2026年調剤報酬改定をわかりやすくまとめ|主要6変更・点数比較・薬局の対応

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2026年調剤報酬改定をわかりやすくまとめ|主要6変更・点数比較・薬局の対応
目次

最終更新日: 2026年5月1日(薬機法改正5/1施行・調剤報酬改定6/1施行を反映)

【結論】 薬局経営者は2026年6月1日施行の調剤報酬改定(本体+3.09%)で、かかりつけ薬剤師指導料の廃止・地域支援体制加算と後発品加算の5区分統合・調剤管理料の大幅減点(28〜50点→10点)等の主要6変更に直面する。最大の要因は指導料一本化と加算統合再編。5月末までに再届出・認定研修・電子処方箋対応を完了させること。本記事は厚労省改定資料に基づき解説する。

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⚠ 5月1日施行
調剤報酬改定の前に対応必須
薬機法改正(指定濫用防止医薬品)が2026年5月1日施行
6月1日の調剤報酬改定の1か月前に、コデイン・デキストロメトルファン・ジフェンヒドラミン等8成分含有OTC薬の年齢確認・陳列規制・記録保管が法的義務化される。OTC販売部門を持つ薬局は5月1日までに陳列変更・POS設定・スタッフ研修が必須。
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改定率+3.09%(薬価改定-0.86%/診療報酬(調剤含む)本体+3.09%〈2年度平均〉)の令和8年度診療報酬改定が2026年6月1日施行となる(根拠:令和7年12月24日 予算大臣折衝。調剤報酬単独の改定率は告示の最新情報を確認のこと)。地域支援体制加算と後発医薬品調剤体制加算の統合再編、かかりつけ薬剤師指導料の廃止と服薬管理指導料への一本化、在宅医療の評価拡充など、薬局経営に直結する変更が多岐にわたる。本記事では、主要な変更点を体系的に整理し、施行までに薬局がやるべき対応を時系列で解説する。


【まとめ表】2026年調剤報酬改定の主要6変更

# 変更項目 ポイント 薬局への影響
1 調剤基本料の引き上げ 全区分+1〜2点、門前薬局等立地依存減算(-15点)新設 基本料区分の再確認が必須
2 地域支援体制加算の統合再編 後発医薬品調剤体制加算と統合→5区分の新体系 後発品使用率85%以上が事実上の前提
3 かかりつけ薬剤師指導料の廃止 服薬管理指導料へ一本化、成果重視の評価に 認定研修の手配が急務
4 調剤管理料の再編 8〜27日処方が大幅減点(28〜50点→10点) 小児科・耳鼻科門前は要注意
5 在宅医療の評価拡充 医師同時訪問150点新設、緊急訪問強化 在宅参入の経営メリット拡大
6 医療DX・電子処方箋 電子的調剤情報連携体制整備加算(8点・患者1人につき月1回)新設 電子処方箋の導入が加算の前提

改定の全体像|何がいつ変わるのか

施行スケジュール

2026年度の診療報酬改定は、2段階で実施される。

時期 内容
2026年4月1日 薬価改定(-0.86%)
2026年6月1日 診療報酬改定(調剤報酬含む)

2024年度改定と同様に薬価改定が先行し、2か月後に診療報酬本体の改定が施行される。

改定率の内訳

項目 改定率
本体(2年度平均) +3.09%
令和8年度分 +2.41%
令和9年度分 +3.77%
うち賃上げ分 +1.70%
うち物価対応分 +0.76%
うち緊急対応分 +0.44%
効率化・適正化 -0.15%
薬価 -0.86%

根拠: 令和7年12月24日 予算大臣折衝(厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」)

改定率ダッシュボード
本体(2年度平均)

+3.09%

診療報酬(調剤含む)改定率
うち賃上げ

+1.70%

薬剤師・事務職員等の賃上げ原資
うち物価対応

+0.76%

光熱費・材料費等の物価上昇対応
薬価

−0.86%

薬価改定率(2026年4月1日施行)


調剤基本料の見直し|全区分で2点アップ

新旧点数の比較

区分 改定前 改定後 増減
調剤基本料1 45点 47点 +2
調剤基本料2 29点 30点 +1
調剤基本料3イ 24点 25点 +1
調剤基本料3ロ 19点 20点 +1
調剤基本料3ハ 35点 37点 +2
特別調剤基本料A 7点 5点 -2
特別調剤基本料B 3点 新設

門前薬局等立地依存減算(新設)

特定の医療機関への処方箋集中率が高い薬局に対し、所定点数から15点を減算する新たな減算規定が設けられた。ただし、令和8年5月31日時点で既に開局している薬局は経過措置の対象となり、当面の間は適用されない。


地域支援体制加算の統合再編|5区分の新体系

最大の変更:2つの加算が1つに

これまで別々に存在していた「地域支援体制加算」と「後発医薬品調剤体制加算」が統合され、新たに「地域支援・医薬品供給対応体制加算」(5区分)として再編される。後発医薬品調剤体制加算は廃止となる。

新旧の対応関係

新加算 点数 旧制度での位置づけ
加算1 27点 旧・後発医薬品調剤体制加算の後継(安定供給体制+後発品使用率85%以上)
加算2 59点 旧・地域支援体制加算の後継(加算1+調剤基本料1+体制・実績要件)
加算3 67点 加算2の上位区分(さらに高い実績要件)
加算4 37点 旧・地域支援体制加算の後継(加算1+調剤基本料1以外+体制・実績要件)
加算5 59点 加算4の上位区分(高い実績要件)
地域支援・医薬品供給対応体制加算 — 新5区分
加算1

27

後発品加算の後継
加算2

59

基本料1+体制要件
加算3 最高区分

67

加算2の上位
加算4

37

基本料1以外+体制要件
加算5

59

加算4の上位区分

全区分共通の前提:後発医薬品使用率85%以上 / 他薬局への医薬品分譲実績あり

共通の前提条件

全区分に共通して、以下の要件を満たす必要がある。

  • 後発医薬品使用率85%以上(数量ベース)
  • 他の薬局への医薬品分譲実績があること(安定供給への貢献)

経過措置

令和8年(2026年)3月時点で後発医薬品調剤体制加算(加算1〜3)を届出済みの薬局は、令和9年(2027年)5月31日まで、後発品使用率の要件を満たしているものとみなされる。


かかりつけ薬剤師評価の刷新

かかりつけ薬剤師指導料が「廃止」

これまで独立していた「かかりつけ薬剤師指導料」(76点)と「かかりつけ薬剤師包括管理料」(291点)は廃止となる。かかりつけ薬剤師の機能は、服薬管理指導料の中に統合される。

新しい服薬管理指導料の体系

区分 対象 点数
1のイ 3月以内再来局+手帳+かかりつけ薬剤師 45点
1のロ 3月以内再来局+手帳(かかりつけ以外) 45点
2のイ 上記以外+かかりつけ薬剤師 59点
2のロ 上記以外(かかりつけ以外) 59点
3 施設訪問(月4回まで) 45点
4 情報通信機器使用 45〜59点

オンライン服薬指導(情報通信機器使用)の評価変化

服薬管理指導料4「情報通信機器使用」(45〜59点)は、2026年改定で在宅患者オンライン薬剤管理指導料を吸収・統合した形となっている(旧・在宅患者オンライン薬剤管理指導料は廃止)。点数自体は対面の服薬管理指導料と同水準に保たれており、「オンラインだから低い評価」という構造は解消されつつある。

2026年改定でのオンライン服薬指導の主な変更点

  • 点数: 45〜59点(かかりつけ薬剤師の有無・来局間隔で分岐。旧・在宅患者オンライン薬剤管理指導料との統合による)
  • 算定要件の確認事項: ①患者が映像・音声を通じてリアルタイムで対話できる端末を持つこと、②本人確認の実施(保険証・マイナンバーカードによる確認が推奨される)、③処方医との情報共有体制(必要に応じて処方医に状況報告)

中小薬局でのオンライン服薬指導の現実的対応

高齢患者が多い薬局では「スマートフォンが使えない」「通信環境がない」という課題が依然として大きい。現実的な対応シナリオとしては、(1) まず在宅患者や通院が難しい慢性疾患患者を対象に試験導入し、(2) 患者・家族向けの操作サポート資材を整備した上で、(3) 電話応対に近い形でハードルを下げて実施するという段階的なアプローチが有効である。

在宅患者へのオンライン+訪問のハイブリッド戦略についても検討する価値がある。訪問薬剤管理の月定期訪問に加え、中間フォローをオンラインで実施することで、患者の安心感を高めながら薬剤師の移動コストを抑えることができる。かかりつけ薬剤師フォローアップ加算(50点)との組み合わせも効果的だ。

新設のかかりつけ薬剤師関連加算

加算 点数 算定頻度
かかりつけ薬剤師フォローアップ加算 50点 3月に1回
かかりつけ薬剤師訪問加算 230点 6月に1回


調剤管理料の簡素化

旧4段階→新2段階に

これまで処方日数に応じて4段階に区分されていた調剤管理料が、大幅に簡素化される。

区分 改定前 改定後
7日分以下 4点 10点
8〜14日分 28点 10点
15〜27日分 50点 10点
28日分以上 60点 60点
注射・外用・頓服等 4点 10点

調剤管理加算(3点)の廃止

6種類以上の内服薬処方時に算定していた調剤管理加算(3点)は廃止される。


リフィル処方箋の実務対応と算定上の注意点

リフィル処方箋制度の概要

リフィル処方箋は、2022年4月から既に運用されている既存制度である。一定の要件のもとで1枚の処方箋を医師の再診なしに最大3回まで繰り返し調剤できる仕組みであり、2026年改定で新設される制度ではない点に注意したい。適用可否は医師が判断し、処方箋に「リフィル可」と記載された場合にのみ薬局で繰り返し調剤できる。慢性疾患(高血圧・糖尿病・脂質異常症等)で病状が安定している患者が主な対象であり、患者の通院負担軽減と医療資源の効率化を目的としている。

1回当たりの調剤量は医師が指定し、「次回調剤可能な日」(処方箋に記載される)以降でなければ調剤できない。また、患者の状態変化が疑われる場合や残薬が著しく多い場合は、薬局から処方医に連絡する義務が生じる。

対象外となる医薬品(主なもの)

リフィル処方箋には対象外となる医薬品があり、これらが含まれる処方箋ではリフィル運用ができない。主な対象外は以下のとおり(詳細は厚生労働省「リフィル処方箋に関するQ&A」を要確認)。

  • 麻薬および向精神薬
  • 新医薬品(薬価収載後1年以内のもの。長期処方制限の対象品目)
  • 湿布薬(投与量上限の規定がある場合は別途制限)
  • その他、医師が「リフィルに適さない」と判断した医薬品

これらが処方に含まれる場合、薬局は通常処方として調剤し、リフィル運用は適用されない。受付時に処方内容を確認し、誤算定を防ぐことが重要である。

2026年改定でのリフィル関連の評価

現時点(2026年5月1日)では、2026年6月施行の告示においてリフィル処方箋に特化した新加算の詳細要件は告示・通知を確認することを推奨する。調剤報酬の観点では、リフィル調剤時の服薬フォローアップの評価は「かかりつけ薬剤師フォローアップ加算(50点・3月に1回)」の算定要件との整合性が重要になっており、リフィル患者を継続的に管理するかかりつけ薬剤師の存在が算定の鍵となる。

薬局側の実務対応

① 服薬期間・来局日のチェック

リフィル処方箋を受け付ける際、薬局は「次回調剤可能日」が到来しているかを必ず確認する。到来前の調剤は認められない。処方箋管理システムやレセコンにリフィル対応機能がある場合は積極的に活用し、次回来局予定日の管理を徹底する。

② 継続的な服薬フォロー

リフィル処方箋は医師の再診がない分、薬局による服薬状況のモニタリングが不可欠だ。毎回の調剤時に、副作用の有無・症状の変化・残薬状況を確認し、薬剤服用歴に記録する。状態の変化(血圧の急上昇・副作用症状の出現など)があれば、患者に医師受診を促すとともに、処方医に連絡するフローを事前に整備しておく必要がある。

③ 残薬調整

リフィル調剤時の残薬確認は特に重要である。残薬が多い場合は次回の調剤量の調整(一部調剤)が可能であり、「調剤時残薬調整加算」(30点・かかりつけ薬剤師50点)の算定対象となりえる。残薬調整の実施記録は薬歴への記録を忘れずに行うこと。

④ 医師連絡の基準(例)

以下のような場合に処方医への連絡が求められると解される(詳細は告示・通知および厚労省Q&Aを確認のこと)。

  • 患者の自覚症状に著しい変化がある場合
  • 残薬が多く、次のリフィル調剤を延期する必要があると判断した場合
  • 処方箋に記載された最終調剤回数(3回目)を迎えた後、患者が継続処方を希望する場合

算定上の留意点

項目 リフィル処方箋 通常処方
服薬管理指導料 各回算定可 各回算定可
調剤管理料 各回算定可(処方日数に応じた区分で) 同左
かかりつけ薬剤師フォローアップ加算 3月に1回算定可(リフィル患者の継続管理も対象) 同左
調剤時残薬調整加算 残薬確認のうえ算定可 同左

リフィル処方箋の場合も、各調剤時に服薬管理指導料・調剤管理料は通常どおり算定できる。2回目・3回目の調剤時も改めて患者への服薬指導を実施し、算定記録を適切に残すことが重要である。

出典: 厚生労働省「リフィル処方箋に関するQ&A」(保医発等)、令和8年度診療報酬改定告示(2026年6月1日施行予定)。最新の告示・通知は厚生労働省の公式サイトで確認のこと。


残薬調整・有害事象防止の新評価

旧「重複投薬・相互作用等防止加算」が2つに分離

新加算 通常 かかりつけ薬剤師 在宅患者
調剤時残薬調整加算 30点 50点 50点
薬学的有害事象等防止加算 30点 50点 50点

特定薬剤管理指導加算(ハイリスク薬対応)

ハイリスク薬を処方された患者への薬学的管理指導を評価する「特定薬剤管理指導加算」は、今改定でも引き続き設定されており、ハイリスク薬を多く扱う薬局にとって重要な収益源となっている。

加算1・加算2の区分と点数(参考値)

区分 概要 参考点数
特定薬剤管理指導加算1 ハイリスク薬の薬学的管理・服薬指導(月1回) 10点
特定薬剤管理指導加算2 抗悪性腫瘍剤の注射薬調剤を伴う外来化学療法等での薬剤師連携 100点(月1回)
特定薬剤管理指導加算3 緊急安全性情報・適応外使用等の重要情報提供時 5点

※ 上記は2026年5月時点で公表されている告示・改定情報に基づく参考値であり、2026年6月施行の最終確定値は厚生労働省の正式告示・地方厚生局の通知で必ず確認のこと。点数の改定有無や算定要件の詳細条件(医療機関との連携・処方医からの情報提供等)は告示公布後に最終確認が必要。

対象ハイリスク薬の範囲

特定薬剤管理指導加算の対象となる「ハイリスク薬」の主な薬効群は以下のとおりである(告示別表に基づく。最新の確定範囲は告示・通知を確認のこと)。

薬効群 代表的な薬剤
抗悪性腫瘍剤 経口抗がん剤・分子標的薬等
免疫抑制剤 タクロリムス・シクロスポリン等
抗HIV薬 HIV感染症治療薬全般
抗てんかん薬 フェニトイン・バルプロ酸等
血液凝固阻止剤(抗凝固薬) ワルファリン・直接経口抗凝固薬(DOAC)等
強心剤(ジギタリス製剤) ジゴキシン等
テオフィリン製剤 気管支拡張薬
カリウム製剤(注射薬) 電解質補正薬
精神神経用剤 向精神薬・抗精神病薬・睡眠薬等
糖尿病用剤 インスリン・GLP-1受容体作動薬・SU薬等
膵臓ホルモン剤(インスリン等) 自己注射製剤を含む
抗不整脈剤 アミオダロン・フレカイニド等

算定要件のポイント

特定薬剤管理指導加算を算定するためには、以下の対応が必要である。

  1. 文書による説明: 薬効・副作用・服用方法・注意事項を記載した文書を患者に提供し、服薬指導を実施する
  2. 薬剤服用歴への記録: 指導内容・患者の理解度・特記事項(副作用モニタリング結果など)を薬歴に記録する
  3. 薬学管理の継続: 単発の説明に終わらず、定期的な副作用確認・検査値モニタリング・用量変更時の再指導を継続する

実務での記録様式・チェックリスト要点(例:抗凝固薬ワルファリン)

  • PT-INR の直近値と目標値の確認
  • 食事(納豆・ブロッコリー等のビタミンK含有食品)との相互作用確認
  • 出血リスク症状(歯茎・皮下出血など)の有無
  • 処方変更・用量調整の有無と理由の確認
  • 患者が記録している自己管理手帳との照合

精神科や糖尿病科の門前薬局ではハイリスク薬の処方頻度が高く、特定薬剤管理指導加算の積み上げが収益補填に有効な手段となる。調剤管理料の中期処方減収を受けやすい精神科門前薬局は特に、この加算の算定体制を整えることが実務上の優先課題となっている(後述「診療科別シミュレーション」を参照)。


在宅医療の評価拡充

在宅薬学総合体制加算の引き上げ

区分 改定前 改定後
加算1 15点 30点(2倍)
加算2(単一建物1人) 100点(新設)
加算2(その他) 50点(新設)

主な新設項目

新設加算 点数 概要
複数名薬剤管理指導訪問料 300点 薬剤師2名体制での訪問
訪問薬剤管理医師同時指導料 150点 医師との同時訪問(6月に1回)

訪問間隔の緩和

従来の「6日以上の間隔」要件が廃止され、週1回が上限に変更。より柔軟な訪問スケジュールが可能になる。


賃上げ対応・物価対応の新加算

調剤ベースアップ評価料(新設)

加算 点数 算定
調剤ベースアップ評価料 4点 処方箋受付1回につき

薬局の薬剤師・事務職員等の賃上げ原資を確保するための評価料で、令和8年度・令和9年度において段階的に評価される。

調剤物価対応料(新設)

加算 点数 算定
調剤物価対応料 1点 3月に1回

その他の主要変更

バイオ後続品調剤体制加算(新設)

バイオ後続品の調剤を行った場合に50点を算定できる新加算が創設された。

電子的調剤情報連携体制整備加算(医療DX・電子処方箋対応)

旧「医療DX推進体制整備加算」の名称変更。全区分が8点に統一された(旧イ10点・ロ8点・ハ6点)。電子処方箋システムによる重複投薬等チェック体制が新たに要件化された。

なぜ2026年改定でDX対応が重視されるか

電子処方箋の普及は、政府が「骨太の方針2025」でも重点施策として位置づけている医療DX推進の中核をなす。医療機関・薬局間のリアルタイムな服薬情報共有により、重複投薬防止・残薬管理・副作用モニタリングの精度が向上することが期待されており、2026年改定では加算の名称変更とともに「重複投薬等チェック体制」を施設基準の要件に明記することで、薬局のDX導入を事実上促す構造になっている。

電子処方箋システム導入のハードル

実態として、電子処方箋対応に伴う薬局側の初期費用・運用コストは、システムベンダーやレセコン改修の範囲によって大きく異なる。一般的な目安としては、HPKI(Healthcare Public Key Infrastructure)証明書の取得・更新費用、電子処方箋管理サービスへの接続に伴うシステム改修費、スタッフの操作研修コストなどが発生する。規模の小さい薬局にとってはコスト負担が課題となる場合があり、国の補助金(医療機関・薬局向け電子処方箋導入支援補助金等)の活用可否を事前に確認することを推奨する(補助金の有無・額は年度ごとに変動するため、厚生労働省または地方厚生局に確認のこと)。

加算算定要件の詳細(確認推奨事項)

告示・通知によれば、電子的調剤情報連携体制整備加算の算定には概ね以下の体制が求められる(詳細要件は告示・通知の最新版を地方厚生局で確認すること)。

  • 電子処方箋管理サービスへの接続・運用体制の整備
  • HPKI証明書を使用した正規の認証環境の構築
  • 電子処方箋を受け付けた際の重複投薬・相互作用チェックの実施
  • 施設基準届出書類の地方厚生局への提出

電子処方箋の詳しい導入手順・補助金・費用感については、電子処方箋の導入・運用完全ガイド(補助金・費用・手順を徹底解説)で体系的にまとめている。DX対応の全体像を把握した上で、8点加算の算定可否を判断してほしい。

中小薬局の現実的対応シナリオ

電子処方箋対応が難しい場合でも、加算を算定しないまま放置するのではなく、段階的な導入計画を立てることが重要だ。①まずレセコンベンダーに接続費用と施設基準要件を問い合わせ、②地方厚生局に補助金情報を確認し、③6月施行後の早期算定を目指すスケジュールを組むというアプローチが現実的である。算定は患者1人につき月1回・8点であり点数面の直接効果は限定的だが、本加算より重視すべきは「未対応の場合に発生する患者流出・2030年義務化への駆け込み対応コスト・地域連携薬局認定への波及」である(詳細は電子処方箋の導入・運用完全ガイド)。

無菌製剤処理加算の対象拡大

対象が6歳未満→15歳未満に拡大され、点数も引き上げ(中心静脈栄養法用輸液:137点→237点など)。

吸入薬管理指導加算

対象疾患にインフルエンザウイルス感染症が追加。算定間隔は3月に1回→6月に1回に変更(30点は据え置き)。

長期収載品の選定療養

後発医薬品との価格差の自己負担割合が、現行の1/4から1/2以上に引き上げられる方向。


廃止される主な加算・点数一覧

廃止項目 旧点数 後継・代替
かかりつけ薬剤師指導料 76点 服薬管理指導料に統合
かかりつけ薬剤師包括管理料 291点 服薬管理指導料に統合
後発医薬品調剤体制加算1〜3 21〜30点 地域支援・医薬品供給対応体制加算に統合
重複投薬・相互作用等防止加算 20〜40点 残薬調整加算+有害事象防止加算に分離
調剤管理加算 3点 廃止(後継なし)
医療情報取得加算 1点 廃止
在宅患者オンライン薬剤管理指導料 情報通信機器に統合

薬局規模別の改定影響シミュレーション

2026年6月施行の改定が薬局経営に与える影響を、処方箋受付枚数の規模別に試算する。以下は主要な変更項目ごとの月間影響額の概算である。

規模別の月間影響額(概算)

項目 月間500枚 月間1,000枚 月間2,000枚
調剤基本料の変動(+2点) +10,000円/月 +20,000円/月 +40,000円/月
調剤ベースアップ評価料(+4点) +20,000円/月 +40,000円/月 +80,000円/月
調剤物価対応料(+1点/3月に1回) +1,700円/月 +3,300円/月 +6,700円/月
調剤管理料の減収(8〜27日分:△18〜40点)※構成比30%で試算 △27,000〜60,000円/月 △54,000〜120,000円/月 △108,000〜240,000円/月
調剤管理加算の廃止(△3点)※対象処方比率20%で試算 △3,000円/月 △6,000円/月 △12,000円/月
地域支援・医薬品供給対応体制加算(加算2: 59点と仮定、旧加算1: 32点+旧後発品加算3: 30点=62点との差) △15,000円/月 △30,000円/月 △60,000円/月
調剤管理料の規模別月間減収インパクト(概算・処方構成比30%想定)
月500枚
△43,500円
−43,500円
月1,000枚
△87,000円
−87,000円
月2,000枚
△174,000円
−174,000円

8〜27日処方の中間値(39点減)で試算。対人業務加算の積み上げで補填が必要。詳細シミュレーションはこちら →

注意: 上記は一般的な処方構成を前提とした概算値であり、診療科目の構成・処方日数の分布・加算算定率によって大きく変動する。自薬局の実データに基づくシミュレーションを必ず実施すること。

改定の影響を左右する3つの要因

要因 プラスに作用する薬局 マイナスに作用する薬局
処方日数の構成 28日以上の長期処方が多い薬局(調剤管理料60点は維持) 8〜27日の中期処方が多い薬局(28〜50点→10点の大幅減)
かかりつけ機能の発揮 かかりつけ薬剤師の届出が多い薬局(フォローアップ加算50点+訪問加算230点が上乗せ) かかりつけ薬剤師の届出がない薬局(新加算を算定できない)
在宅業務の実施 在宅に取り組む薬局(在宅薬学総合体制加算が2倍に引上げ、医師同時訪問150点新設) 在宅未実施の薬局(在宅薬局との収益格差が拡大)

廃止加算から後継加算への移行フロー

2026年6月施行で廃止される加算と、後継・代替の加算への移行パスを整理する。

かかりつけ薬剤師指導料(76点)→ 服薬管理指導料に統合

  • 旧:かかりつけ薬剤師指導料 76点/回
  • 新:服薬管理指導料1のイ又は2のイ(かかりつけ薬剤師)45〜59点/回 → 差額を新設加算で補填
  • +かかりつけ薬剤師フォローアップ加算 50点/3月に1回
  • +かかりつけ薬剤師訪問加算 230点/6月に1回
  • 移行のポイント: かかりつけ薬剤師の施設基準が厳格化(認定研修の取得が必須化)。対象薬剤師の研修状況を確認し、未取得者は2026年5月までに受講を完了させること

後発医薬品調剤体制加算(21〜30点)→ 地域支援・医薬品供給対応体制加算に統合

  • 旧:後発医薬品調剤体制加算1(21点)/ 加算2(28点)/ 加算3(30点)
  • 新:地域支援・医薬品供給対応体制加算1(27点)が後継
  • 共通前提: 後発品使用率85%以上+医薬品分譲実績
  • 経過措置: 2026年3月時点で旧加算を届出済みの薬局は2027年5月末まで後発品使用率要件を猶予
  • 移行のポイント: 旧加算3(30点)→ 新加算1(27点)で3点減。ただし上位の加算2〜5を算定できれば大幅増収になるため、地域支援体制の実績要件充足を並行して進めること

重複投薬・相互作用等防止加算(20〜40点)→ 2つの加算に分離

  • 旧:重複投薬・相互作用等防止加算(残薬調整以外40点、残薬調整20点)
  • 新:調剤時残薬調整加算 30点(かかりつけ薬剤師50点)+薬学的有害事象等防止加算 30点(かかりつけ薬剤師50点)
  • 移行のポイント: 分離により「残薬調整」と「有害事象防止」の両方が発生した場合、それぞれ別の加算として算定できる可能性がある。算定ルールの詳細は告示・通知で確認すること

調剤報酬改定への対応と並行して、2026年5月1日施行の薬機法改正(指定濫用防止医薬品制度)への対応も薬局経営の優先課題だ。OTC販売を行っている薬局は、陳列規制・年齢確認・記録保管の義務化対応を同時進行で進める必要がある。


診療科別の影響と対策シミュレーション

規模(処方箋枚数)に加えて、どの診療科の門前・近隣にあるかが収支への影響を大きく左右する。以下は代表的な4パターンを試算したものである(あくまで概算。自薬局の実データで必ず再試算すること)。

診療科タイプ 処方傾向 調剤管理料への影響 主な対策加算 月額補填の目安
小児科門前 7〜14日処方が中心(発熱・中耳炎等) 大(8〜14日分: 28点→10点) バイオ後続品なし。残薬調整・有害事象防止加算、かかりつけ薬剤師フォロー △18,000〜△36,000円(月800枚・中期処方構成50%で試算)
内科(慢性疾患)門前 28〜56日の長期処方が多い 小(28日以上は60点維持) リフィル処方箋への対応→かかりつけ薬剤師フォローアップ加算(50点)の積み上げ 収益維持〜微増(フォローアップ加算で補填)
精神科門前 向精神薬・睡眠薬等のハイリスク薬、28〜56日処方が多い 小(長期処方が多いため管理料減少は限定的) 特定薬剤管理指導加算(ハイリスク薬多い)、かかりつけ薬剤師フォローアップ加算 特定薬剤管理指導加算の積み上げで月+数万円〜
在宅特化 訪問調剤が中心、長期・複数薬 小(長期処方かつ在宅加算で大幅増収) 在宅薬学総合体制加算(加算1: 15点→30点に2倍)、訪問薬剤管理医師同時指導料(150点・新設) 加算1だけで月+数万円。医師同時訪問で追加増収

小児科門前薬局の詳細試算(月間800枚、中期処方構成比50%の場合)

  • 8〜14日分の調剤管理料減少額: 400枚 × △18点(28点→10点)= △7,200点 → 約△72,000円/月
  • 対策: かかりつけ薬剤師フォローアップ加算(50点)を月30名で算定→+1,500点 = +15,000円/月
  • ベースアップ評価料(4点×800枚)= +32,000円/月
  • 調剤基本料引上げ(+2点×800枚)= +16,000円/月
  • 差し引き概算: △72,000 + 15,000 + 32,000 + 16,000 = △9,000円/月(残差は残薬調整・有害事象防止加算等でさらに補填可能)

注意: 小児科門前は影響が大きく見えるが、ベースアップ評価料・基本料引上げ・かかりつけ加算の組み合わせで相当程度補填が可能。対人業務算定率を高めることが最大の対策となる。

在宅特化薬局の増収ポテンシャル(月間在宅患者50名の場合)

  • 在宅薬学総合体制加算1(30点)× 全患者: 単一建物以外は月+50点(50名×50点 = +2,500点 = +25,000円/月)
  • 訪問薬剤管理医師同時指導料(150点): 月2件実施で +300点 = +3,000円/月
  • かかりつけ薬剤師フォローアップ加算(50点)× 40名: +2,000点 = +20,000円/月
  • 合計増収概算: +48,000円/月(年間換算+576,000円)

詳細な規模別・加算組み合わせの収益試算は、薬局規模別シミュレーション2026でインタラクティブに確認できる。


今すぐやること:調剤報酬改定2026対応チェックリスト

最優先(2026年4月中に至急)

  • [ ] 自薬局の調剤基本料の区分が変更になるかシミュレーション(薬局管理部門)
  • [ ] 後発医薬品使用率85%を達成しているか確認し、未達の場合は切替計画を策定(薬局長・管理薬剤師)
  • [ ] かかりつけ薬剤師の施設基準を満たす薬剤師の棚卸し、認定研修の受講手配(人事担当)

重要(2026年4月〜5月)

  • [ ] 地域支援・医薬品供給対応体制加算の届出区分を決定(薬局管理部門)
  • [ ] 近隣薬局との医薬品分譲ネットワークの整備(薬局長)
  • [ ] 新点数による収支シミュレーションの実施(経営・経理担当)
  • [ ] レセコン・調剤システムのマスタ更新スケジュール確認(システム担当)

中期(2026年6月以降)

  • [ ] かかりつけ薬剤師フォローアップ加算・訪問加算の算定体制構築(管理薬剤師)
  • [ ] 在宅業務の拡充検討(在宅薬学総合体制加算2の算定可否の判定)(薬局長)
  • [ ] 残薬調整・有害事象防止の算定実績の蓄積と分析(管理薬剤師)
  • [ ] 調剤管理料の減収分を補う加算算定戦略の見直し(経営担当)

薬局経営者が押さえるべき2026年関連制度ガイド

薬局経営に影響する2026年度の主要な制度変更を分野別にまとめた。


FAQ

Q1. 調剤報酬改定2026はいつから施行される?

A1. 2026年6月1日施行である。薬価改定は2026年4月1日に先行して実施される。2024年度改定と同様の2段階方式となっている。

Q2. 後発医薬品調剤体制加算が廃止されると聞いたが、代わりの加算はある?

A2. 後発医薬品調剤体制加算は「地域支援・医薬品供給対応体制加算」(5区分・27〜67点)に統合・再編される。旧加算1〜3を届出済みの薬局は2027年5月末までの経過措置がある。全区分の共通前提として後発品使用率85%以上が求められる。

Q3. かかりつけ薬剤師指導料が廃止されると収入は下がる?

A3. 名称上は「廃止」だが、機能は服薬管理指導料に統合され、新たにフォローアップ加算(50点・3月に1回)、訪問加算(230点・6月に1回)が新設された。かかりつけ機能を発揮できる薬局にとっては実質的に評価拡大の方向にある。

Q4. 調剤管理料が大幅に変わるようだが、影響が大きい薬局は?

A4. 8〜27日分の処方が多い薬局(小児科・耳鼻科・皮膚科の門前など)は影響が大きい。この区間の調剤管理料が28〜50点→10点に下がるため、処方箋1枚あたり18〜40点の減収となる。対人業務加算の算定強化で補う戦略が必要。

Q5. 在宅をやっていない薬局でも影響はある?

A5. 影響はある。在宅関連の加算が大幅に引き上げられ、医師同時訪問の新評価(150点)も創設された。在宅に取り組まない薬局は、在宅薬局との収益格差が広がる構造になっている。また、調剤管理料の中期処方減収を補うためにも在宅参入は有力な選択肢。

Q6. 門前薬局等立地依存減算はすべての門前薬局に適用される?

A6. 2026年5月31日時点で既に開局している薬局は当面の間、適用対象外とされている。主に新規開局薬局が対象。ただし、調剤基本料の区分判定基準自体が厳格化(受付回数3.5万回、集中率85%)されているため、既存薬局も基本料区分の再確認が必要。

Q7. 施行までに最低限やるべきことは何か?

A7. 最優先は3点。(1) 後発品使用率85%以上の確認と対策、(2) 調剤基本料の区分変更シミュレーション、(3) かかりつけ薬剤師要件を満たす人材の確認と認定研修手配。これらは施行前の届出に直結するため、4月中に着手すべき。

Q8. 薬価改定は2026年4月1日に施行されたが、調剤報酬の点数はまだ変わっていないのか?

A8. そのとおり。薬価(薬の公定価格)の見直しは2026年4月1日に先行施行されており、後発医薬品・新薬等の薬価が変更になっている。ただし、調剤報酬(調剤基本料・各種加算の点数)は2026年6月1日施行のため、4月・5月の調剤報酬は現行点数のままで算定する。「薬価が変わった=報酬点数も変わった」という誤解が現場で多いため注意が必要。

Q9. 4月〜5月に済ませておくべき届出・手続きは何か?

A9. 主に以下の3点が6月1日施行に向けた準備として必要。(1) 地域支援・医薬品供給対応体制加算の新区分への変更届出(旧:後発品加算・地域支援体制加算の切り替え)は5月末までに地方厚生局へ提出が必要。(2) 後発品使用率85%以上の実績確認(6月1日時点の直近実績で判定。4〜5月の調剤実績が対象)。(3) かかりつけ薬剤師の要件充足確認と認定研修の手配(要件未充足のままでは6月以降の算定不可)。自薬局が算定している加算の届出変更が必要かどうかは、管轄の地方厚生局に個別確認することを推奨する。

Q10. リフィル処方箋を受け付けると調剤報酬はどう算定するのか?

A10. リフィル処方箋の2回目・3回目の調剤時も、服薬管理指導料・調剤管理料はそれぞれの処方日数・患者区分に基づいて通常どおり算定できる。1枚の処方箋での繰り返し調剤だが、調剤行為ごとに報酬が発生する。かかりつけ薬剤師フォローアップ加算(50点・3月に1回)や残薬調整加算も対象となりえるため、慢性疾患患者をリフィル対応に移行しながらかかりつけ薬剤師登録を進めることが、収益的にも合理的な選択だ。詳細要件は告示・通知を確認のこと。

Q11. 電子処方箋を導入していない薬局は電子的調剤情報連携体制整備加算(8点・月1回)を算定できない?

A11. 電子処方箋システムへの接続・重複投薬チェック体制の整備が算定の前提となっているため、未導入の場合は算定できない。加算は患者1人につき月1回・8点(80円)の算定であり(受付1回ごとではない)、点数面の直接効果は限定的だ。ただし2030年度までに電子処方箋対応が義務化される方向で議論が進んでおり、未対応薬局は2028〜2030年に駆け込み対応が集中する。さらに電子処方箋に対応した近隣薬局へ患者が流出するリスク、地域連携薬局・健康サポート薬局の認定要件への影響も無視できない。電子処方箋の導入・運用完全ガイドで補助金情報・費用感・手順を確認の上、早期導入の費用対効果を検討してほしい。

Q12. 小児科門前と精神科門前では、今回の改定でどちらの影響が大きい?

A12. 調剤管理料の減収という観点では、小児科・耳鼻科門前の方が影響が大きい。7〜14日処方が中心で、この区間の調剤管理料が最大40点減となるためだ。一方、精神科門前は28〜56日の長期処方が多いため管理料の減収幅は小さい。ただし精神科は向精神薬などハイリスク薬の比率が高く、特定薬剤管理指導加算の算定強化で増収を図りやすい構造にある。診療科特性に合わせた加算戦略の詳細は「診療科別の影響と対策シミュレーション」を参照のこと。


免責事項

本記事は2026年5月1日時点の情報を反映しています(薬機法改正5/1施行済み・薬価改定2026年4月1日施行済み・調剤報酬改定2026年6月1日施行予定)。算定要件・施設基準の詳細は厚生労働省の告示・通知を必ずご確認ください。正式な施行内容は厚生労働省の告示・通知を必ずご確認ください。


参考資料・一次情報

本記事の作成にあたり、以下の公的資料を参照しています。最新の情報は各機関の公式サイトでご確認ください。

  • 中央社会保険医療協議会(中医協)の診療報酬改定関連資料 — 厚生労働省(答申書・個別改定項目等の一覧)
  • 令和6年度診療報酬改定について — 厚生労働省(前回改定の参考資料)
  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定について」(令和7年12月24日 予算大臣折衝) ※令和8年度改定の正式ページは告示・通知の公布後に厚生労働省サイトで公開予定
  • 中央社会保険医療協議会「個別改定項目について(いわゆる「短冊」)」(令和8年2月) ※最新版は中医協の審議会ページで確認してください
  • 中央社会保険医療協議会 答申書(令和8年2月12日) ※最新版は中医協の審議会ページで確認してください
  • 厚生労働省保険局医療課「令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】」 ※告示・通知の公布後に厚生労働省サイトで公開予定
JG

実務ガイド編集部

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本記事はAIが初稿を作成し、編集部が法令原文・官公庁通知・審議会資料等の一次情報と照合のうえ、内容を確認・編集しています。行政手続き・法改正・制度改正の実務情報を専門に扱う編集チームが、企業実務担当者・士業専門家向けに正確性の高いコンテンツを提供します。