を問わず、雇用されているすべての労働者が強制加入の対象となる(労災保険法第3条)。まずは押さえるべき5つの基本を一覧化する。

項目 内容 根拠
給付率 給与の 80%(休業補償給付60% + 休業特別支給金20%) 労災保険法第14条/労災保険法施行規則(則)第36条
待期期間 最初の3日間は不支給(4日目から給付開始) 労災保険法第14条第1項
課税扱い 所得税・住民税ともに非課税、社会保険料も控除なし 所得税法第9条第1項第17号
請求の時効 休業・療養・葬祭=2年/障害・遺族=5年 労災保険法第42条
申請先 事業所を管轄する 労働基準監督署 労災保険法施行規則第12条

労災保険でカバーされる「業務災害」と「通勤災害」の違い

労災保険の対象となる事由は2種類ある。両者は給付内容こそ共通だが、待期3日間の事業主補償義務など細かい扱いが異なる。

  • 業務災害:仕事中・出張中・社内行事中のケガや病気。業務起因性(仕事が原因)と業務遂行性(仕事中の状態)の両方が必要。
  • 通勤災害:自宅と職場間の合理的な経路・方法での移動中の事故。寄り道(逸脱・中断)すると原則対象外(労災保険法第7条第3項)。

業務災害の場合、待期3日間は事業主に 労働基準法第76条 に基づく休業補償義務(平均賃金60%)が課される。通勤災害には事業主補償義務はないため、待期3日間は無給となるのが原則だ。


計算ロジック詳細:労災休業補償はこう計算する

労災保険の休業補償給付は、次の3ステップで算出する。基本式を理解すれば、給与明細から自分の概算給付額をすぐに把握できる。

Step 1:給付基礎日額を出す(労災保険法第8条)

給付基礎日額 = 直前3か月の賃金合計 ÷ 期間の暦日数
  • 直前3か月:労災発生日(負傷の場合)または医師の診断で疾病確定した日の、直前の賃金締切日から3か月分
  • 賃金合計:基本給+諸手当+通勤手当(賞与・臨時の手当・年3回以下の特別支給は除外)
  • 暦日数:労働日数ではなく 土日祝を含む暦日数(通常89〜92日)

【最低保障額】 計算結果が 4,250円(2025年8月1日改定後の最低保障額/厚生労働省告示 令和7年7月25日厚労省告示第208号)を下回る場合は4,250円が適用される。出典: 厚労省「給付基礎日額の最低保障額」。

Step 2:休業補償給付を計算する(労災保険法第14条)

休業補償給付 = 給付基礎日額 × 60% × 休業日数(待期3日を除く)
  • 賃金を受けられない日のうち、療養のため労働できない日が対象
  • 半日勤務など部分労働した日は、給付基礎日額と実支払賃金の差額×60%

Step 3:休業特別支給金を加算する(労働者災害補償保険特別支給金支給規則第3条)

休業特別支給金 = 給付基礎日額 × 20% × 休業日数(待期3日を除く)
  • 給付ではなく社会復帰促進等事業から支給される福祉的給付
  • 休業補償給付と一体で申請(5号様式の裏面に申請欄あり)
  • 受給制限(第三者行為災害の調整等)の扱いが本給付と異なる場合あり

合計式:80%の根拠

合計受給額 = 給付基礎日額 × 80%(60% + 20%)× 休業日数

「労災で80%」と言われるのは、この 本給付60% + 特別支給金20% = 合計80% を指している。社内規程や報道で「労災で60%」と表現される場合は本給付のみを指している可能性があるため、必ず内訳を確認したい。


給付額シミュレーター:今すぐ計算する

直前3か月の賃金合計と休業日数を入力すると、給付基礎日額・休業補償給付・休業特別支給金・合計受給額を即時計算する。結果は概算であり、最低保障額や年齢階層別最低/最高限度額(4年6か月後から適用)は反映していない点に留意してほしい。

⚖ 労災保険法第14条準拠

労災保険 休業補償シミュレーター

直前3か月の賃金と休業日数を入力すると、休業補償給付・休業特別支給金・合計受給額を即時計算します

入力すると即時反映

1直前3か月の賃金合計

年収プリセット(3か月分≒年収÷4)
賞与(年3回以下)は含めません。労災発生日(傷病確定日)の直前の賃金締切日から3か月分

2期間の暦日数

通常は90〜92日。労働日数ではなく「暦日数」を入力(労災保険法第8条)

3休業日数(待期3日を除く)

休業期間プリセット
最初の3日間は労災保険からの給付対象外(業務災害は事業主が平均賃金60%を補償)。療養のため労働できなかった日のうち、賃金を受けない日が対象

本シミュレーターは労災保険法第8条(給付基礎日額)・第14条(休業補償給付)に基づく概算です。給付基礎日額には最低保障額(2025年8月1日改定後4,250円/令和7年厚労省告示第208号)・スライド改定・年齢階層別最低/最高限度額(休業給付では4年6か月後から適用)が存在し、本ツールの結果と実際の支給額が異なる場合があります。賞与(年3回以下)からは特別支給金(特別加入者除く)の算定基礎賞与額に反映されます。本結果は所得税法第9条第1項第17号により非課税で、健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料も控除されません。実際の請求・支給額は所轄労働基準監督署の決定に従ってください。

試算結果
リアルタイム
休業中の合計受給額(給付+特別支給金)
-
= 給付基礎日額 × 80% × -
給付基礎日額(賃金合計÷暦日数)
-
休業補償給付(基礎日額×60%×日数)
-
休業特別支給金(基礎日額×20%×日数)
-
1日あたり受給額(合計の80%)
-
非課税です:所得税・住民税ともに課税されず、健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料の計算からも除外されます(所得税法第9条第1項第17号)。
待期3日間の扱い:業務災害は事業主に平均賃金60%の休業補償義務(労働基準法第76条)。通勤災害は補償義務なし。

【シミュレーターの注意点】 上記の試算には次の限度額・調整は含まれない:
– 年齢階層別の最低/最高限度額(休業給付では療養開始後4年6か月経過後に適用、労災保険法第8条の2第2項)
– スライド改定(賃金水準の変動による定期改定、労災保険法第8条の3)
– 第三者行為災害による損害賠償との調整(労災保険法第12条の4)
– 厚生年金等との併給調整(労災保険法第14条の2)
実際の支給額は所轄労働基準監督署の決定に従う。


年収別シミュ表:休業30日/60日/90日でいくらもらえるか

多くの読者が気になるのは「自分の年収だと、休業○日で何円もらえるか」だ。代表的な年収帯について、給付基礎日額・休業日数別の合計受給額(給付+特別支給金)を一覧化する。前提:直前3か月=年収×0.25、暦日数92日、最低保障額考慮なし

年収別 給付基礎日額(賞与除く)

年収 直前3か月賃金合計 給付基礎日額
300万円 750,000円 8,152円
400万円 1,000,000円 10,870円
500万円 1,250,000円 13,587円
600万円 1,500,000円 16,304円
800万円 2,000,000円 21,739円

年収×休業日数別 合計受給額(給付60%+特別支給金20%=80%)

年収\休業日数 30日 60日 90日
300万円 195,652円 391,304円 586,957円
400万円 260,870円 521,739円 782,609円
500万円 326,087円 652,174円 978,261円
600万円 391,304円 782,609円 1,173,913円
800万円 521,739円 1,043,478円 1,565,217円

内訳:休業60日のケース

年収 休業補償給付 休業特別支給金 合計(80%)
300万円 293,478円 97,826円 391,304円
400万円 391,304円 130,435円 521,739円
500万円 489,131円 163,043円 652,174円
600万円 586,957円 195,652円 782,609円
800万円 782,609円 260,870円 1,043,478円

【賞与の扱い】 上表は基本給+諸手当のみで計算している。年3回以下の賞与(ボーナス)は給付基礎日額からは除外されるが、別途 「ボーナス特別支給金」(特別給与に基づく休業特別支給金) が支給される。算定基礎賞与額(直前1年間の賞与合計の365分の1)×20%×休業日数で算出される。年収に占める賞与比率が高い人(公務員・大手企業)は、本表より受給額が増えるケースが多い。


「労災 いくら引かれる」の真実:給付は完全に非課税

労災保険給付について最も多い誤解が「税金や社会保険料が引かれて手取りが少なくなる」という思い込みだ。結論から言えば、労災給付からは1円も引かれない

所得税法第9条第1項第17号で明文化された非課税

所得税法第9条第1項第17号は、損害賠償金・見舞金・慰謝料その他これらに類するものを 非課税所得 と定めている。労災保険給付(休業補償給付・療養補償給付・障害補償給付・遺族補償給付・休業特別支給金等のすべて)はこの条文の対象であり、課税されない。住民税も同様の取扱いだ(地方税法第34条準用)。

社会保険料(健保・厚年・雇保)の計算からも除外

健康保険料・厚生年金保険料は 「報酬」を基礎に計算する(健保法第3条第5項、厚年法第3条第3項)が、労災給付は法律上の「報酬」に該当しないため、保険料計算の対象外となる。雇用保険料も同様に賃金扱いされない(雇保法第4条第4項)。

「給与の80%」の重みを正しく理解する

給与から保険料・税金を控除した手取り率は、額面年収500万円なら概ね78〜82%。一方、労災休業給付は 80%が額面のまま 支給される。実質的な手取りベースで比較すると、労災給付は 通常給与の手取りとほぼ同水準 になる計算だ。これが「80%もらえれば生活は維持できる」と評される所以である。

比較項目 通常給与(額面500万円) 労災休業給付(80%相当)
額面 100% 80%
所得税 約4〜5% 控除 0%
住民税 約6% 控除 0%
社会保険料 約15% 控除 0%
手取り 約75〜80% 80%(=額面)

【誤解の多いポイント】 「労災中も住民税は払う」と言われるが、これは 過年度の所得に対する住民税(後払い課税) が継続するだけで、労災給付そのものには課税されない。市区町村に減免相談が可能なケースもあるため、長期休業時は早めに自治体窓口へ相談したい。


給付の種類早見表:労災で受けられる給付7つ

労災保険の給付は休業補償だけではない。療養から遺族補償まで、7種類の給付が用途別に整備されている。

給付種別 給付内容 給付額の目安 時効
療養(補償)給付 治療費の現物給付(労災指定病院)または現金給付 治療費全額(自己負担なし) 2年
休業(補償)給付 休業4日目から給与の80% 給付基礎日額×80%×日数 2年
障害(補償)給付 治癒後の後遺障害(1〜14級) 1級:給付基礎日額×313日分(年金)/14級:56日分(一時金) 5年
遺族(補償)給付 死亡時の遺族年金または一時金 遺族数に応じ153〜245日分(年金) 5年
傷病(補償)年金 療養開始後1年6か月で治癒せず重度の場合 1〜3級/年金として給付基礎日額245〜313日分 (職権)
介護(補償)給付 障害等級1級・2級で常時/随時介護を要する場合 月額上限:常時介護186,050円/随時介護92,980円(2025年8月改定、令和7年厚労省令第66号) 2年
葬祭料(葬祭給付) 死亡時の葬祭費用 「330,000円+給付基礎日額×30日分」と「給付基礎日額×60日分」のいずれか高い方(労災保険法施行規則第17条) 2年

【補足】 「(補償)」のカッコ書きは業務災害は「補償給付」、通勤災害は「給付」という名称の違い。給付内容は実質的に同一。

【傷病補償年金は職権切替】 傷病補償年金は労働者からの請求ではなく、療養開始後1年6か月時点で労基署が職権で判定し、休業補償給付から自動的に切り替わる。請求書類提出は不要。

【関連記事】 傷病補償年金・障害補償年金・遺族補償年金の3種は「長期療養・後遺障害・死亡」シナリオに特化した複雑な制度。等級判定・厚生年金との併給調整・転給制度・若年停止など実務論点は労災の年金系給付3種を完全解説(記事105)にて詳細を整理している。


申請手順:5号様式の書き方と提出フロー

労災休業補償の請求は、「休業補償給付支給請求書(5号様式)」 を労働基準監督署に提出して行う。事業主証明・医師証明が必要だが、書類の入手から提出まで原則1〜2週間で完結する。

Step 1:請求書(5号様式)を入手する

  • 入手先:厚労省サイトからPDFダウンロード/所轄労基署の窓口
  • 正式名称:業務災害用は「休業補償給付支給請求書」、通勤災害用は「休業給付支給請求書(16号の6様式)」
  • 5号様式・16号の6様式の裏面が 「休業特別支給金支給申請書」 の様式と一体になっている

Step 2:事業主証明欄を記入してもらう

  • 事業主が 「療養のため労働できなかった期間」「平均賃金」「直近3か月の賃金支払状況」 を記入・押印
  • 事業主が証明拒否する場合は、その事実を申立書に記載すれば、労働者単独でも提出可能(労災保険法施行規則第23条の2)

Step 3:医師の意見(療養担当者の証明)を記入してもらう

  • 治療を受けている医師が、傷病の経過と労働可能性について記載
  • 医師証明料(数百〜数千円)が発生するが、後日労基署から実費請求(療養費の枠で)可能

Step 4:所轄労働基準監督署に提出

  • 提出先:事業所を管轄する労働基準監督署(労働者の住所地ではない点に注意)
  • 提出方法:窓口持参・郵送・電子申請(e-Gov経由)のいずれも可
  • 添付書類:賃金台帳の写し、出勤簿の写し、第三者行為災害の場合は「第三者行為災害届」

Step 5:審査・決定・振込

  • 労基署が業務起因性・業務遂行性を審査
  • 標準処理期間:1か月程度(複雑な事案は3〜6か月かかる場合あり)
  • 決定後、本人指定口座に振込

【複数回請求】 休業が長期にわたる場合は、1〜2か月分ずつまとめて複数回請求するのが一般的。1回目の請求が完了すれば、2回目以降は事業主証明・医師証明が簡略化されるケースが多い。


認定されにくいケース:業務起因性の判断基準

労災請求の約90%は認定されるが、業務外と判断される事案も一定数ある。代表的な「認定されにくいケース」を理解しておけば、請求準備時に追加の証拠(タイムカード・LINE履歴・同僚証言等)を揃える判断がしやすくなる。

ケース1:私的行為中の事故

  • 業務時間中であっても、私用での外出や個人の用事を済ませている最中 の事故は業務起因性が否定されやすい
  • 例:昼休みに私的に外出して買い物中の事故(業務外と判断されることが多い)
  • 一方、社内食堂で昼食中の事故は事業主の支配下にあるとして業務災害と認められる傾向

ケース2:通勤災害の「逸脱・中断」

通勤途上でも、合理的な経路を外れた場合(逸脱)や、通勤と無関係な行為を行った場合(中断) は、その後の経路は通勤に該当しない(労災保険法第7条第3項)。例外的に通勤と認められる行為は次の通り。

  • 日用品の購入その他これに準ずる日常生活上必要な行為
  • 職業訓練・教育訓練・選挙権の行使
  • 病院・診療所での診察・治療
  • 要介護状態にある親族の介護

ケース3:精神疾患(うつ病・適応障害等)の業務起因性

  • 精神疾患の労災認定は 「心理的負荷による精神障害の認定基準」(令和5年9月改正) に基づく
  • 業務による強い心理的負荷(パワハラ・長時間労働・重大事故への遭遇等)が必要
  • 認定率は身体的災害より低く、専門医の意見書・タイムカード・メール履歴等の客観的証拠が重要

ケース4:脳・心臓疾患の長時間労働起因

  • 過労死認定基準では、発症前1か月に おおむね100時間 または2〜6か月平均で おおむね80時間 を超える時間外労働があった場合に業務関連性が強いと判断
  • 短期間の極度の長時間労働や深夜勤務・出張等の不規則勤務も評価対象
  • 出典: 厚労省「血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準」(令和3年9月改正)

ケース5:通勤途中の脳出血・心筋梗塞

  • 通勤災害は「外部要因による事故」が原則のため、内因性疾患(脳出血等)は通勤災害に該当しないとされるケースが多い
  • ただし発症の業務起因性が認められれば業務災害として認定される余地あり

【不支給決定後の救済】 不支給決定に不服がある場合、労働者災害補償保険審査官への審査請求(決定を知った日の翌日から3か月以内)→ 労働保険審査会への再審査請求 → 行政訴訟 という三段階の救済手続きが用意されている。労働基準監督署は決定理由を通知書に記載するため、その理由に応じた追加証拠を揃えて審査請求するのが基本戦略となる。


FAQ:労災給付のよくある10の疑問

A

A. 原則として時効消滅により請求できない。ただし、事業主が「労災ではなく健保で処理」と虚偽説明していた場合 など、時効進行が止まる事情があれば例外的に認められるケースもある。時効間近の事案は労基署または弁護士に早急に相談したい。労災保険法第42条により、休業・療養・葬祭は2年、障害・遺族は5年で時効消滅する。

A

A. 2020年9月1日施行の改正労災保険法により、複数事業労働者は全事業所の賃金を合算して給付基礎日額を計算 する仕組みに変更された(労災保険法第8条第3項)。請求書に「複数事業労働者用」の様式(5号様式の別紙)を添付して提出する。脳・心臓疾患や精神障害等についても、各事業所の労働時間・心理的負荷を総合評価して認定判断される。

A

A. 業務に起因して感染したと医学的に認められる場合は労災対象。医療従事者・介護従事者 は業務外で感染したことが明らかでない限り原則労災として扱われる(厚労省事務連絡)。一般労働者でも、感染経路が業務と特定できる場合(同僚・顧客からの感染が証明できる場合等)は労災認定される。

A

A. 災害が発生した事業所の労災保険から給付される。給付基礎日額は 本業+副業の賃金を合算 して算定される(複数事業労働者の特例、Q2参照)。副業先でも雇用関係があれば必ず労災保険の対象になる(フリーランス・業務委託は原則対象外、ただし2024年11月施行の特別加入拡大あり)。

A

A. 疾病の原因となる業務に従事していた事業所を管轄する労基署 に請求する。例えば、前職のアスベスト曝露による中皮腫が転職後5年経って発症した場合でも、前職の事業所所在地の労基署に請求する。療養・休業の時効は「療養を要する状態となったことを知った日」から起算されるため、退職後の発症でも時効進行は遅れる場合がある。

A

A. 平均賃金の60%以上の賃金が支給される日は休業補償給付は支給されない(労災保険法第14条第1項但書)。一方、平均賃金の60%未満の賃金が支給される場合は、その差額分(×60%+20%)が労災から支給される。会社の見舞金・私傷病手当金等が労災給付と並行して支給可能かは社内規程による。

A

A. 三段階の救済手続きがある:①労働者災害補償保険審査官への審査請求(決定を知った日の翌日から3か月以内)→ ②労働保険審査会への再審査請求(審査請求の決定を知った日の翌日から2か月以内)→ ③行政訴訟(裁決を知った日から6か月以内、または再審査請求から3か月経過後)。各段階で新たな証拠提出が可能。

A

A. 労災保険は派遣元事業主が加入している ため、請求書も派遣元の事業所を管轄する労基署に提出する。事業主証明欄は派遣元が記入。災害発生状況の証明は派遣先の協力が必要なため、派遣元・派遣先の双方に早めに連絡することが実務上重要。

A

A. 切り替え可能。治療した医療機関に「労災に切り替えたい」と申し出れば、健保負担分の返還処理と労災請求への切替手続きが行われる。返還処理が複雑な場合は、患者がいったん全額自己負担して労基署に「療養の費用請求書(7号様式)」で請求する方法もある。労災と健保の重複給付は法律上認められないため、必ず一本化する。

A

A. 事業主証明拒否の事案でも労働者単独で請求できる(労災保険法施行規則第23条の2)。請求書の事業主証明欄は空欄のまま、別紙に「事業主が証明を拒否したため証明を得られない旨」とその理由を記載すれば受理される。労基署が独自に事業主に事実確認を行う。会社からの不利益取扱い(解雇・降格等)は労災保険法第104条で禁止されており、不利益取扱いを受けた場合は労基署または弁護士に相談したい。


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労災保険は、メンタルヘルス・ハラスメント・社会保険・雇用保険等の周辺制度と密接に関連する。あわせて参考にしたい記事を整理する。


【最終確認】 労災請求は 「事業主の協力なしでも単独で可能」「給付は完全非課税」「時効は2〜5年」 の3点を覚えておけば、いざという時に迅速に動ける。職場で災害が発生したら、まず病院で 「労災です」と申告して労災指定医療機関を受診 すること(健保証は出さない)。療養中は早めに5号様式を入手し、事業主証明・医師証明を集めて請求準備を進めたい。本記事のシミュレーターで概算受給額を把握した上で、長期休業時の家計設計(住宅ローン猶予・光熱費等の支払計画)に活かしてほしい。

【免責事項】 本記事は2026年5月時点の労災保険法・関連政令・厚生労働省通達に基づいて作成された一般的な解説であり、個別事案の認定可否・支給額を保証するものではありません。具体的な請求・認定判断は所轄労働基準監督署・社会保険労務士・弁護士に相談してください。

JG

実務ガイド編集部

AI執筆 + 編集部レビュー済み

本記事はAIが初稿を作成し、編集部が法令原文・官公庁通知・審議会資料等の一次情報と照合のうえ、内容を確認・編集しています。行政手続き・法改正・制度改正の実務情報を専門に扱う編集チームが、企業実務担当者・士業専門家向けに正確性の高いコンテンツを提供します。