最終更新日: 2026年9月8日
免責事項: 本記事は、平成18年厚生労働省令第171号「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」(第十六章)に基づき、障害者グループホーム(共同生活援助)の開設基準を事業者向けに整理したものです。指定申請の様式・添付書類・標準処理期間は都道府県・指定都市・中核市ごとに異なります。実際の開設にあたっては、必ず事業所所在地の指定権者(都道府県・市)の障害福祉担当窓口にご確認ください。本記事の情報に基づく判断によって生じた損害について、筆者は一切の責任を負いません。
この記事の対象読者
障害者グループホーム(共同生活援助)の開設を検討している事業者・法人(社会福祉法人、NPO法人、株式会社など)と、指定申請を支援する行政書士・社労士を対象としています。入居を検討している段階の方や、すでに入居しているご本人・ご家族には内容が合いません。入居条件・費用の目安・事業所の選び方は、姉妹記事「障害者グループホーム2026|入居条件・費用・選び方」で解説していますので、そちらをご参照ください。
グループホームの人員基準・設備基準は、就労継続支援A型・B型など他の障害福祉サービスとは条文が別立てになっており、世話人の配置数も居室の面積基準も共通ではありません。事業所の指定基準を一般的に解説した「障害福祉サービス事業所2026年|指定基準・人員要件・開設申請の手順」では就労系サービスを中心に扱っているため、共同生活援助を開設する場合は本記事の基準を確認してください。
障害者グループホーム(共同生活援助)とは
障害者グループホームは、障害者総合支援法上の正式名称を「共同生活援助」といい、利用者が地域で共同生活を営みながら、世話人や生活支援員から相談・入浴・排せつ・食事の介護などの日常生活上の援助を受ける障害福祉サービスです。開設・運営に必要な人員基準・設備基準・運営基準は、平成18年厚生労働省令第171号第十六章(第207条〜第213条の22)に定められています。
共同生活援助には、提供体制の違いにより介護サービス包括型・日中サービス支援型・外部サービス利用型の3類型があります(それぞれ根拠条文が異なる節に分かれています)。どの類型で指定を受けるかによって、必要な世話人の人数、生活支援員を置くかどうか、建物の設備基準までが変わるため、開設計画の最初の段階で類型を決める必要があります。
3類型の違い
3類型の人員基準・設備基準・付随義務を比較すると、以下のようになります。
| 介護サービス包括型 | 日中サービス支援型 | 外部サービス利用型 | |
|---|---|---|---|
| 根拠条文 | 第208条〜第213条 | 第213条の2〜第213条の11 | 第213条の12〜第213条の22 |
| 世話人 | 常勤換算で利用者数を6で除した数以上 | 常勤換算で利用者数を5で除した数以上 | 常勤換算で利用者数を6で除した数以上 |
| 生活支援員 | 必要(区分別の計算式で算定) | 必要(介護サービス包括型と同じ計算式) | 置かない(介護は外部の受託居宅介護サービス事業者へ委託) |
| 夜間支援従事者 | 規定なし | 共同生活住居ごとに夜間・深夜を通じて1以上必要(宿直勤務では要件を満たさない) | 規定なし |
| 従業者の常勤要件 | 明文の規定なし(管理者は常勤) | 従業者のうち1人以上は常勤でなければならない | 明文の規定なし |
| 短期入所の実施 | 規定なし | 同時に指定短期入所を実施する義務(第213条の7) | 規定なし |
特に見落とされやすいのが、外部サービス利用型には生活支援員を置く義務がそもそも存在しない点です。第213条の14が列挙する従業者は世話人とサービス管理責任者のみで、入浴・食事などの介護は受託居宅介護サービス事業者への委託によって提供されます。「3類型ともに世話人・生活支援員・サービス管理責任者を置く」という思い込みで人件費を積むと、外部サービス利用型では過大な計画になります。
もう一つの盲点は、日中サービス支援型は夜間支援従事者を必ず配置しなければならない(第213条の4第2項)にもかかわらず、この従業者は「宿直勤務を除く」勤務でなければ要件を満たさない(同項かっこ書き)ことです。宿直で夜間帯をカバーする運用は日中サービス支援型では成立しません。
人員基準 ── 誰を何人置くか
共同生活援助の従業者数は、原則として前年度の利用者数の平均値を基準に算定します。ただし、新規に指定を受ける場合は、前年度実績が存在しないため「推定数」で算定してよいとされています(第208条第2項ただし書、第213条の4第3項、第213条の14第2項)。開設初年度の人員体制を組む際は、この「推定数による算定」を必ず押さえておいてください。
世話人
- 介護サービス包括型・外部サービス利用型:常勤換算方法で、利用者の数を六で除した数以上(第208条第1項第一号、第213条の14第1項第一号)
- 日中サービス支援型:常勤換算方法で、利用者の数を五で除した数以上(第213条の4第1項第一号)
条文は「除した数以上」であり、常勤換算方法(複数の非常勤職員の勤務時間を常勤1人分に換算する計算)を経て人数を積み上げる仕組みです。「利用者6人に世話人1人」という単純な人数の割り当てとは意味が異なる点に注意してください。
生活支援員(障害支援区分別の計算式)
介護サービス包括型・日中サービス支援型では、生活支援員を常勤換算方法で次のイ〜ニの合計数以上配置する必要があります(第208条第1項第二号、第213条の4第1項第二号)。
なお、ここでいう障害支援区分とは、必要とされる支援の度合いを市町村が判定して1から6の6段階で示すもので、数字が大きいほど支援の必要度が高いことを表します(区分6が最も重い)。区分の判定を受けてから障害福祉サービス受給者証が交付されるまでの流れは、利用者側の視点で別記事に整理しています。生活支援員の必要数は、この区分ごとに別々の係数で計算し、その合計を取ります。
- イ:障害支援区分3に該当する利用者の数を9で除した数
- ロ:障害支援区分4に該当する利用者の数を6で除した数
- ハ:障害支援区分5に該当する利用者の数を4で除した数
- ニ:障害支援区分6に該当する利用者の数を2.5で除した数
この計算式には障害支援区分1・区分2が登場しません。 イ〜ニは区分三〜六のみを対象としており、区分1・区分2の利用者だけを積み上げても生活支援員の必要数はゼロとして算定されます。開設時の人員計画で「区分に応じて配置する」とだけ理解していると、区分1・2の利用者が多い事業所で必要数を過大に見積もる、あるいは逆に他の基準(世話人・サービス管理責任者)の充足を見落とすおそれがあるため、区分1・2の扱いを曖昧にしないことが重要です。なお外部サービス利用型は前述のとおり生活支援員そのものを置きません。
サービス管理責任者
3類型とも同じ計算式です(第208条第1項第三号、第213条の4第1項第三号、第213条の14第1項第二号)。
- 利用者の数が30人以下:1人以上
- 利用者の数が31人以上:1人に、利用者数が30人を超えて30人またはその端数を増すごとに1人を加えて得た数以上
管理者
介護サービス包括型・日中サービス支援型・外部サービス利用型のいずれも、事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置く必要があります(第209条第1項)。ただし、管理上支障がない場合は、他の職務との兼務や他の事業所・施設の職務との兼務が認められています。管理者には「適切な指定共同生活援助を提供するために必要な知識及び経験を有する者」という要件が課されています(同条第2項)。
設備基準 ── 建物・居室・定員
立地の制約
共同生活住居は「住宅地又は住宅地と同程度に利用者の家族や地域住民との交流の機会が確保される地域」にあり、かつ「入所施設又は病院の敷地外」になければなりません(第210条第1項、第213条の6第1項)。物件選定の段階でこの立地要件を満たすかどうかを確認する必要があります。
入居定員(原則/既存建物/改築)
定員には2つの別々の軸があります。事業所全体としての下限と、住居1軒あたりの範囲です。混同しやすいので分けて押さえてください。
- 【事業所全体の下限】共同生活住居およびサテライト型住居の入居定員の合計が4人以上(第210条第2項)
- 【住居1軒あたりの範囲】共同生活住居1軒の入居定員は原則2人以上10人以下(第210条第4項)
- 既存の建物を共同生活住居とする場合は、入居定員を2人以上20人以下(都道府県知事が特に必要があると認めるときは30人)まで拡大できる(同項ただし書)
- 既存建物を改築する場合であって都道府県知事が特に必要と認めるときは、2人以上30人以下(改築時点の入居定員と同数が上限)まで可能(第210条第5項)
空き家など既存建物を活用する開設プランでは、この定員上限の違いが物件選定に直接影響します。
日中サービス支援型では、構造上の独立性が確保され利用者の支援に支障がない場合、1つの建物に複数の共同生活住居を設けることができますが、その場合1つの建物の入居定員の合計は20人以下という別の上限がかかります(第213条の6第4項)。
上に出てくる2つの「20人」は単位が違います。 既存建物の特例(第210条第4項)は共同生活住居1軒あたりの上限であり、日中サービス支援型のこちらは1つの建物に入る全住居の合計の上限です。同じ数字ですが数える対象が異なるため、物件を検討する際は取り違えないでください。
ユニットと居室(7.43㎡)
- 共同生活住居は1以上のユニット(居室と交流設備のまとまり)を有すること(第210条第6項)
- ユニットの入居定員は2人以上10人以下(第210条第7項)
- 居室の定員は原則1人。ただし利用者のサービス提供上必要と認められる場合は2人にできる(第210条第8項第一号)
- 居室の面積は、収納設備等を除き7.43平方メートル以上(同項第二号)
サテライト型住居
サテライト型住居とは、本体となる共同生活住居(本体住居)と密接な連携を確保しつつ、本体住居とは別の場所で運営される住居です。入居定員は1人、居室面積は収納設備等を除き7.43平方メートル以上という基準が定められています(第210条第9項)。一人暮らしに近い形での地域移行を進めたい事業所にとって、選択肢の一つになります。
なお、共同生活住居・ユニット・居室のいずれについても、定員を超えて入居させることは禁止されています。例外は「災害、虐待その他のやむを得ない事情」がある場合に限られます(第212条の3)。
開設までの流れと必要期間
開設までの大まかな流れは、①事業計画の策定(類型の選定・定員設定)→②物件の確保(立地要件・定員上限の確認)→③人員体制の確保(世話人・生活支援員・サービス管理責任者・管理者の確保見込み)→④指定申請書類の準備→⑤指定権者への申請→⑥指定→⑦開設、という順序になります。
前述のとおり、新規開設時は前年度実績がないため、利用者数を「推定数」で人員基準に当てはめてよいとされています(第208条第2項ただし書ほか)。開設時点で満床でなくても、推定利用者数に基づいて世話人・生活支援員の必要人数を積算できる点は、開設初年度の資金計画・採用計画を立てるうえで実務上の要になります。
指定申請の様式・添付書類・標準処理期間は指定権者(都道府県・指定都市・中核市)ごとに異なり、本省令には規定がありません。申請の具体的なスケジュールは、必ず事業所所在地の指定権者に確認してください。
事前相談の際に確認しておくと計画が立てやすい項目を挙げておきます。
- 標準処理期間(申請書を受理してから指定までにかかる期間)。指定権者ごとに定めが異なるため、事前に確認してください
- 申請の締切日と指定日の関係。指定権者によって申請受理から指定までの運用が異なり、令和8年6月1日をまたぐかどうかが報酬に直結するため、開設を急ぐ場合は特に重要です
- 書類審査のほかに実地確認があるか、ある場合の実施時期
- 外部サービス利用型で開設する場合、後述の1000分の972の減算が適用されるかどうか(告示上この規定が置かれていないため、指定権者の解釈を確認しておく)
また、建物の使用にあたっては消防法・建築基準法上の確認も別途必要です。これらは本省令の範囲外であるため、具体的な設置基準・用途変更の要件については所轄の消防署・建築主事に個別に確認する必要があります。
報酬と収支の考え方
令和8年度障害福祉サービス等報酬改定の改定率はプラス1.84%です(上野賢一郎厚生労働大臣、令和7年12月24日会見)。これは障害福祉従事者の月1.0万円、福祉・介護職員の定期昇給込みで月最大1.9万円の賃上げが可能な水準として示されています。
令和8年6月1日以降に新規指定を受ける場合の注意
開設ガイドとして最も重要な論点がここにあります。 令和8年こども家庭庁・厚生労働省告示第5号(令和8年3月31日公布)により、令和8年6月1日以降に新規に指定を受けた共同生活援助事業所(介護サービス包括型・日中サービス支援型)は、所定単位数に代えて、所定単位数の1000分の972に相当する単位数(約2.8%の減算)を算定することとされています。これから新規開設を計画するなら、指定を受ける時期によって基本報酬の水準そのものが変わるということです。
この減算には、次の除外・適用外の要件があります。省略せず確認してください。
- 地域要件:こども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める地域に所在する事業所、または都道府県知事が地域に特に必要であるとして指定する事業所は、そもそもこの減算の対象外です(告示本文の文言)。この地域要件が実務上どのような事業所を想定しているかは、厚生労働省の報酬改定検討チーム資料「令和8年度障害福祉サービス等報酬改定における改定事項について(案)」の配慮措置の欄に、「離島・中山間地域(特別地域加算の対象地域)にある事業所」と「自治体が客観的に必要であるとして設置する事業所」(公募によりサービスが不足する地域に設置する事業所/自治体から補助等の経済的支援を得て設置する事業所)と示されています。自分の計画がこれに当たるかどうかは、指定権者に個別に確認してください。
- 事業所単位の除外:その月に視覚・聴覚言語障害者支援体制加算または高次脳機能障害者支援体制加算を1日以上算定している事業所は、その月は所定単位数(減算なし)で算定されます。
- 利用者単位の除外:その月に重度障害者支援加算・医療的ケア対応支援加算・医療連携体制加算(Ⅳ)のいずれかを1日以上算定している利用者については、その月は所定単位数(減算なし)で算定されます。
- 日中サービス支援型も同じ率・同じ文言で減算が定められています(同告示 注13)。
一方、外部サービス利用型については、告示本文の中で「1000分の972」という記載自体が見当たりません(介護サービス包括型・日中サービス支援型の条項にのみ記載があります)。ただし「外部サービス利用型を除く」と明記した条文までは確認できていないため、本記事では「外部サービス利用型は対象外」と断定はせず、事実として告示上この規定が置かれていないことをお伝えするにとどめます。指定を検討する際は、指定権者・最新の告示別表で必ずご確認ください。
改正前後を整理すると、次のようになります。
| 令和8年5月31日までに指定 | 令和8年6月1日以降に新規指定 | |
|---|---|---|
| 基本報酬 | 所定単位数(減算なし) | 所定単位数の1000分の972(約2.8%減) |
| 対象類型 | — | 介護サービス包括型・日中サービス支援型 |
| 地域要件による除外 | — | 該当すれば減算なし |
| 加算算定による除外 | — | 該当する月は減算なし(事業所単位・利用者単位) |
| 既存事業所への影響 | なし(従前どおり) | なし(減算は新規指定のみ) |
つまり、特定の加算を取得できる体制を整えておけば、令和8年6月1日以降の新規指定であっても減算を回避できる設計になっています。開設時期だけでなく、どの加算を算定できる体制で開設するかが収支に直結します。
ただし、これらの加算は算定要件を満たしたうえで指定権者への届出が必要です。届出の様式・提出期限・算定開始月の扱いは指定権者ごとに異なるため、開設スケジュールを組む段階で、指定申請とあわせて加算の届出時期も確認しておいてください。
基本報酬の水準(参考・確定告示との突合前)
以下は令和8年2月18日に厚生労働省の報酬改定検討チームへ提出された「障害福祉サービス費等の報酬算定構造(案)」の数値です。実際の算定にあたっては、指定権者および最新の告示別表で必ずご確認ください。
介護サービス包括型(共同生活援助サービス費(Ⅰ)・通常、区分別の単位数)── 出典は「案」段階の資料・未確定
| 障害支援区分 | 単位数(案) |
|---|---|
| 区分6 | 600単位 |
| 区分5 | 456単位 |
| 区分4 | 372単位 |
| 区分3 | 297単位 |
| 区分2 | 188単位 |
| 区分1以下 | 171単位 |
たとえば、入居定員6人・全員が区分6・稼働率100%で1か月(30日)運営した場合の算定単位数の目安は、600単位×6人×30日=108,000単位/月という単純な積み上げになります。実際の収入は、この単位数に地域区分ごとの単価を乗じて算出します。地域区分とは、人件費の水準に地域差があることを踏まえ、市区町村ごとに1単位あたりの円換算を段階的に定めた区分のことで、同じ単位数でも所在地によって金額が変わります。自事業所がどの地域区分に当たるかは、厚生労働省が公表する地域区分の一覧、または指定権者の案内で確認してください。本記事では単位数までの提示にとどめます。また、入居定員の規模が大きくなるほど1人あたりの単位数が段階的に下がる仕組み(逓減)があり、8人以上と21人以上でそれぞれ引き下げがかかります。定員を増やせばその分だけ収入が比例して増えるわけではないため、収支計画には自事業所の定員規模を必ず反映してください。
主な加算としては、夜間支援等体制加算、重度障害者支援加算、医療連携体制加算、地域生活移行個別支援特別加算、日中支援加算などが設けられています。これらの加算は、前述の1000分の972減算の適用除外要件にも関わってくるため、開設計画の段階で算定要件を確認しておく価値があります(個別の単位数は「案」段階の資料に基づくため、本記事では名称と趣旨の紹介にとどめます)。
開設前に必ず確認すべきこと(チェックリスト)
- どの類型(介護サービス包括型/日中サービス支援型/外部サービス利用型)で指定を受けるか決めたか
- 物件の立地が「住宅地又は同程度の地域」かつ「入所施設・病院の敷地外」の要件を満たすか
- 入居定員が原則2〜10人か、既存建物の特例(20人・知事特例30人)を使うかを整理したか
- 居室面積が収納設備等を除き7.43㎡以上を満たしているか
- 世話人・生活支援員・サービス管理責任者・管理者を、開設時点の推定利用者数に基づいて確保できているか
- 日中サービス支援型を選ぶ場合、夜間支援従事者(宿直勤務不可)と指定短期入所の同時実施体制を整えているか
- 指定を受ける時期が令和8年6月1日の前後どちらになるか、報酬への影響を試算したか
- 消防法・建築基準法上の確認を所轄の消防署・建築主事に別途行ったか
- 指定申請の様式・添付書類・標準処理期間を事業所所在地の指定権者に確認したか
よくある誤解
「世話人は利用者6人につき1人でよい」という理解は不正確です。条文が定めるのは常勤換算方法による「利用者の数を六で除した数以上」(日中サービス支援型は五で除した数以上)であり、単純な人数の割り当てではありません。
「区分1・2の利用者にも生活支援員を必ず配置しなければならない」という理解も誤りです。生活支援員の配置数を算定する計算式(イ〜ニ)は障害支援区分3〜6のみを対象としており、区分1・2はこの式には登場しません。
「外部サービス利用型でも生活支援員を置かなければならない」というのも誤解です。外部サービス利用型は生活支援員を置かず、介護は受託居宅介護サービス事業者への委託によって提供する仕組みです。
「グループホームの定員は必ず10人までしかつくれない」というのも正確ではありません。既存の建物を活用する場合は20人(知事が特に必要と認めるときは30人)まで拡大できます。
FAQ
通常は前年度の平均利用者数を用いますが、新規に指定を受ける場合は実績がないため「推定数」で算定してよいとされています(第208条第2項ただし書ほか)。開設計画時点の想定入居者数を基に、世話人・生活支援員・サービス管理責任者の必要数を積算してください。
本体となる共同生活住居と密接な連携を確保しつつ、本体住居とは別の場所で運営される住居です。入居定員は1人、居室面積は収納設備等を除き7.43㎡以上という基準が定められています(第210条第9項)。
告示の文言上、この減算は「令和8年6月1日以降新規に指定を受けた」事業所を対象としているため、それより前に指定を受けた事業所は対象になりません。ただし、地域要件による除外や、特定の加算を算定していれば減算されない月がある仕組みもあるため、開設時期だけで判断せず、指定権者・最新の告示で確認してください。
本省令(人員・設備・運営基準)の範囲外であり、本記事では具体的な要件を示していません。所轄の消防署・建築主事に、物件の用途・規模に応じて個別に確認する必要があります。
まとめ
障害者グループホーム(共同生活援助)の開設基準は、介護サービス包括型・日中サービス支援型・外部サービス利用型の3類型で人員基準・設備基準が異なり、世話人の配置数(6分の1か5分の1か)、生活支援員の有無、夜間支援従事者の要否、短期入所の同時実施義務といった違いが、そのまま開設計画・収支計画に直結します。居室面積7.43㎡以上、入居定員の原則2〜10人(既存建物なら20〜30人)といった設備基準も、物件選定の初期段階で確認しておく必要があります。
また、令和8年6月1日以降に新規指定を受ける場合は、基本報酬が1000分の972に減算される特例が適用されます(地域要件や特定加算の算定による除外あり)。開設時期の選び方一つで収支の前提が変わるため、指定申請のスケジュールを立てる際は、この論点を必ず織り込んでください。
指定申請の具体的な様式・処理期間は指定権者ごとに異なるため、本記事のチェックリストを起点に、事業所所在地の障害福祉担当窓口へ早めに相談することをおすすめします。
グループホームと日中活動系サービスを併せて運営する計画であれば、障害福祉サービス事業所2026年|指定基準・人員要件・開設申請の手順で就労移行支援・就労継続支援A型/B型の指定基準を、就労継続支援B型の利用ガイドで利用者側から見たB型の実像を確認しておくと、事業計画の解像度が上がります。
免責事項
本記事の内容は2026年9月8日時点の一次資料(e-Gov法令API・厚生労働省告示・厚生労働大臣会見概要)に基づいています。法令・告示は改正される可能性があるため、実際の指定申請にあたっては、必ず最新の法令・告示および事業所所在地の指定権者の案内をご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の開設計画に対する助言ではありません。本記事の情報に基づく判断によって生じたいかなる損害についても、筆者は責任を負いかねます。



