ものづくり補助金2026は、中小企業・小規模事業者の革新的な設備投資・試作品開発を支援する補助金です。補助上限は類型によって異なり、通常枠750万円〜グローバル展開型3,000万円(補助率1/2〜2/3)。製造業だけでなく、サービス業・IT業なども対象です。
ものづくり補助金(正式名称:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、中小企業庁が所管する補助金で、2013年度から毎年継続されています。「設備投資をしたいが資金が足りない」という中小企業にとって、最も活用実績の多い補助金の一つです。
本記事の数値は2025年度実績を参考にした見通しです。2026年度公募は既に進行中のため、最新の補助上限・補助率・申請期間は公式サイト(ものづくり補助金総合サイト)で必ずご確認ください。
2026年版ものづくり補助金の主要変更点
ものづくり補助金は毎年度見直しが行われます。2025年度までの動向と2026年度に向けた注目ポイントを整理します(2026年度確定情報は要公式確認)。
継続されている方向性:
– グリーン枠・グローバル展開型の継続強化:カーボンニュートラル対応、海外展開に取り組む事業者への優遇
– デジタル技術の活用を重視:DX・IoT・AI活用を含む設備投資を高く評価
– 賃上げ要件の厳格化:給与支給総額の引き上げ計画が加点要素から要件化される流れが継続
2025年度の実績(参考):
– 通常枠(省力化・デジタル):補助上限750万円、補助率1/2(小規模:2/3)
– グリーン枠:補助上限1,000〜4,000万円(類型による)
– グローバル展開型:補助上限3,000万円(大幅賃上げ特例適用で最大4,000万円に引き上げの場合あり)
2026年度で想定される変更点(情報収集中・要確認):
– 物価高騰・人手不足対応のための省力化投資枠の拡充の可能性
– 電力・エネルギーコスト削減に資する設備の優遇強化
対象経費と補助上限(設備費・システム構築費・外注費等)
ものづくり補助金で補助対象となる経費の範囲は比較的広く設定されています。
3,000万円
1,500万円
750万円
1,000万円
年率3%以上
| 経費区分 | 具体例 | 注意点 |
|---|---|---|
| 機械装置・システム構築費 | 製造設備、生産ラインの自動化機器、業務システム | 最も主要な経費。補助対象の中心 |
| 技術導入費 | 特許権・知的財産権の使用料 | 上限あり(補助対象経費の1/3以内等) |
| 専門家経費 | コンサルタント・専門家への委託料 | 上限あり |
| 運搬費 | 設備の搬入・設置費用 | 実費精算 |
| クラウドサービス利用費 | SaaS・クラウドシステムの利用料 | 最大2年分が対象のケースあり |
| 原材料費 | 試作品製造のための材料費 | 試作開発に限定 |
| 外注費 | 設計・製造・加工の一部外注 | 補助対象経費の1/2以内等の制限あり |
| 知的財産権等関連経費 | 特許申請費用等 | 補助金成果の権利化に限定 |
補助上限の目安(2025年度実績):
– 通常枠(中小企業):~750万円
– グリーン枠(エントリー):~1,000万円
– グリーン枠(スタンダード):~1,500万円
– グローバル展開型:~3,000万円
– 小規模事業者の場合:一部類型で補助率2/3に引き上げ(小規模事業者の定義:製造業等は従業員20名以下、商業・サービス業は5名以下。業種により異なるため要公式確認)
補助対象外の主な経費:
– 土地・建物の取得費
– 汎用性が高い機器(パソコン、スマートフォン等)の単体購入
– 消耗品費
– 人件費(原則対象外)
採択されやすい事業計画書のポイント(3つ)
ものづくり補助金は審査制です。採択率は過去の実績で30〜50%程度と言われており(実績は年度・類型で変動)、書類の質が採択を左右します。
ポイント①:「革新性」を具体的に示す
ものづくり補助金は「革新的な」設備投資・製品開発が対象です。「単なる設備の更新」では採択されにくく、「既存設備では実現できなかった何か」を明確に示す必要があります。
よい例:「新型CNC加工機の導入により、従来比精度±0.01mmが±0.003mmに向上し、航空宇宙部品市場への参入が可能になる」
悪い例:「老朽化した設備を更新して生産効率を上げる」
ポイント②:数値目標を具体的に設定する
審査委員は事業計画書の数字を見て採択可否を判断します。以下の数値目標は具体的かつ根拠を示して記載しましょう。
- 付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)の向上目標:補助事業終了後3〜5年間で年率3%以上増加(要件化されていることが多い)
- 売上高・粗利益の増加見込み
- 削減できる作業時間・人件費コスト
ポイント③:賃上げ計画と整合させる
近年、ものづくり補助金では賃上げへの取り組みが重視されています。事業計画書において設備投資による生産性向上→賃上げ実現というストーリーを明確に示すことが採択率向上につながります。
「補助事業により生産性が向上し、〇年後には給与支給総額を△%引き上げる計画」という記述を、財務計画と整合させて記載することが効果的です。
申請スケジュールと公募期間
ものづくり補助金は年間を通じて複数回の公募が実施されます。
過去の公募パターン(2025年度実績参考):
– 第1次公募:3〜4月ごろ(申請締切)
– 第2次公募:6〜7月ごろ
– 第3次公募:9〜10月ごろ
– 第4次公募:11〜12月ごろ
公募ごとに申請締切・交付決定日が設定されます。
重要:交付決定前に設備の発注・契約・支払いをした場合、補助対象外になります。
2026年度の正確なスケジュールは公式サイト(ものづくり補助金総合サイト)でご確認ください。
FAQ
Q: 製造業以外でもものづくり補助金を申請できますか?
A: 申請できます。名称に「ものづくり」と入っていますが、中小企業・小規模事業者であれば製造業に限らず、サービス業・IT業・飲食業・小売業なども対象です。ただし、「革新的な製品・サービスの開発」や「生産プロセスの改善」につながる取り組みであることが必要です。例えば、飲食店が自動調理設備を導入して新メニューを開発するケースや、サービス業が業務自動化システムを構築するケースでも採択実績があります。
Q: 設備の購入後に申請することはできますか?
A: できません。ものづくり補助金は「交付決定後に行う事業」が対象です。申請前・交付決定前に購入・契約した設備は補助対象外です。「設備を先に買ってから補助金で取り戻そう」という考え方は根本的に誤りです。必ず「申請→採択→交付決定→発注・購入」の順序を守ってください。
Q: 採択率はどのくらいですか? 不採択になった場合は再申請できますか?
A: 採択率は年度・類型・公募回次によって異なりますが、過去実績では概ね30〜50%程度です(要公式データ確認)。不採択になった場合、次回の公募で再申請することは可能です。再申請の際は審査員のコメント(不採択通知に含まれる場合あり)を参考に、事業計画書を改善することをおすすめします。また、中小企業診断士などの専門家にサポートを依頼すると採択率が向上するケースがあります。
Q: 補助金を受けた後に何か義務はありますか?
A: あります。補助事業完了後、一定期間(通常5年間)にわたり「事業化状況・知的財産権の取得状況」等を毎年報告する義務があります。また、補助事業で取得した設備等の処分(売却・廃棄等)には事前承認が必要です。さらに、補助事業の成果が想定以上の収益を生んだ場合、補助金の一部返還を求められる「収益納付」制度があります。
まとめ
ものづくり補助金は、設備投資を検討している中小企業にとって最大規模の補助金制度の一つです。準備期間が長くかかる補助金のため、「設備投資の予定がある」と決まった時点で申請準備を始めることが重要です。
申請準備チェックリスト:
– [ ] gBizIDプライムを取得済み(未取得なら今すぐ申請)
– [ ] 投資する設備・システムの仕様と見積もりを取得
– [ ] 付加価値額の向上目標を数値で設定
– [ ] 賃上げ計画を財務計画と整合させて記載
– [ ] 中小企業診断士等の専門家への相談を検討
2026年度の公募スケジュール・補助上限・申請要件は公式サイト(ものづくり補助金総合サイト)で必ず最新情報をご確認ください。
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