令和8年分 法定調書の変更点|みなし提出・30枚基準・退職所得

本記事は法令・通達・官公庁資料に基づき編集部が作成・検証しています。個別の法的・税務判断ではありません。最新の法令はe-Gov法令検索でご確認ください。
令和8年分 法定調書の変更点|みなし提出・30枚基準・退職所得
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本記事は2026年10月15日時点で国税庁が公表している「令和8年分 法定調書の作成と提出の手引」(令和8年8月1日現在の法令に基づく)、前年の「令和7年分 法定調書の作成と提出の手引」、およびe-Govの所得税法・地方税法(令和9年1月1日施行版)をもとに作成しています。会社の規模・従業員の住所地・使用する給与ソフトによって取扱いは変わります。最終判断は所轄税務署・市区町村または税理士にご確認ください。

結論|令和9年1月の法定調書で押さえる4点

令和8年分の法定調書(税務署や市区町村に1年分をまとめて報告する書類。源泉徴収票や支払調書など)は、令和9年2月1日(月)が提出期限です(国税庁「令和8年分 法定調書の作成と提出の手引」1ページ。以下「手引」)。法定上の期日は1月31日ですが、令和9年は1月31日が日曜日のため、手引は2月1日を示しています。

今回の提出で、経理・総務の実務に響くのは次の4点です。

  1. 源泉徴収票のみなし提出:給与支払報告書(市区町村に出す書類)を提出すれば、税務署に給与所得の源泉徴収票を出したものとみなされます。詳細はみなし提出の仕組み
  2. e-Tax等の義務基準が30枚に:前々年(令和7年)の提出枚数が30枚以上の法定調書は、書面ではなくe-Tax等で出す義務があります。詳細は30枚基準
  3. 退職所得の源泉徴収票は全員分が提出対象に:これまでは役員だけでした。詳細は退職所得の源泉徴収票
  4. eLTAXの「一元化機能」が令和8年9月に廃止:給与支払報告書と源泉徴収票のデータを同時に作る機能がなくなりました。詳細は提出方法
項目 今回の扱い 新しい点か
提出期限 令和9年2月1日(月) 毎年の定め(今年の日付)
給与の源泉徴収票(税務署分) 給与支払報告書を提出すれば不要 新しい(令和9年1月1日以降)
e-Tax等の義務基準 前々年の枚数が30枚以上 新しい(令和9年1月以降の提出分から)
退職所得の源泉徴収票 全居住者分が提出対象 新しい(令和8年分以降)
報酬・料金等の支払調書の金額基準 50万円超・5万円超など 変更なし

年末調整そのものの変更点(基礎控除104万円など)は令和8年分 年末調整の変更点で整理しています。本記事は、その結果を書類にして出す段階に絞ります。

この記事の対象読者

従業員5〜50人程度の会社で、年末調整から源泉徴収票・支払調書の提出までを1人または少人数で担当している経理・総務の方を主な対象としています。「去年と同じやり方で出して大丈夫か」「税務署に出す書類が減ると聞いたが本当か」に答える構成です。年末調整の対象者の範囲は年末調整はいくらから必要?2026年分の対象・対象外の解説をご覧ください。

今回の変更点と、実務でやること(チェックリスト)

  • 給与支払報告書を市区町村に提出し、税務署提出用の源泉徴収票は作らない → みなし提出
  • 前々年(令和7年)に出した法定調書が種類ごとに30枚以上か数える → 30枚基準
  • 令和8年中に退職金を払った人(役員以外を含む)の源泉徴収票を税務署へ出す → 退職所得
  • 報酬・料金、不動産の使用料などの支払調書が必要な取引先を洗い出す → 支払調書
  • e-Tax・eLTAXの利用準備、書面なら新様式のダウンロード → 提出方法
  • 全体を確認する → 提出前チェックリスト

今回変わること(新旧比較表)

手引の令和8年分と令和7年分を並べて、「今年から新しくなったこと」と「前から決まっていたこと」を分けました。

項目 令和7年分の手引(前回提出分) 令和8年分の手引(今回提出分) 区分
給与の源泉徴収票を税務署へ出す 税務署ごとに提出(市区町村への給与支払報告書とは別) 令和9年1月1日以降、給与支払報告書を市区町村に提出すれば提出したものとみなす(手引3ページ) 新しい(前年の手引で予告済み)
給与の源泉徴収票の提出範囲 年末調整をした人は、役員150万円超、弁護士・税理士等250万円超、それ以外500万円超など金額で区分(令和7年分の手引3ページ) 給与支払報告書の提出範囲と同一に拡大(手引3ページ) 新しい
e-Tax等による提出義務の基準 前々年の提出枚数100枚以上(令和7年分の手引2ページ) 前々年の提出枚数30枚以上(手引2ページ) 新しい(前年の手引で予告済み)
退職所得の源泉徴収票の提出範囲 法人の役員に支払う退職手当等だけ(令和7年分の手引 第3章) 全居住者に支払う退職手当等(手引2ページ・19ページ) 新しい
退職所得の源泉徴収票の【番号】欄 手引に説明なし 退職手当等の区分に応じた番号を記載(手引20ページ) 新しい
23歳未満の扶養親族がいる人の生命保険料控除の特例 なし 令和8年分・9年分に適用。源泉徴収票の摘要欄に記載(手引2ページ・11ページ) 新しい
eLTAXの電子的提出一元化機能 利用できる(令和7年分の手引1ページ) 令和8年9月に廃止(手引38ページ) 新しい
書面で提出する法定調書の様式 従来様式 令和8年9月の国税システム更改に伴い変更(手引2ページ) 新しい
提出期限 令和8年2月2日(月)(令和7年分の手引1ページ) 令和9年2月1日(月) 毎年の日付

「前年の手引で予告済み」とは、令和7年分の手引の時点で、令和9年1月以後の提出分から変わると書かれていたものです。令和8年分の提出で初めて実際に適用されるので、今回の準備が必要になります。

源泉徴収票のみなし提出|税務署分は作らなくてよい

何が変わるのか

給与の支払者は、これまで従業員ごとに源泉徴収票を作り、1通を税務署へ提出し、1通を本人に交付してきました(所得税法第226条第1項)。令和9年1月1日以降は、給与支払報告書を市区町村に提出した場合、税務署に源泉徴収票を提出したものとみなされます(所得税法第226条第6項。e-Gov令和9年1月1日施行版で確認)。手引は「税務署提出用の給与所得の源泉徴収票を作成・提出する必要がなくなります」と案内しています(手引2ページ)。

作る書類は次の2枚です(手引12ページ)。

  • 給与所得の源泉徴収票(従業員に交付する分)1枚
  • 給与支払報告書(市区町村に提出する分)1枚

従業員への交付は引き続き必要です。交付期限は令和9年2月1日まで、年の中途で退職した人は退職の日以後1か月以内です(手引12ページ)。外国人従業員でも、国内に住所または1年以上居所を持つ居住者であれば交付が必要です。

提出範囲も広がった

手引3ページは「給与所得の源泉徴収票の提出範囲が拡大し、給与支払報告書の提出範囲と同一になりました」としています。前回までは、年末調整をした人について金額で区分されていました(役員150万円超、弁護士・税理士等250万円超、それ以外500万円超)。令和8年分以降は、年の中途で退職した人で、令和8年中に払った給与等が30万円以下の人を除き、給与等のすべてが対象です。

みなし提出を使う場合、税務署には源泉徴収票そのものを出しません。給与支払報告書に載せる従業員が、そのまま税務署にも提出したものとみなされる従業員になる、という整理です(所得税法第226条第6項)。

給与支払報告書の提出先と期限

給与支払報告書は、原則として受給者の令和9年1月1日現在の住所地の市区町村に提出します。年の中途で退職した人は、退職時の住所地の市区町村です。退職者に対する給与等の支払金額が30万円以下の場合は、提出を省略できます。提出期限は令和9年2月1日(月)です(手引3ページ)。地方税法第317条の6第1項は、1月31日までに従業員の1月1日現在の住所の市町村ごとに作成して提出するよう定めています。

従業員が複数の市区町村に住んでいれば、提出先も複数になります。eLTAXを使うと、データが提出先の市区町村に自動で振り分けられます(手引3ページ)。

合計表への影響

「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」の「給与所得の源泉徴収票合計表」欄は、みなし提出の特例で税務署に源泉徴収票を提出しない場合、記載不要です(手引31ページ)。それ以外の支払調書分の合計表は、これまでどおり作成します。

e-Tax等の義務基準は30枚|「前から」ではなく今回から

何が起きるのか

e-Tax等による提出義務とは、一定枚数以上の法定調書を、書面ではなくe-Tax・認定クラウド等・光ディスク等(CD・DVDなど)で出さなければならない決まりです。所得税法第228条の4第1項が根拠で、前々年に提出すべきであった枚数が基準を超える法定調書が対象です。

e-Govで条文を条ごとに確認すると、基準の数字は施行日で次のように変わります(取得:2026年10月15日)。

条文の版 枚数の基準
令和8年12月31日時点の所得税法第228条の4第1項 100以上
令和9年1月1日時点の所得税法第228条の4第1項 30以上

令和9年1月1日以降に提出する法定調書が、新しい基準の対象です。つまり今回の令和8年分の提出(令和9年1月)から30枚で判定します。基準年は前々年の令和7年です(手引2ページ)。

実務の判定方法

  • 種類ごとに判定します。源泉徴収票が30枚未満でも、報酬・料金等の支払調書が30枚以上なら、支払調書はe-Tax等が必要です(手引2ページ)。
  • 令和7年中に提出した枚数が30枚以上だった法定調書は、令和9年の提出で書面提出ができません(手引2ページ・巻末の案内)。
  • 手引は、令和7年中に提出すべき給与所得の源泉徴収票が30枚以上だった事業者は、令和9年に給与支払報告書を提出する場合もeLTAX等で提出する必要があるとしています(巻末の案内)。地方税法第317条の6第5項が、源泉徴収票について所得税法第228条の4第1項の適用を受ける人は、給与支払報告書をeLTAXまたは光ディスク等で提供するよう定めています。

従業員が30人前後の会社では、令和7年に出した源泉徴収票の枚数が境目になりえます。枚数の数え方(財務省令で定める算出方法)は、本稿では原文を確認できていません。境目にいる会社は、国税庁の案内か所轄税務署で、令和7年の「提出すべきであった枚数」の数え方を確認してください。

退職所得の源泉徴収票|役員以外の退職者も提出対象に

退職金(退職手当等)を払ったときの源泉徴収票は、令和8年分からすべての居住者への退職手当等が税務署への提出対象になりました(手引2ページ)。令和7年分の手引では、提出が必要なのは法人の役員に支払う退職手当等だけでした。従業員の退職金を支払った会社も、令和8年中に支払が確定したものは全件が対象です(手引19ページ)。

押さえる点は次のとおりです。

  • 提出先:退職手当等の支払事務を扱う事務所の所在地を所轄する税務署(手引22ページ)
  • 提出期限:退職後1か月以内。ただし、令和8年中に退職した人の分をまとめて令和9年2月1日までに提出してもよいとされています(手引22ページ)
  • 市区町村への特別徴収票:eLTAXによる提出方法が整備されるまでの当面の間、市区町村提出用の作成・提出を省略できます(手引2ページ・22ページ)。作るのは税務署提出用と受給者交付用が基本になります
  • 受給者への交付:提出範囲にかかわらず、退職後1か月以内に全員へ交付します(手引22ページ)
  • 死亡退職:相続税法の「退職手当金等受給者別支払調書」を提出するため、この源泉徴収票は不要です(手引19ページ)

退職所得の源泉徴収票には、令和8年分から【番号】欄が創設されました(手引2ページ・20ページ)。支払った退職手当等が次の区分に当たる場合に、番号を記載します。いずれにも当たらない通常の退職金は空欄です。

番号 退職手当等の区分(手引20ページ)
1 所得税法第31条の規定により退職手当等とみなされる一時金(「2」を除く)
2 確定拠出年金(DC)の老齢給付金として支払われる一時金
3 譲渡制限付株式(RS)に係る経済的利益
4 ストックオプション(SO)の権利行使益
5〜7 一般的退職手当等と「3」「4」の経済的利益を組み合わせたもの

DCの一時金に関する税制改正は退職金税制改正2026|DC一時金「5年→10年ルール」の実務ガイド、退職所得の税額の計算は退職金の税額計算 完全ガイド2026で解説しています。

支払調書の提出範囲|金額基準は変わらない

外注先や家主などに払った金額の支払調書は、金額基準は令和7年分と同じです(令和8年分の手引23ページ・25ページ・27ページ・29ページと令和7年分の手引を照合)。年が変わったので「令和8年中の支払金額」で判定します。

支払調書 提出範囲(令和8年中の同一人への支払金額)
報酬、料金、契約金及び賞金:外交員、ホステス等、広告宣伝のための賞金 合計50万円を超えるもの
同:医療情報基盤・診療報酬審査支払機構が支払う診療報酬 合計50万円を超えるもの(国立・公立病院等は不要)
同:馬主が受ける競馬の賞金 1回の支払賞金額が75万円を超える支払を受けた方の全支払分
同:プロ野球選手などの報酬・契約金、上記以外の報酬・料金等(原稿料、講演料、士業報酬など) 合計5万円を超えるもの
不動産の使用料等 合計15万円を超えるもの
不動産等の譲受けの対価 合計100万円を超えるもの
不動産等の売買・貸付けのあっせん手数料 合計15万円を超えるもの

(出典:手引23ページの提出範囲表。「プロ野球選手など」と「上記以外」が同じ5万円基準の行にまとめられています。)

実務で間違えやすい点を挙げます。

  • 消費税を含めて判定します。消費税等の額が明確に区分されている場合は、含めずに判定しても差し支えありません(手引35ページ)。
  • 源泉徴収されなかった分も記載します。控除額以下で源泉徴収されなかった報酬や未払の報酬も、記載漏れのないよう求められています(手引24ページ)。
  • 不動産の使用料等は、管理会社に払っていても、支払を受ける者の欄には物件の所有者を書きます(手引25ページ)。個人に払う場合が対象で、法人に払う賃借料は対象外、権利金・更新料等のみが対象です(手引25ページ)。
  • 屋号だけの記載は避けます。契約書等で氏名または名称を確認して記載します(手引23ページ)。
  • 取引先のマイナンバー・法人番号を記載します。ただし、支払調書の写しを取引先に渡すときは、マイナンバーを記載したままでは渡せません(手引23ページ)。

提出方法|e-Tax・eLTAX・光ディスク・書面

手引1ページは、次の4つの方法を示しています。

方法 内容 注意点
e-Tax 国税電子申告システムで作成・提出 事前に所轄税務署へ開始届出書を提出し、利用者識別番号を取得する
認定クラウド等 認定クラウド等の提出領域にデータを記録し、税務署長にアクセス権限を付与 事前に利用契約と、所轄税務署への利用開始の届出が必要
光ディスク等(CD・DVDなど) CSV形式のデータを格納して提出 ファイル拡張子は「.txt」(圧縮する場合は「.zip」)
書面 紙で作成して提出 新様式を使う。30枚以上の種類は不可

給与支払報告書は、この4つとは別に、eLTAX、光ディスク等、書面のいずれかで市区町村に提出します(手引3ページ)。

変更点:eLTAXの一元化機能の廃止

令和7年分の手引では、eLTAXの電子的提出一元化機能を使うと、給与支払報告書のデータと、税務署に出す源泉徴収票のe-Tax用データを同時に作って送信できる、と案内していました。この一元化機能は令和8年9月に廃止され、今後はeLTAXで給与支払報告書だけを提出します(手引38ページ)。みなし提出の特例により税務署分の源泉徴収票が不要になるため、実務上は「給与支払報告書をeLTAXで出せば終わり」という形になります。

書面で出す場合の様式

令和8年9月の国税システムの更改に伴い、書面で税務署に提出する法定調書の様式が変更されています。手引は、国税庁ホームページからダウンロードした最新の様式を使うよう求めています(手引2ページ)。昨年の様式をコピーして使い回さないでください。

本店等一括提出

本店が、支店等の分の法定調書をe-Tax等でまとめて提出する制度があります。支店等が、その支店等を所轄する税務署長に「支払調書等の本店等一括提出に係る承認申請書」を出し、承認を受けることが必要です(手引2ページ)。

従業員への交付は電子でもよい

源泉徴収票は、従業員の事前の承諾を得れば、書面に代えて電磁的方法(メール、ダウンロードなど)で提供できます。従業員から請求があれば書面を交付しなければなりません(所得税法第226条第4項、手引35ページ)。

令和8年分の源泉徴収票の記載で変わる点

年末調整の変更が、源泉徴収票の記載に次のように出ます。

  • 「62万円超」の読み替え:特定親族特別控除の額の区分は「合計所得金額62万円超」で記載します。ただし、令和8年11月30日以前に年末調整を行った場合は「58万円超」に読み替えます(手引9〜10ページ)。
  • 23歳未満の扶養親族がいる場合の生命保険料控除の特例:特例の適用がある人は、摘要欄に「租税特別措置法第41条の15の5第1項適用」と記載します(手引11ページ)。
  • 16歳未満の扶養親族の所得:退職手当等を有する16歳未満の扶養親族について、退職所得を含めた合計所得金額が62万円を超える場合は、源泉徴収票の「16歳未満の扶養親族」欄に記載しません(手引10ページ)。

基礎控除などの年末調整の詳細は令和8年分 年末調整の変更点をご覧ください。

提出前チェックリスト

11月〜12月(準備)

  • [ ] 前々年(令和7年)に出した法定調書が、種類ごとに30枚以上だったか数えた
  • [ ] 30枚以上の種類について、e-Tax(開始届出書の提出と利用者識別番号の取得)または認定クラウド等、光ディスク等の準備をした
  • [ ] 給与ソフトが令和8年分に更新され、給与支払報告書・源泉徴収票のデータを出力できる
  • [ ] 令和8年中に退職金を払った人(役員以外を含む)を洗い出した
  • [ ] 外注先・家主・士業などへの支払を集計し、金額基準を超える取引先を確認した
  • [ ] 取引先のマイナンバー・法人番号、氏名または名称(屋号だけではなく)を契約書等で確認した

1月(作成・提出)

  • [ ] 従業員の令和9年1月1日現在の住所地を確認した(給与支払報告書の提出先が決まる)
  • [ ] 給与支払報告書を市区町村へ提出した(eLTAX、光ディスク等、書面のいずれか)
  • [ ] 従業員への源泉徴収票を、令和9年2月1日までに交付した(中途退職者は退職後1か月以内)
  • [ ] 退職所得の源泉徴収票を、税務署へ提出した(【番号】欄の記載を確認)
  • [ ] 支払調書と法定調書合計表を、税務署へ提出した(源泉徴収票の欄は、みなし提出の場合は記載不要)
  • [ ] 書面の場合、最新の様式を使った

提出後

  • [ ] 提出した控えとe-Taxの受付結果を保存した
  • [ ] 訂正・追加が出た場合の手順(無効区分・摘要欄・合計表の追加分)を確認した(手引33ページ)

よくある間違い

  1. みなし提出を、給与支払報告書を出さなくてよいと誤解する。不要になるのは税務署提出用の源泉徴収票です。市区町村への給与支払報告書は、これまでどおり提出が必要です。
  2. 従業員への交付まで不要と思い込む。受給者への交付は引き続き必要です(手引2ページ)。
  3. 30枚の判定を全体で数える。種類ごとの判定です。
  4. 退職金の源泉徴収票を、役員だけ出す前年の運用のまま進める。令和8年分以降は、役員以外も全件が提出対象です。
  5. 古い様式で書面を出す。令和8年9月以降は新様式です。
  6. 一元化機能が使える前提でソフトの設定を残す。令和8年9月に廃止されています。

FAQ

A

A. 手引には、みなし提出のための申請や届出は書かれていません。給与支払報告書を市区町村に提出した場合に、税務署に源泉徴収票を提出したものとみなされます(所得税法第226条第6項、手引3ページ)。ただし、給与支払報告書に源泉徴収票に記載すべき事項が記載されていることが条件です。国税庁の特設ページが案内されていますので、運用の詳細はそちらでご確認ください。

A

A. 前々年(令和7年)に提出すべきであった枚数が、法定調書の種類ごとに30枚以上であれば義務です(手引2ページ)。源泉徴収票が20枚なら、その種類は書面や光ディスク等でも出せます。ただし、報酬・料金等の支払調書など別の種類が30枚以上なら、その種類はe-Tax等が必要です。

A

A. 法令上は退職の日以後1か月以内に税務署へ提出することとされていますが、運用上、翌年1月末までに他の源泉徴収票とまとめて提出してよいとされています(手引12ページ)。この取扱いはみなし提出でも同様です。従業員への交付は、退職後1か月以内です。

A

A. eLTAXによる提出方法が整備されるまでの当面の間、市区町村提出用(特別徴収票)の作成・提出を省略できます(手引22ページ)。税務署提出用と受給者交付用は作成します。

A

A. 所得税法第226条第1項は、翌年1月31日までに提出するよう定めています。令和9年1月31日は日曜日なので、手引は令和9年2月1日(月)を提出期限としています(手引1ページ)。

A

A. 税務署は内部事務を専担部署(業務センター)で集約処理しています。郵送で提出する場合は、業務センター宛に送付してください。対象税務署は国税庁ホームページで確認できます(手引1ページ)。

A

A. 原則として含めて判定します。消費税等の額が明確に区分されている場合は、含めない額で判定しても差し支えありません。記載する支払金額も原則は消費税等を含めます(手引35ページ)。

まとめ

令和8年分の法定調書は、令和9年2月1日(月)が提出期限です。今回の提出から実際に適用される新しい点は、給与支払報告書を提出すれば税務署分の源泉徴収票が不要になること、e-Tax等の義務基準が30枚になること、退職所得の源泉徴収票が全居住者分の提出対象になること、eLTAXの一元化機能が廃止されたことです。金額基準の変更はありません。

準備は、(1)前々年の提出枚数を種類ごとに数える、(2)給与支払報告書の提出先(1月1日現在の住所地)を確認する、(3)令和8年中の退職金支払を洗い出す、(4)e-Tax・eLTAXの利用準備と最新様式を確認する、の4つです。年末調整の結果を反映する源泉徴収票の記載は、令和8年分 年末調整の変更点とあわせて確認してください。

出典(いずれも2026年10月15日に取得):

  • 国税庁「令和8年分 法定調書の作成と提出の手引」 https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hotei/tebiki2026/index.htm
  • 同・全文 https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hotei/tebiki2026/PDF/all.pdf
  • 国税庁「令和7年分 法定調書の作成と提出の手引」 https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hotei/tebiki2025/PDF/all.pdf
  • 所得税法第226条・第228条の4(令和9年1月1日施行版) e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/340AC0000000033
  • 地方税法第317条の6(令和9年1月1日施行版) e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226
JG

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