中小企業省力化投資補助金でAI・自動化を導入する完全ガイド|第7回・第8回2026年最新

本記事は法令・通達・官公庁資料に基づき編集部が作成・検証しています。個別の法的・税務判断ではありません。最新の法令はe-Gov法令検索でご確認ください。
中小企業省力化投資補助金でAI・自動化を導入する完全ガイド|第7回・第8回2026年最新
目次

中小企業省力化投資補助金の第7回は2026年7月31日(金)17時が応募締切(確定)。本日2026年7月15日時点で残り約2週間です。AI外観検査・無人搬送車・清掃ロボット・AIエージェントを導入したい中小企業に向けて、補助上限(最大1億円)・カタログ型と一般型の使い分け・GビズIDの取得期間・賃上げ特例——すべてを一次ソース(shoryokuka.smrj.go.jp)で確認した上で解説します。第7回に間に合うかどうか、今すぐ判断してください。

「人手が足りない。ロボットやAIを入れたい。でも初期費用が重い」——製造・飲食・小売・物流の現場で、この悩みは深刻です。中小企業省力化投資補助金は、そのための制度として2023年度補正予算で創設されました。補助上限が最大1億円(一般型・従業員101名以上かつ大幅賃上げ時)と大規模であり、AI・自動化設備への適用範囲も広い点が特徴です。

一方で、制度は「カタログ注文型」と「一般型(オーダーメイド)」の2本立て。申請ルートや対象設備が異なるため、何をどちらで申請すべきかを誤ると不採択や要件外になります。また一般型の申請にはGビズIDプライムが必須で、取得に2〜3週間かかります。

本記事はこの補助金を「第7回(7/31締切)に今すぐ申請できるか」「第8回に向けて何を準備すべきか」「カタログ型で即申請できるか」の3つの軸で整理し、現場の意思決定を支援します。


あなたの状況はどれ?——3つの導線を先に確認

本日(2026年7月15日)時点で、まず自分の状況を確認してください。

状況 判断 アクション
GビズIDプライム取得済み+事業計画書の準備ができている 第7回(7/31締切)に挑戦可 申請システムから今すぐ申請
GビズIDプライム未取得、または事業計画書が未完成 第7回は現実的に困難。第8回(10月頃公募開始見込み)へ 今すぐGビズIDプライムを申請開始
カタログ注文型の登録品目(AI外観検査機・AGV・清掃ロボット等)で足りる カタログ型は随時受付(〜2027年3月末頃)なので即申請可 カタログで品目を確認し申請

GビズIDプライムの発行には通常2〜3週間かかります。7月15日に申請しても、8月初旬の発行になる可能性があり、第7回(7/31締切)には間に合いません。未取得の方は、第8回に向けて今日中にGビズIDプライムの申請を始めることが最優先です。


中小企業省力化投資補助金とは——制度の概要と背景

中小企業省力化投資補助金は、中小企業・小規模事業者が人手不足の解消と生産性向上を目的に行う省力化投資(ロボット・AI・IoT・自動化設備など)を支援する補助金です。所管は経済産業省中小企業庁で、事務局はSMRJ(中小企業基盤整備機構)が担当しています。

なぜ今この補助金が重要か

日本の中小企業は深刻な人手不足に直面しています。帝国データバンクの調査では、中小製造業の約7割が「人手不足を感じている」と回答。飲食・小売・物流でも同様です。一方、ロボットやAIの価格は急速に下がっており、中小企業でも導入の現実性が高まっています。

この補助金が他の補助金と異なる点は、「省力化(人員削減・省人化)」を正面に打ち出していることです。IT導入補助金が「業務効率化・デジタル化」、ものづくり補助金が「試作開発・生産プロセス改善」を主眼とするのに対し、省力化投資補助金は「人を機械・AIに置き換えることで生産性を上げる」投資を明確に支援します。

ソフトウェアのみの導入ならIT導入補助金が適切です(IT導入補助金2026完全ガイド参照)。設備と組み合わせた本格的な省力化なら、本補助金が最有力候補になります。他の補助金との横断比較は、AI・DX導入補助金2026まとめで整理しています。

カタログ注文型と一般型(オーダーメイド)の違い

本補助金には大きく2種類の申請区分があります。

項目 カタログ注文型 一般型(オーダーメイド)
対象製品 事前にカタログ登録された製品のみ カタログ未登録の独自システム・ロボット等も対象
申請難度 比較的簡易(カタログから選択) 事業計画書の作成が必要(高難度)
補助率 1/2(固定) 1/2(小規模・再生事業者は2/3、大幅賃上げで引き上げ)
補助上限 最大1,500万円(従業員21名以上・大幅賃上げ時) 最大1億円(従業員101名以上・大幅賃上げ時)
受付方式 随時受付(〜2027年3月末頃) 公募制(第7回:7/31締切)
GビズID 必須 必須
向いている設備 AI外観検査機・AGV・清掃ロボット等の市販カタログ品 AIエージェント・独自自動化システム・カスタムロボット等

第7回・第8回の公募スケジュール(確定・予定)

一般型の公募スケジュール

回次 公募開始 申請受付開始 応募締切 採択発表予定
第7回 2026年6月5日 2026年7月1日(水)10:00 2026年7月31日(金)17:00(確定) 2026年11月中旬(予定)
第8回 詳細未確定(10月頃公募開始の見込み)

第7回の応募締切は2026年7月31日(金)17:00と確定しています(出典:shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/schedule/、2026-07-15 PMによる一次確認済み)。

第8回の詳細は未確定です。例年の傾向から10月頃の公募開始が見込まれますが、公式発表があるまでは「見込み」として扱い、確認は公式サイト(shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/)で行ってください。

カタログ注文型の受付スケジュール

項目 内容
受付期間 随時受付(〜2027年3月末頃)
一時受付停止 2026年8月3日(月)10:00〜18:00(システムメンテナンス)
受付窓口 shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/

カタログ注文型は「いつでも申請できる」ため、第7回の締切を待たずに申請可能です。ただし2026年8月3日はシステムメンテナンスで申請できません。


補助上限・補助率の早見表

補助上限は従業員数と賃上げの有無によって異なります。正確な従業員数区分と金額を確認してください。

カタログ注文型の補助上限(補助率:1/2固定)

従業員数 通常時(補助上限) 大幅賃上げ特例(補助上限)
5名以下 500万円 750万円
6〜20名 750万円 1,000万円
21名以上 1,000万円 1,500万円

※2026年3月19日の制度改定で補助上限が引き上げられました。5名以下:200→500万円、6〜20名:500→750万円。21名以上(1,000万円)は変更ありません。
※収益納付制度は同改定で廃止されました。

一般型(オーダーメイド)の補助上限

従業員数 補助率 通常時(補助上限) 大幅賃上げ特例(補助上限)
5名以下 1/2(小規模2/3) 750万円 1,000万円
6〜20名 1/2(小規模2/3) 1,500万円 2,000万円
21〜50名 1/2 3,000万円 4,000万円
51〜100名 1/2 5,000万円 6,500万円
101名以上 1/2 8,000万円 1億円

※小規模事業者(製造業・建設業・運輸業・その他:従業員20名以下、卸売業・小売業・サービス業:従業員5名以下)および再生事業者は補助率2/3。
※一般型の補助下限として「補助額300万円」という情報が流通していますが、第7回公募要領の本文には明示的な記載が確認できませんでした。下限額は必ず最新の公募要領・事務局にご確認ください。
※大幅賃上げ特例の要件は本記事「賃上げ要件の詳細」で解説しています(第7回公募要領で一次確認済み)。

試算例:AGVを一般型で申請する場合

製造業・従業員30名の会社がAGV(無人搬送車)システムを3,000万円で導入する場合:
補助率:1/2(中小企業)
補助額:1,500万円(補助上限3,000万円以内)
自己負担:1,500万円

大幅賃上げ特例を受けられる場合は補助上限が4,000万円に上がるため、4,000万円の投資なら2,000万円が補助対象となります。


AI・自動化設備の対象品目——何を申請できるか

カタログ注文型で申請できるAI・自動化品目(例)

カタログ注文型は、事前にカタログ登録された製品のみが対象です。2026年7月時点でAI・自動化関連の主要カテゴリとして確認できているものを挙げます(随時追加中のため、最新はshoryokuka.smrj.go.jp/catalog/product_catalog/で確認)。

AI・画像処理・検査系
– AI外観検査用画像処理システム
– IoT活用設備(センサー・データ収集連携)

搬送・物流系
– 無人搬送車(AGV)
– 自動倉庫システム

清掃・施設系
– 清掃ロボット

測量・点検系
– 設備点検用小型ドローン
– 写真測量用ドローン
– LiDAR測量用ドローン

製造加工系
– 工作機械用自動ワーク交換装置
– 食品加工機械
– ファイバーレーザー溶接機

重要:カタログに登録されていない製品は対象外です。「類似品だから大丈夫」という判断は誤申請につながります。必ず製品カタログページで製品名・型番を確認してから申請してください。

一般型で申請できるAI・自動化品目

一般型はカタログ未登録の独自開発システムや高度な自動化ラインも対象になります。ICT・IoT・AI・センサー・ロボットを活用し、単一または複数の生産工程を自動化する機械装置・システム全般が対象です。

一般型での申請が現実的なもの(カタログ未登録品が多い)
– AIエージェント・ノーコード自動化ツール(業務フロー自動化)
– 独自開発の画像AI検査システム(特定工程向けカスタム品)
– 複合ロボットシステム(搬送+検査+仕分けの統合ライン)
– 工場全体を統括するMES(製造実行システム)と省力化設備の組み合わせ

AIエージェント・ノーコード自動化ツールの注意点

AIエージェントやZapier・Make・n8nなどのノーコード業務自動化ツールを一般型で申請する場合、「省力化効果の定量的根拠」が採択の鍵になります。具体的には、導入前後の工数(人時)比較——「月○時間の業務が△時間に短縮される」という数値目標と根拠——を事業計画書に明記することが求められます。

AI・自動化ツールを導入した後の社内ルール整備も重要です。生成AIを業務利用する際の入力情報管理や著作権対応については、現場で働く人のための生成AI業務利用ルールを合わせてご確認ください。また、2025年9月に全面施行されたAI推進法(令和7年法律第53号)が事業者に求める責務の概要は、AI推進法(AI新法)完全ガイドで解説しています。


業種別・省力化の具体例

製造業

課題:ベテラン作業員の退職・採用難による品質管理の不安定化

省力化の例
– AI外観検査システム(カタログ型):カメラ画像をAIが解析し、キズ・異物・欠陥を自動検出。検査員1〜2名分の工数削減が見込めます
– AGV(無人搬送車)(カタログ型):部品・製品の工程間搬送を無人化。搬送担当者の省人化が図れます
– 独自自動化ライン(一般型):特定製品の組立・検査・梱包を一貫自動化。工程単位の人員削減効果を数値化して申請します

飲食・食品加工業

課題:調理・盛り付け・清掃の繰り返し作業における人件費高騰

省力化の例
– 食品加工機械(カタログ型):スライス・計量・充填等の自動化
– 清掃ロボット(カタログ型):閉店後の床清掃を無人化。清掃担当者の工数を削減
– AI発注・在庫管理システム(一般型):売上データをもとにAIが自動発注。仕入れ担当者の工数削減と廃棄ロスの両立

小売業

課題:レジ・棚卸し・商品陳列での人手不足

省力化の例
– 棚卸し用ドローン(カタログ型):在庫確認を自動化。棚卸し作業員の工数削減
– AI-OCR・受発注自動化システム(一般型):FAX・メール発注をAIが読み取り、受注データを自動入力
– 無人決済システム(一般型):レジ担当者の省人化(対面対応の省力化)

物流・倉庫業

課題:ピッキング・仕分け・トラック手配での慢性的な人手不足

省力化の例
– AGV・自動倉庫(カタログ型):倉庫内搬送・棚入れを無人化
– 入出荷管理AIシステム(一般型):荷量予測・トラック配車最適化をAIが担当。手配担当者の工数削減


賃上げ要件の詳細——基本要件と大幅賃上げ特例

補助金を受給するには、賃上げを含む基本要件を満たす事業計画が必要です。以下は一般型 第7回公募要領(§1-5 補助事業要件)で一次確認した数値です。

一般型の基本要件(賃上げを含む)

一般型は、3〜5年の事業計画で以下の基本要件をすべて満たすことが求められます。

  • 労働生産性:事業計画期間において、労働生産性を年平均成長率(CAGR)4.0%以上向上させる
  • 給与支給総額1人当たり給与支給総額を年平均成長率3.5%以上増加させる(単年度の総額増ではなく、計画期間の年平均成長率)
  • 事業場内最低賃金:事業場内最低賃金を、事業実施都道府県の地域別最低賃金+30円以上の水準に毎年保つ
  • 一般事業主行動計画の公表:従業員21名以上の場合、交付申請時までに次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画を「両立支援のひろば」で公表する

これらは「補助金をもらいながら賃上げ・生産性向上もする」というセットの条件です。目標が未達の場合は、達成率に応じて補助金の返還を求められます(再生事業者は基本要件未達の返還が免除)。なおカタログ注文型の要件はカタログ型の公募要領で別途ご確認ください(本節の数値は一般型のものです)。

よくある誤解:「給与総額6%増」は通常要件ではありません。6.0%は下記の大幅賃上げ特例の水準です。通常の基本要件は「1人当たり給与支給総額 年平均成長率3.5%以上」です。

大幅賃上げ特例(補助上限の引き上げ)

基本要件に加えて、以下をすべて満たす大幅な賃上げに取り組む場合、従業員数に応じて補助上限額が引き上げられます(第7回公募要領 特例措置要件)。

  • 給与支給総額:1人当たり給与支給総額を年平均成長率+6.0%以上(基本の3.5%に加えて更に+2.5%以上)増加させる
  • 事業場内最低賃金:事業実施都道府県の地域別最低賃金+50円以上の水準とする

補助上限の引き上げ額は従業員数別に、5名以下=+250万円/6〜20名=+500万円/21〜50名=+1,000万円/51〜100名=+1,500万円/101名以上=+2,000万円です(ただし最低賃金引き上げに係る事業者・再生事業者・常勤従業員がいない場合等は引き上げ不可)。

また、最低賃金引き上げに取り組む中小企業には、補助率を1/2から2/3へ引き上げる別の特例もあります(小規模企業者・小規模事業者・再生事業者等は対象外)。


GビズIDプライムの取得——申請前に必ずやること

一般型の申請にはGビズIDプライムが必須です。GビズIDプライムの発行には通常2〜3週間程度かかります(GビズID公式 gbiz-id.go.jp の案内による目安。書類不備や申請混雑で前後します)。

GビズIDプライムとは

GビズIDプライムは、法人・個人事業主が行政サービスにオンライン申請するための電子認証IDです。マイナンバーカードと、法人の場合は印鑑証明書等が必要です。

取得手順(概要)

  1. GビズIDのウェブサイト(gbiz-id.go.jp)でアカウント登録申請
  2. 必要書類(印鑑登録証明書等)をアップロードまたは郵送
  3. 審査・発行(2〜3週間)
  4. GビズIDプライムでログインして補助金申請システムにアクセス

第7回(7/31締切)へのGビズID取得の現実的判断

GビズID取得状況 第7回への参加
既に取得済み 申請可能
本日(7/15)から取得申請 発行は7月末〜8月初旬の可能性あり。締切(7/31)に間に合わない可能性が高い
未申請 第7回は断念し、第8回(10月頃公募見込み)へ

第7回に間に合わない方へ:第8回の公募開始は10月頃が見込まれますが、詳細は未確定です。公式サイト(shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/)でアナウンスを確認し、GビズIDプライムを取得した上で事業計画書の準備を進めてください。


一般型の申請——事業計画書で採択率を上げるポイント

一般型は事業計画書の内容が採択を左右します。過去の公募回では採択率が7割前後とされる回もありましたが(二次ソース・公式の確定値ではありません)、計画書の質が採否を分けます。

採択率を高める3つのポイント

1. 省力化前後の工数比較を数値で示す

最も重要なのは「どの工程を、何人分の工数を、何時間削減するか」の定量的な根拠です。

例:AI外観検査システム導入
 [現状] 検査員3名×1日4時間の目視検査 → 月240時間
 [導入後] AI自動検査で1名×監視0.5時間 → 月10時間
 [省力化効果] 230時間/月の工数削減(削減率96%)

数値が曖昧な計画書は審査で弱くなります。現在の作業記録や日報を活用して実測値を使いましょう。

2. 人手不足の現状と省力化の必要性を具体的に説明する

「採用できない」だけでなく、「〇〇年から〇〇名分の欠員が出ており、残業時間が月平均△時間に増加している」という具体的な状況説明が評価されます。

3. 賃上げ計画を具体的に記載する

賃上げ要件は単なる条件ではなく、審査官に「省力化効果を従業員に還元する意志」を示す場でもあります。「省力化によって削減できた人件費コストの〇%を残存従業員の賃上げに充てる」という具体的な計画を書きましょう。

従業員21名以上の要件(一般事業主行動計画の公表)

従業員21名以上の事業者は、交付申請時までに次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を「両立支援のひろば」で公表することが必要です(第7回公募要領§1-5(1)④で一次確認済み)。公表申請の審査には2週間程度かかり、不備があるとさらに時間を要するため、早めの準備が必要です。

申請除外要件

応募申請日を起点に過去3年間で「ものづくり補助金」「事業再構築補助金」「中小企業新事業進出補助金」のいずれかの交付決定を合計2回以上受けた事業者は、一般型に申請できません(第7回公募要領§1-7で一次確認済み)。自社の交付履歴を事前に確認してください。


IT導入補助金・ものづくり補助金との使い分け

省力化投資補助金を選ぶべきか、他の補助金を選ぶべきかを整理します。

3補助金の使い分けチャート

何を導入するか 推奨補助金 理由
会計ソフト・受発注SaaS・勤怠管理 IT導入補助金 ソフトウェア・クラウドが主体
AIエージェント・自動化ツール(ソフトのみ) IT導入補助金(IT支援事業者登録品の場合) 登録品なら最大450万円
カタログ登録済みのAI検査機・AGV・清掃ロボット 省力化投資補助金(カタログ型) カタログ品は省力化補助金が最適
独自開発の自動化システム・ロボットライン 省力化投資補助金(一般型) 補助上限最大1億円、省力化効果の定量根拠が鍵
試作品開発・新製品の生産プロセス構築 ものづくり補助金 開発要素が強い場合はものづくり補助金
省力化設備の開発を伴うライン刷新 ものづくり補助金(省力化オーダーメイド枠)または省力化投資補助金 要件・補助率を比較して判断

ものづくり補助金との詳しい使い分けはものづくり補助金2026完全ガイドを参照してください。設備投資が中心なら、補助額・採択率・DX枠まで整理した設備投資ならものづくり補助金2026の活用法もあわせて確認すると、自社に合う枠を選びやすくなります。

複数補助金の同時活用

省力化投資補助金、IT導入補助金、ものづくり補助金は、同一の経費に対して重複申請することはできませんが、異なる設備・経費に対しては複数の補助金を同時に活用できる場合があります。

例:省力化投資補助金でAGVを導入しつつ、IT導入補助金で在庫管理SaaSを導入する——これは別の経費なので重複にはなりません。ただし最終確認は各公募要領と事務局に確認してください。


カタログ注文型の申請手順

カタログ注文型は随時受付のため、第7回締切を気にせず申請できます。ただし2026年8月3日のシステムメンテナンスは申請不可なので注意してください。

申請の流れ(カタログ注文型)

1. GビズIDプライムの取得
まだ取得していない方は今すぐ申請(2〜3週間かかります)。

2. カタログで製品を確認
shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/product_catalog/ にアクセスし、導入したい製品がカタログに登録されているかを確認。製品名・型番・登録番号を記録します。

3. 導入支援事業者の選定
カタログには製品を提供する事業者(メーカー・販売店)が登録されています。事業者を通じて申請書類を揃えます。

4. 申請システムから申請
GビズIDプライムでログインし、申請フォームに入力・提出。必要書類(事業者情報・導入計画・見積書等)を添付します。

5. 審査・交付決定
審査後、交付決定通知を受け取ったら製品の発注・契約が可能になります。交付決定前の発注・契約は補助対象外になります。この点は最重要の注意事項です。

6. 設備導入・実績報告
設備導入後、所定の実績報告書を提出。検査を経て補助金が振り込まれます。


よくある質問(FAQ)

A

GビズIDプライムを既に取得しており、事業計画書の準備が整っている場合のみ間に合います。本日(7/15)時点でGビズIDを未取得の場合、発行まで2〜3週間かかるため、7/31の締切には間に合わない可能性が高いです。その場合は第8回(10月頃公募開始見込み)を目標に今すぐGビズIDの申請を始めてください。

A

GビズIDの公式ウェブサイト(gbiz-id.go.jp)から申請できます。法人の場合は印鑑登録証明書等が必要です。個人事業主はマイナンバーカードとスマートフォンで申請できるケースがあります(詳細は公式サイトで確認)。発行には通常2〜3週間かかります。

A

導入したい製品がカタログに登録されているかどうかで判断します。カタログ登録品(AI外観検査機・AGV・清掃ロボット等)はカタログ注文型が簡易で随時受付のためおすすめです。カタログに登録されていない独自システムや、複合的な自動化ラインの場合は一般型を選びます。なお、カタログ注文型の補助上限は最大1,500万円なのに対し、一般型は最大1億円と大きな差があります。大規模投資は一般型のほうが有利です。

A

AIエージェントやノーコード自動化ツール(Make・Zapierなど)は、カタログ注文型の対象にはなりません(カタログ未登録)。一般型での申請が現実的ですが、「省力化効果の定量的根拠」——具体的に何時間の業務を何時間に短縮するかという数値——が事業計画書で問われます。またITツールのみの導入はIT導入補助金(IT支援事業者登録品)が適切なケースもあるため、両方を比較検討してください。

A

同一の経費に対して重複申請はできません。ただし異なる設備・経費(例:IT導入補助金でSaaS導入+省力化補助金でAGV導入)であれば、それぞれ申請できます。最終確認は各公募要領・事務局に問い合わせてください。

A

採択のポイントは主に2点です。①省力化効果の定量的根拠が明確であること(導入前後の工数比較を時間単位で示す)、②賃上げ計画が具体的であること(「いつ・誰の賃金を・いくら上げるか」を明記)。一般型は補助上限が大きい分、審査も厳しくなります。事業計画書の作成に不安がある場合は、中小企業診断士や認定支援機関への相談も有効です。

A

補助金は「交付決定後に行った投資」に対してのみ交付されます。交付決定前に発注・契約・購入した設備は補助対象外になります。「採択されたら発注しよう」ではなく、「採択・交付決定の通知を受けてから初めて発注・契約する」のが鉄則です。この点は実務で最も多いミスの一つなので、チームで共有してください。


採択に向けたタイムライン——第8回を見据えた準備ロードマップ

第7回(7/31締切)に間に合わない方のための第8回準備ロードマップです。

時期 やること
今すぐ(7月中) GビズIDプライムの申請・取得開始
7〜8月 導入したい設備の候補選定(カタログ品か一般型か)、見積もり取得
8〜9月 省力化前後の工数比較データを社内で収集、事業計画書の骨子作成
9〜10月 第8回公募開始を公式サイトで確認し、申請書類を完成させる
10月頃(見込み) 第8回公募開始・申請受付開始(詳細は公式発表を待つ)
申請後〜採択発表 交付決定まで発注・契約は行わない

申請NGケース5選——よくある失敗パターン

省力化投資補助金で審査落ち・返還請求になる典型的なパターンを紹介します。申請前に必ずチェックしてください。

NGケース1:交付決定前に発注・契約した

補助金の鉄則ですが、最も多いミスです。「採択通知が来た=交付決定」ではありません。採択後に「交付決定通知書」が届いて初めて発注・契約ができます。見積もりを取るのは問題ありませんが、正式な発注・契約・着手・購入は交付決定後でなければ補助対象外になります。

NGケース2:カタログ注文型にカタログ未登録品を申請した

「類似製品だから」「同じカテゴリだから」という理由では通りません。カタログ注文型は登録番号が振られた製品のみが対象です。申請前に必ず製品カタログ(shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/product_catalog/)で当該品の登録を確認してください。

NGケース3:賃上げ要件を満たさずに申請・受給した

補助金を受給した後、事業計画期間内に賃上げ要件(1人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上増加+事業場内最低賃金を都道府県最低賃金+30円以上の水準に維持)を達成できなかった場合、達成率に応じて補助金の返還を求められる可能性があります。賃上げ計画は絵に描いた餅にならないよう、現実的な目標を立ててから申請してください。

NGケース4:補助対象外の経費を計上した

省力化投資補助金の対象経費は「省力化に直接資する機械装置・システム・ソフトウェア等」に限られます。以下は原則対象外となるケースが多いです。

  • 汎用的なPCやタブレット(省力化に特化しないもの)
  • 消耗品・工具類
  • 土地・建物の取得費
  • 人件費(申請者側の作業員賃金)
  • 中古品(要件により一部認められる場合あり、公募要領で確認)

NGケース5:申請除外要件に該当する事業者が申請した

応募申請日を起点に過去3年間で「ものづくり補助金」「事業再構築補助金」「中小企業新事業進出補助金」のいずれかの交付決定を合計2回以上受けている事業者は、一般型に申請できません(第7回公募要領§1-7)。自社の交付履歴を事前に確認してください。


2026年3月改定でカタログ注文型は何が変わったか

2026年3月19日にカタログ注文型の制度が改定されました。制度の変更点を旧・新で比較します。

主要変更点の比較

項目 改定前(〜2026年3月18日) 改定後(2026年3月19日〜) 確認状況
補助上限(5名以下) 200万円 500万円 公式確認済み
補助上限(6〜20名) 500万円 750万円 公式確認済み
補助上限(21名以上) 1,000万円 1,000万円(変更なし) 公式確認済み
大幅賃上げ上限(5名以下) 300万円 750万円 公式確認済み
大幅賃上げ上限(6〜20名) 750万円 1,000万円 公式確認済み
大幅賃上げ上限(21名以上) 1,500万円 1,500万円(変更なし) 公式確認済み
収益納付制度 あり 廃止 公式確認済み

改定のポイント

特に5名以下・6〜20名の小規模・中小事業者にとって大幅な改善です。

  • 5名以下の補助上限が2.5倍(200万→500万円):小規模事業者でも清掃ロボット1台(相場100〜200万円)+AI外観検査機(100〜300万円)の複数導入が射程に入ります
  • 収益納付制度の廃止:これまでは補助事業によって収益が上がった場合に補助金の一部を返還する「収益納付」制度がありましたが、2026年3月19日の改定で廃止されました。受給後の管理負担が軽減されます

2026年3月18日以前に既に交付決定を受けた事業者への適用については、事務局にご確認ください。


省力化投資補助金 活用の判断フローチャート

自社がどの申請ルートを取るべきか、下記の順序で判断してください。

ステップ1:省力化の目的は明確か?
→ 「特定の工程を人減らし・自動化したい」が明確でなければ、まず社内の業務フローを整理してから検討を

ステップ2:カタログに登録されている製品か?
→ YES → カタログ注文型(随時受付、補助上限最大1,500万円)
→ NO → 一般型(公募制、補助上限最大1億円)

ステップ3(一般型の場合):GビズIDプライムは取得済みか?
→ YES、かつ第7回締切(7/31)まで事業計画書が準備できる → 第7回申請へ
→ NO、または準備不足 → 今すぐGビズID申請+第8回(10月頃見込み)を目標に

ステップ4:賃上げ要件を達成できるか?
→ 省力化によるコスト削減効果を賃上げ原資にできるかを試算。難しい場合は計画を再検討

ステップ5(一般型):申請除外要件に該当しないか?
→ 過去3年でものづくり補助金・事業再構築補助金・中小企業新事業進出補助金を合計2回以上受けていないか確認(第7回公募要領§1-7)


まとめ——第7回・第8回をどう活かすか

中小企業省力化投資補助金は、人手不足に悩む製造・飲食・小売・物流の現場がAI・自動化設備を導入するための最有力の補助金です。補助上限は最大1億円(一般型)と大規模であり、カタログ注文型であれば随時申請できる利便性もあります。

2026年7月15日時点での整理

  • 第7回(7/31締切、確定):GビズIDプライム取得済み+事業計画書準備完了の事業者のみが現実的に申請可能。本日から準備しても間に合わない可能性が高い
  • カタログ注文型(随時):登録品目に合致する設備であれば今すぐ申請開始が最善
  • 第8回(10月頃公募見込み):今日から準備を始めれば十分間に合う。GビズID取得・工数データ収集・事業計画書作成の3点を今月中に着手

省力化投資補助金を活用しつつ、AI導入後の社内ルール整備も欠かせません。生成AI業務利用の実務チェックリストは現場で働く人のための生成AI業務利用ルール、国のAI政策の全体像はAI推進法(AI新法)完全ガイドで合わせてご確認ください。補助金で導入したAIを何にどう使うかは、国が推奨するAI活用事例と中小企業での応用ガイドで行政の実装事例をもとに具体化できます。

「申請できる補助金を選ぶ」から「補助金を活かした省力化投資で競合に差をつける」へ——この補助金はそのための手段です。まず自社の状況確認から動き始めてください。


一次ソース・参考資料

資料名 URL
省力化投資補助金 事務局(カタログ型・一般型) https://shoryokuka.smrj.go.jp/
カタログ注文型 申請・製品カタログ https://shoryokuka.smrj.go.jp/catalog/
一般型 公募情報・スケジュール https://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/
中小企業庁 公募情報ページ https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/hojyokin/kobo/2026/260605001.html
GビズID(申請・取得) https://gbiz-id.go.jp/

※第7回公募要領(PDF)は shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/ からダウンロードできます。補助下限・大幅賃上げの定義・申請除外要件・従業員21名以上の行動計画要件については、必ず公募要領の原文で確認してください。


※本記事は情報提供目的で作成しており、補助金の採択・受給を保証するものではありません。制度の詳細・最新情報は必ず公式サイトおよび公募要領でご確認ください。補助金に関するご判断はご自身の責任で行っていただくようお願いします。詳しくは免責事項をご覧ください。

JG

実務ガイド編集部

AI執筆 + 編集部レビュー済み

本記事はAIが初稿を作成し、編集部が法令原文・官公庁通知・審議会資料等の一次情報と照合のうえ、内容を確認・編集しています。行政手続き・法改正・制度改正の実務情報を専門に扱う編集チームが、企業実務担当者・士業専門家向けに正確性の高いコンテンツを提供します。