国民健康保険料2026年度はいくら?上限113万円・年収別の目安と2025年度との違い

本記事は法令・通達・官公庁資料に基づき編集部が作成・検証しています。個別の法的・税務判断ではありません。最新の法令はe-Gov法令検索でご確認ください。
国民健康保険料2026年度はいくら?上限113万円・年収別の目安と2025年度との違い
目次

最終更新日: 2026-08-18

2026年度(令和8年度)の国民健康保険料は、年間上限額(賦課限度額)が109万円から113万円へと4万円引き上げられました。引き上げの内訳は、医療分の +1万円(66万円→67万円)と、新設された「子ども・子育て支援納付金分」の3万円です。これまで「医療分・後期高齢者支援金分・介護分」の3区分だった構造が、2026年度から4区分になりました。上限に達するのは高所得世帯に限られますが、新設された子ども・子育て支援納付金分は年齢制限なく全加入者が対象となるため、上限に届かない層も含めて負担増となります。

本記事では、2026年度に国保料がいくらになるのか、単身・夫婦・家族4人の世帯パターンと年収帯別に目安を整理し、2025年度からの変更点・会社員の健康保険との違い・通知時期と納付スケジュールまで、年度全体像を一本で押さえられるようまとめます。「自分のケースでいくら払うのか」の具体計算ロジックや、都道府県別の料率差、軽減・減免申請の実務は、各スポーク記事で掘り下げます。


1. 2026年度の国民健康保険 ここが変わった

1-1. 年間上限額が109万円 → 113万円に(区分も3→4に)

2026年度の最大の変更点は、賦課限度額(年間上限額)の引き上げと、区分そのものの追加です。

区分 2025年度(旧) 2026年度(改定後) 増減
医療分(基礎賦課額) 66万円 67万円 +1万円
後期高齢者支援金分 26万円 26万円 据置き
介護分(40〜64歳) 17万円 17万円 据置き
子ども・子育て支援納付金分 3万円 新設
合計上限 109万円 113万円 +4万円

出典: 国民健康保険法施行令及び国民健康保険の国庫負担金等の算定に関する政令の一部を改正する政令(令和8年政令第2号、2026年1月15日公布・同年4月1日施行)。この改正で、従来の3区分に加えて「子ども・子育て支援納付金賦課額」が賦課額の区分として加えられました。改正後の国民健康保険法施行令第29条の7では、4区分の限度額が次の各項で定められています(e-Gov法令検索で確認できます)。

区分 条項 条文の文言
医療分(基礎賦課額) 第29条の7第2項第9号 「六十七万円を超えることができないものであること」
後期高齢者支援金等賦課額 同条第3項第8号 「二十六万円を超えることができないものであること」
介護納付金賦課額 同条第4項第8号 「十七万円を超えることができないものであること」
子ども・子育て支援納付金賦課額 同条第5項第10号 「三万円を超えることができないものであること」

合計すると67万+26万+17万+3万=113万円です。自治体側の公表でも、仙台市「保険料はいくら(令和8年度)」・横浜市「保険料に関する制度改正について」が同じ内訳を明示しています。

「上限110万円」という表記に注意: 従来の3区分だけを合計すると67万+26万+17万=110万円になるため、医療分の引き上げに注目した解説ではこの数字が「新しい上限」として紹介されることがあります。しかし2026年度は子ども・子育て支援納付金分3万円が加わっているため、実際に負担しうる上限は113万円です。

なお、介護分(17万円)は2024年度以降据え置かれています。介護分は介護保険第2号被保険者である40〜64歳にのみ課されるため、それ以外の年齢層の世帯上限は医療分67万+後期支援分26万+子ども分3万=96万円です。

1-1-2. 新設された「子ども・子育て支援納付金分」とは

子ども・子育て支援法等の改正(令和6年法律第47号)により、2026年4月から医療保険者が「子ども・子育て支援金」を保険料として徴収することになりました。児童手当の拡充や妊婦のための支援給付などの財源に充てられます。

  • 対象: 年齢制限なく、国保加入者全員
  • 上限: 年3万円(世帯単位)
  • 18歳到達年度末までの子ども: 均等割が10割軽減されるため、子ども本人分の実質負担は生じません

具体的な負担額は2026年4月から全員負担の子ども・子育て支援金:国保加入者の実額で解説しています。

1-2. 軽減判定基準額の見直し

低所得世帯を対象とする7割・5割・2割軽減の判定基準額も2026年度に見直されています。令和8年政令第2号(2026年1月15日公布)で2026年度分の基準が確定されています。基準をわずかに超えて軽減を失う「境界世帯」は年間数万円の差になるため、前年所得が基準額前後の場合は各市区町村の窓口または厚生労働省の告示での確認が欠かせません。

1-3. 都道府県標準保険料率の公表タイミング

国保は2018年度から都道府県単位運営となり、毎年1月〜3月に各都道府県が「標準保険料率」を公表、市町村がそれを参考に条例で最終料率を定める流れになっています。2026年度分は2026年4月〜6月にかけて各自治体の広報・公式サイトで順次公表され、新料率ベースの保険料は6月〜7月頃に納付通知書で届くのが一般的ですが、市町村の事務処理スケジュール差により4月〜8月に前後する場合があります。


2. 国民健康保険料は何で決まるのか

2-1. 保険料の4要素

国保料は、以下の4要素を組み合わせて世帯単位で計算されます。

要素 計算の基準 含まれる対象
所得割 前年の総所得金額等 × 料率 医療分・後期支援分・介護分の各々に設定
均等割 加入者1人あたり定額 世帯員の人数に応じて加算
平等割 世帯単位の定額 1世帯あたり(採用する自治体のみ)
資産割 固定資産税額 × 料率 採用する自治体のみ(近年廃止傾向)

所得割と均等割は全国ほぼ全ての自治体が採用していますが、平等割・資産割を採用するかどうかは自治体によって異なります。この組み合わせの違いが、自治体間で保険料が大きく違う一因です。

2-2. 2026年度から「4区分」になった

上記の4要素は、さらに用途別の区分それぞれに適用されます。2026年度から区分が1つ増えて4つになりました。

  • 医療分: 加入者自身の医療給付に充てる
  • 後期高齢者支援金分: 75歳以上の後期高齢者医療制度への支援金(後期高齢者本人の保険料はこちら
  • 介護分: 40〜64歳の介護保険2号被保険者分
  • 子ども・子育て支援納付金分(2026年度新設): 児童手当の拡充等の財源。年齢制限なく全加入者が対象

つまり40〜64歳の人は4区分すべて、それ以外の年齢層は医療分+後期支援分+子ども分の3区分が課されます。2026年度の上限113万円は、40〜64歳を含む世帯で4区分の合計が到達しうる最大値です。

計算式の具体ステップ・料率の全国比較・試算手順は、スポーク記事「国民健康保険料の計算方法2026|所得割・均等割・平等割の式と年収別シミュレーション」で詳述します。本記事では年度全体像の把握に集中します。

2-3. 外国人の場合

日本に住む外国人も、条件を満たせば国民健康保険に加入します。基準は「住民票があるか」です。住民基本台帳法上の「外国人住民」(在留期間が3か月を超える中長期在留者や特別永住者など)で市区町村に住所がある人は、日本人と同じく被保険者になります(国民健康保険法第5条、住民基本台帳法第30条の45)。

在留期間が3か月以下の人は、原則として住民票が作られず加入できません。ただし「興行」「技能実習」「家族滞在」「特定活動」などの在留資格で、資料により3か月を超えて滞在すると認められる場合は例外的に加入できます(平成16年厚生労働省告示第237号)。

一方、次の人は対象外です。

  • 「短期滞在」「外交」の在留資格の人
  • 「特定活動」のうち、医療を受けるための滞在やその付き添いをする人
  • 「特定活動」のうち、観光・保養目的の長期滞在の人(同行配偶者を含む)

勤務先の健康保険(被用者保険)に加入している人も対象外です(国民健康保険法第6条第1号)。働き始めて勤務先の保険に入ったときは、二重加入を避けるため、そのタイミングで国民健康保険の脱退手続きが必要です。

帰国するときは、出国日から14日以内に脱退手続きをしてください。手続きをしないと、帰国後も保険料の請求が続くことがあります。保険料は月単位で計算し直されるため、払いすぎていれば還付、足りなければ追加納付です。出国後は代理人(納税管理人)を指定して還付を受け取れる自治体もあります。

注意したいのが、加入の届出が遅れた場合です。国民健康保険は届出日ではなく、実際に加入資格ができた日(入国日や転入日など)にさかのぼって計算されます。さかのぼれる期間は最長2年が目安です。届出が遅れている間は資格確認書がなく、その間の医療費は原則いったん全額自己負担です。「収入が少ないのに保険料が高い」と感じることがありますが、これは前年の所得を基準にする仕組み(本章2-1参照)によるもので、外国人だけの扱いではありません。

在留資格の変更・更新の相談は、出入国在留管理庁または行政書士にご確認ください。


3. 年収別・世帯別 2026年度保険料の目安

以下は全国平均水準(2025年度厚生労働省統計ベース)の料率・均等割・平等割を用いた概算値です。実際の保険料は自治体ごとに10〜30%程度の幅があるため、あくまで目安として参照してください。

3-1. 単身世帯(40歳未満 / 医療分+後期支援分のみ)

年収(給与収入) 所得目安 年間保険料の目安 月額換算
200万円 約132万円 約14〜18万円 約1.2〜1.5万円
300万円 約202万円 約22〜28万円 約1.8〜2.3万円
500万円 約356万円 約38〜50万円 約3.2〜4.2万円
800万円 約610万円 約65〜85万円 約5.4〜7.1万円
1,000万円 約805万円 約85〜96万円(上限96万円) 約7.1〜8.0万円

「所得目安」は、給与収入から給与所得控除を差し引いた「給与所得」の金額です。自営業やフリーランスの人は、売上から必要経費を引いた金額が所得にあたります。

※40歳未満は介護分(17万円)が非対象のため、上限は医療分67万円+後期支援分26万円+子ども・子育て支援納付金分3万円=96万円。

3-2. 単身世帯(40〜64歳 / 介護分含む)

年収(給与収入) 所得目安 年間保険料の目安 月額換算
200万円 約132万円 約17〜22万円 約1.4〜1.8万円
300万円 約202万円 約26〜34万円 約2.2〜2.8万円
500万円 約356万円 約45〜58万円 約3.8〜4.8万円
800万円 約610万円 約78〜105万円 約6.5〜8.8万円
1,000万円 約805万円 約100〜113万円(上限113万円) 約8.3〜9.4万円

3-3. 夫婦世帯(夫40代会社員→退職フリーランス・妻専業)

退職・独立直後のケース。夫が国保、妻も夫の扶養から外れて国保加入の場合:

世帯年収 年間保険料の目安
400万円 約35〜45万円
600万円 約55〜70万円
800万円 約75〜95万円

均等割は世帯員1人増えるごとに年3万円〜6万円上乗せ(自治体によって異なります)。

3-4. 家族4人世帯(夫40代フリーランス・妻パート・子2人)

世帯年収 年間保険料の目安
400万円 約40〜52万円
600万円 約62〜78万円
800万円 約85〜105万円

子2人分の均等割がそれぞれ3万円〜6万円加算され、未就学児は半額軽減(全国一律)が適用されます。

都道府県×主要市区町村別のより精緻な比較は、スポーク記事「国民健康保険料 都道府県別ランキング2026」で解説します。


4. 会社員の健康保険(協会けんぽ)との違い

国保に加入するフリーランス・自営業者・退職者が直面する最大の論点は、同じ年収でも会社員より国保の方が負担が重いという構造的不公平です。

項目 国民健康保険 協会けんぽ(会社員)
事業主負担 なし(全額自己負担) あり(労使折半、実質半額)
計算基準 前年の所得(確定申告ベース) 月給・賞与(標準報酬月額)
扶養家族の保険料 人数分の均等割が加算 追加負担なし
年間保険料の上限 113万円(賦課限度額) 国保のような単一の年間上限は制度上なし(標準報酬月額の等級上限と標準賞与額の年間上限が別建て)
保険給付 療養の給付・高額療養費など基本部分は同じ 同じ+傷病手当金・出産手当金あり

年収500万円・単身の例(概算):
– 協会けんぽ: 保険料本人負担約25万円/年(年収500万円×2026年度全国平均料率9.90%÷2=247,500円。月給・賞与を合わせた年間報酬に料率を掛けた概算で、標準報酬月額・標準賞与額の等級区分による丸めは考慮していません。40歳以上は介護保険料率が別途上乗せされます)
– なお、協会けんぽでも令和8年4月分(5月納付分)から「子ども・子育て支援金率」0.23%が上乗せされます(出典: 全国健康保険協会「協会けんぽの子ども・子育て支援金率について」)。労使折半のため年収500万円なら本人負担は年約5,750円増で、合計は約25.3万円になります。国保側の上限に含まれる子ども・子育て支援納付金分3万円と対応する負担であり、国保だけに課される負担ではありません。
– 国保: 約45〜58万円/年

同じ年収でも国保の方がおおむね2倍前後高くなるのが一般的です。退職して国保に切り替わる際、この差額で家計が急変する層が多く、退職前に「任意継続」を選ぶかどうかの検討が必要になります。

高所得フリーランスがこの差をどう縮めるかは、応用編として国保上限113万円時代:フリーランスが今すぐできる節約対策5選で詳述しています。


5. 2026年度 いつから新料金か・通知はいつ届くか

5-1. 年度切替日

国保の保険料は4月1日始まりの年度制で運用されます。ただし、新年度の保険料額が決まるのは、前年所得が確定する5月〜6月頃です。

  • 4〜5月: 暫定的に前年度分の保険料(または前年所得見込み)で算定
  • 6〜7月: 前年所得確定後、正式な年間保険料が決定し納付通知書(本算定通知)が郵送(市町村により4月~8月に前後する場合があります)
  • 7月以降: 8〜10回に分けて分割納付(自治体により回数は異なる)

5-2. 年度途中での加入・脱退

退職・独立・扶養離脱などで年度途中から国保に加入した場合、加入月から月割で保険料が計算されます。加入届出は事実発生から14日以内が原則です。遅れても遡って加入となり、過去分の保険料が発生します。

5-3. 納付方法

  • 口座振替(推奨:納め忘れ防止)
  • 納付書払い(コンビニ・金融機関窓口)
  • 特別徴収(65〜74歳の一部、年金から天引き)
  • クレジットカード・スマホ決済(自治体により対応)

6. 保険料が払えないとき・減額できるとき

6-1. 自動で適用される軽減

前年世帯所得が一定以下の世帯には、均等割・平等割の7割・5割・2割軽減が申請不要で自動適用されます。判定基準は毎年度の政令改正で見直されるため、2026年度分は各自治体窓口での確認が確実です。なお、健康保険法等改正2026(令和8年法律第31号)により、2027年4月から均等割の5割軽減の対象が高校生年代(18歳以下)まで拡充される予定です。現在は未就学児(0〜6歳)のみ均等割半額軽減が適用されていますが、この拡充により子育て世帯の国保料負担がさらに軽減される見通しです。詳細は健康保険法等改正2026をわかりやすく解説(令和8年法律第31号)を参照してください。

6-2. 申請が必要な減免

  • 非自発的失業者軽減: 会社都合退職・倒産による離職者は、離職翌年度末まで前年給与所得を30%として計算(国民健康保険法施行令第29条の7の2、要申請)
  • 災害・失業・所得激減による減免: 自治体判断で保険料を減額・免除
  • 産前産後期間の免除: 出産予定日の前月から4か月間、所得割・均等割を免除(2024年1月から全国一律で開始)

軽減・減免の申請実務・必要書類・判定シミュレーションは、スポーク記事「国民健康保険の軽減・減免制度完全ガイド」で詳述します(執筆予定)。


7. よくある質問(FAQ)

A

A. 世帯・年収・年齢・自治体により異なります。 上限到達世帯(年収800万円台後半〜の単身40〜64歳など)は年間+4万円の増加。上限未満の中所得世帯は、所得割料率・均等割額の改定幅が自治体ごとに異なるため、+数千円〜+数万円の幅で増える傾向です。正確な額は6〜7月到着の納付通知書で確認できます。

A

A. 全国平均水準の料率では、単身40〜64歳で概ね年収900〜1,000万円以上が目安です。所得割料率が高い自治体(東京23区の一部・大阪市など)ではより低い年収で上限到達します。逆に料率が低い自治体(沖縄県の一部など)では年収1,200万円超でも上限未満の場合があります。

A

A. 同じ年収でおおむね2倍前後になるのが一般的です(年収・年齢・自治体料率により1.5〜3倍の幅があります)。健康保険の「任意継続」(最長2年)を使えば在職時の保険料×2(労使折半の分が全額自己負担に)で継続できます。任意継続と国保のどちらが得かは、退職前の月給・家族構成・自治体料率によって逆転するため、退職1〜2か月前に両方を試算して比較するのが鉄則です。

A

A. 均等割が人数分加算されるため、原則として上がります。 ただし2022年4月から未就学児(0〜6歳)の均等割は全国一律で半額に軽減されています。第3子以降を独自に追加軽減する自治体(例:東京都の一部区市)もあります。多子世帯は自治体独自軽減の有無を窓口で確認してください。

A

A. 滞納する前に、必ず市区町村の国保窓口へ相談してください。 相談段階で分納・減免・徴収猶予の選択肢が提示されます。滞納したまま放置すると、短期被保険者証や資格証明書への切替、最終的には財産差し押さえに至ります。非自発的失業・災害・所得激減のいずれかに該当すれば減免対象です(要申請)。

A

A. 以下の3ステップで2年分の総額を比較するのが基本です。

  1. 任意継続の保険料を出す: 退職時の標準報酬月額(協会けんぽの場合、2026年度=令和8年度の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限は32万円。令和7年度から据え置き)×料率(都道府県別、2026年度は全国平均9.90%・最低9.21%〜最高10.55%の範囲)×12か月。在職時の本人負担は労使折半の半額でしたが、任意継続では全額自己負担になるため、退職前の控除額×2が概算値になります。
  2. 国保料を出す: 居住地の市区町村窓口で「前年所得◯◯円・世帯員◯人」の試算を依頼すると、本算定前でも目安額を出してもらえます。非自発的失業(会社都合退職)に該当する場合は、給与所得を30%として計算する軽減(国民健康保険法施行令第29条の7の2)が適用される点を必ず確認してください。
  3. 2年分の総額で比較: 任意継続は最長2年・原則途中脱退不可(2022年改正で本人申出による脱退が可能に)。国保は前年所得に連動するため、退職翌年は前年所得(在職中の高い給与)で計算され割高、翌々年は所得減で安くなる傾向。2年合算で比較しないと判断を誤ります

出典: 全国健康保険協会「任意継続被保険者制度」、厚生労働省「国民健康保険制度の概要」。市区町村ごとの料率差があるため、必ず両制度の窓口で正式試算を取り寄せてください。

A

A. 支払った国保料は全額が「社会保険料控除」の対象となり、所得から差し引けます(所得税法第74条)。 上限はありません。世帯主が世帯員分をまとめて支払っている場合、実際に支払った人の所得から控除できる点が実務上の重要ポイントです(夫名義の口座から妻・子の分も納付している場合は夫の控除)。

会社員時代は年末調整で完結していた社会保険料控除も、国保加入後は確定申告(または住民税申告)で自分で申告する必要があります。1〜12月に支払った保険料の合計額を、翌年1〜3月の確定申告書「社会保険料控除」欄に記入します。市区町村から送付される「国民健康保険料納付済額のお知らせ」(1月下旬〜2月上旬発送が多い)を保管しておくとスムーズです。納付済額通知が届かない場合や紛失した場合は、市区町村の国保窓口で再発行を依頼できます(自治体により「納付済額証明書」「支払証明書」など名称が異なるため、窓口で正式名称を確認してください)。

なお、国保料は社会保険料控除であり、医療費控除(年10万円超の医療費が対象)とは別枠です。両方を併用できます。

出典: 国税庁タックスアンサー「No.1130 社会保険料控除」、所得税法第74条。

A

A. 国保料の所得割は前年の所得をベースに計算されます。たとえば2026年に副業収入が大きく増えた場合、その影響が国保料に反映されるのは2027年度(令和9年度)分からです。前年の所得は確定申告書または住民税決定通知書で把握され、市区町村が5〜6月に国保料を計算する際の基礎となります。

「副業が増えたのに今年の保険料が変わらない」「去年ガッポリ稼いだら翌年の保険料が急に跳ね上がった」という現象は、この1年ラグの仕組みによるものです。副業収入が大きく変動する年は、翌年度の国保料が急増するリスクがあるため、確定申告後に翌年度の保険料を概算しておくことを勧めます。

また、会社員(給与所得者)で副業所得が年20万円以下の場合でも、住民税の申告は別途必要となる場合があります(所得税の確定申告と住民税の申告は扱いが異なります)。住民税の申告情報が市区町村に届かないと国保料の計算基礎が正確に確定しないため、副業収入がある場合は確定申告(または住民税申告)を漏れなく行ってください。

注記: 賦課算定の基礎となる所得の確定時期については国民健康保険法施行令の規定によります。住民税申告の義務は地方税法第45条の2に基づきます。詳細は各市区町村の国保窓口および税務署にご確認ください。

出典: 国税庁タックスアンサー「No.2020 確定申告」(200 OK確認済)。

A

A. 原則として、自己都合でフリーランスに転身した場合、初年度の国保料は安くなりません。 むしろ前年の給与収入がそのまま計算のベースになるため、割高に感じるケースがほとんどです。

「安い」という話は以下の限られたケースに当てはまります。

① 会社都合退職(非自発的失業)の場合: 会社都合の解雇・倒産・雇い止めによる離職者は、前年給与所得を30%として計算する軽減特例があります(国民健康保険法施行令第29条の7の2、要申請)。これは大幅な軽減になりますが、「特定受給資格者・特定理由離職者」(雇用保険の受給資格区分)に該当する場合のみ適用されます。雇用保険受給資格者証の「離職理由コード」で判定できます。

② 前年の給与収入が少なかった場合: 退職した年の途中まで働いた等で前年所得が低ければ、自然に国保料が低くなります。

自己都合退職でフリーランス転身の場合: 前年の給与収入が国保料計算のベースになるため、初年度は保険料が重くなりがちです。「独立初年度は国保が安い」という言説は、非自発的失業特例の誤った一般化か、前年所得がたまたま低かったケースの体験談であることが多く、注意が必要です。

独立を検討している場合は、退職前に「任意継続」と「国保(前年所得ベース)」の両方を試算し、2年分の総額で比較することを勧めます(試算手順はQ6参照)。

注記: 非自発的失業者軽減(施行令第29条の7の2)の対象・申請手続きは各市区町村の国保窓口で確認してください。適用要件の詳細は雇用保険法・国民健康保険法施行令に基づき、個人の状況により異なります。

出典: 国民健康保険法施行令第29条の7の2(e-gov 法令検索 200 OK確認済)。


8. まとめ:2026年度の国保を押さえる3つのポイント

  1. 上限113万円時代に突入。医療分+1万円に加え、子ども・子育て支援納付金分3万円が新設され区分が3→4に増加
  2. 新料金は6〜7月の納付通知書で確定。4〜5月段階の試算はあくまで暫定値
  3. 会社員との差は構造的。退職・独立時は任意継続との比較と、長期的には法人化や国保組合加入も視野に

国民健康保険は「加入している人全員が同じ計算式」ではなく、自治体ごとに料率が違う・世帯構成で均等割が変わる・前年所得で変動するの3つが絡むため、自分のケースを正確に知るには次の2ステップが有効です。

  • ステップ1(全体像): 本記事で2026年度の制度変更と年収別目安を把握
  • ステップ2(個別計算): スポーク記事「国民健康保険料の計算方法完全解説」で自分の自治体・世帯に合わせて試算

関連記事(内部リンク候補)


免責事項: 本記事は2026年4月時点の公表資料(厚生労働省・国民健康保険法施行令改正政令)に基づきます。保険料の具体的な金額・料率は各市区町村の条例で確定し、年度によって変動します。自身の保険料額は必ず居住地の市区町村窓口または公式ウェブサイトでご確認ください。

JG

実務ガイド編集部

AI執筆 + 編集部レビュー済み

本記事はAIが初稿を作成し、編集部が法令原文・官公庁通知・審議会資料等の一次情報と照合のうえ、内容を確認・編集しています。行政手続き・法改正・制度改正の実務情報を専門に扱う編集チームが、企業実務担当者・士業専門家向けに正確性の高いコンテンツを提供します。